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【投機の流儀】「岸田ショック」の正体

第1部 当面の市況

はじめに
岸田首相は「私の特技は人の話しを聞くことです」と総裁候補選の最中から言ってきた。ところで、首相に就任した以降の岸田氏が耳を傾けようとしているのは、党内の派閥人事の暗闘か、内輪の声か、市場の送るシグナルを聞くことか、国民の願いを聞く力か、摩擦を恐れず正しい政策を打ち出す声か、それは意外に早く訪れた衆院選の焦点となる。

先週末の米国市場では9月雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数は前月比19.4万人増と市場予想(50万人増)を下回った一方、失業率は4.8%と市場予想(5.1%)より改善した。強弱の両方の結果を受けて、NYダウは8ドルの小幅安で方向感に欠ける動きとなった。
ただ原油価格は79.58ドルと一時80ドル台をつけ、市場のインフレ警戒感から米10年債利回りは1.61%に上昇し、ドル円は112円20銭台となっている。尚、CME日経先物は28050円で週末現物値とほぼ同じ水準で取引を終えている。

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