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【投機の流儀】説明責任という厄介なもの

【今週号の目次】
第1部 当面の市況
(1)市場内部要因の然らしめる先週木曜の大幅高とNY高を受けて週末まで約半年ぶりの4日連騰
(2)8月相場を振り返れば
(3)風化されて行くリスク
(4)来週半ば11日(水)に安倍政権が内閣改造をするという
(5)NY市場と東京市場の罫線上の位置
(6)当面の市況
第2部 中長期の見方
(1)米大統領対FRBの対立
(2)製造業、6年ぶりに借入金比率が上昇
(3)今年は欧州に激震が走る
(4)欧州波乱の可能性
(5)「カネ余りのバブル相場に流されるな!」
(6)首脳の共同宣言が成立しないような首脳会談は意味がないか、そうは思わない
(7)何らかの理由で資金循環が止まったらどうなるか
(8)「さわかみファンド」設定から20年、長期投資に寄与
(9)説明責任という厄介なもの
(10)「かんぽの闇、金融商品の罠」
(11)「ポスト・グローバリズム」とでも言うべきもの
第3部 「平成の期間は敗北の時代だった」のか?「平成の期間は敗北の時代だった」のか?日米中の動向も併せて考える
①経済力の相対的弱体化。
②平成時代は政治不作為時代が長かった。
③中国を国際社会の仲間に入れ、アメリカを追尾する国にのし上がらせたのは平成初期の日本の仕業によるところが大きい。
第4部 読者との交信
読者Tさんとの「2019年初めの2万円割れが大底だったという可能性は無いのか」に関する交信(9月5日)

第1部 当面の市況

(1)市場内部要因の然らしめる先週木曜の大幅高とNY高を受けて週末まで約半年ぶりの4日連騰
4日連騰は4月半ばから約半年ぶりのことである。
週末は25日線、75日線、90日線は超えて終わったが200日線はザラバ高値で一瞬抜いたが終値ではわずかに及ばなかった。
先週木曜日の大幅高は英国のBREXITの問題の小休止と香港騒動の小休止をきっかけとしたものであったが、これは言わばコジツケであって、実際には市場内部の生理作用がもたらしたものであろうと筆者は見ている。

裁定売り残が1兆9000億円で歴史上最高の位置にある。一方、買い残は0.48兆円で史上最低である。この売り残1.9兆円対買い残0.48兆円という「取り組み比率の大逆転」は何を意味するかと言えば、薄商いの中で空売りの買い戻しが入れば、商いを伴って上昇幅は大きくなる。ちなみに買い残は過去6兆円あったこともある。今の12倍である。
買い残は過去最盛時の15分の1で史上最低であり、売り残は買い残のちょうど5倍という「逆取り組みの史上最高の位置」にある。
当然相場の自律反騰としては半値戻り(昨年10月2日の1万4400円~12月25日の「当面の陰の極」とした1万9000円割れ、の半値戻り、2万1700円)あたりまではあっても不思議はない。

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