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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
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2019年7月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】緩和余地が乏しい日銀のもとでは日本株を買う海外投資家は少ない

世界的な金融緩和への期待と企業業績への懸念とが綱引きをしあう、ボックス相場の範囲を出ないであろう。但し、ここには不健全なものが含まれている。米景気好調のうちに利下げをすると、将来ロクなことはないと本稿では言い続けた。 同じことをFRBの幹部の一部が講演で話していたことを或る記事で読んだ。このFRBの利上げ頼みのNY相場はある意味では不健全である。相場は相場であって事実であるから、その事実に対して健全とか不健全とか評価すべきではない、これが基本的なスタンスではあるが。 FR

【投機の流儀 セレクション】「だから今REIT」か

これは日経ヴェリタス紙7月14日号の第1面のトップ記事の大見出しである。 この新聞は旧日経金融新聞であるが、株式市場が活況を呈するとますます景気のいいことを書き、株式市場が下降に転ずると先行き恐慌が来るようなことを書く。商業新聞であるから、売らんかなの意図があることは特に悪辣だとは全く思っていない。当たり前であろう。しかしこれも商業新聞の言い分だということは意識して見ていきたい。この日経ヴェリタスのRIET特集を見ると、やはり11年ぶりの高値に来ているのだから無理もない。

【投機の流儀 セレクション】アベノミクス相場始まって以来この数年間で最も逆境に置かれたのは銀行業だ

今年に入ってから買ったものも、エルドアンの発言で通貨が6%戻したところへ債券価格が急騰したからである。②学生時代に憧れたエルネスト・ゲバラの出身地を訪ねて感傷的に買ったアルゼンチン・ペソ建て債券を「問題先送り」した。ペソが極めて安いところで償還になってしまうから、利率44%(ミスプリントでなく44%)の債券に乗り変えて時間を稼ぐことにした。 アベノミクス相場始まって以来この数年間で最も逆境に置かれたのは銀行業だ まず、筆者が自分のやってきたことを開示する。 拙著「大学教授が

【投機の流儀 セレクション】「七夕天井・天神底」の口伝

主として関西から来た口伝であるが、株式市場のアノマリーに「七夕天井・天神底」というのがある。野村證券時代の筆者の友人で大阪勤務が多かった人だが、これを本気で説き、かつて「天神祭りというのは夜から始まる。よって宵宮と言う。だからその日の後場から下がるのだ」などと時刻まで指定して本気で説く人がいたが、まんざら妄想でもないと筆者は思ったことが何度かあった。 7月初旬には6月末に支払われた3月期の配当金や年後半期に入った海外投資家の新規資金が流入し追い風となる。今回はまた宵宮説の彼に