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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
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2019年6月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】「2000万円問題」金融庁の真意

麻生蔵相が「報告書を受け取らない」と対応したのは「不出来な報告書」 に対する担当大臣の対応として誠にまずかった。「受け取って良く読んでみたが、次の点で前提が稚拙である。①実態は年金だけで暮らす人は52%だが、それを100%と仮定したこと、②65歳以上は全員が年金以外には1円の収入もなく利子収入も配当収入も家賃収入も労働収入も相続収入もゼロ円と仮定したこと、③65歳の人は全員が95歳まで生存すると仮定したこと、その他にも無理な仮定があるがとりあえず最も稚拙な報告書であったことは

【投機の流儀 セレクション】森羅万象の全てが株式市場に影響を及ぼす

77年に高い興行実績を収めた、あの単純明快な映画「ロッキー」も当時「病める大国アメリカはどこへ行く」と言われている最中に、ラストシーンで、主人公が傷だらけになって半分意識を失ってもリングに倒れ伏すことなくファイティングポーズをとり続けていた、これは当時20年間の株式長期低迷時代の終盤近くであったが、私は、あのリングにファイティングポーズをとって立ち続ける主人公の姿こそ、アメリカは復活するということを象徴する社会現象だと見ました。 また、“Death of Equities”「

【投機の流儀 セレクション】年金制度の将来について

この標題の件については読者の概ねの方はご関心あるであろう。そこで筆者が数年前に本稿で「年金は破綻していない」「将来不安もない」と書いたこともあるしそれをテーマに講演をしたこともある。 その筆者の思うところを要約したい。 年金の将来不安は、端的に言えば、民主党が政権奪取のためのセールストークとして使ったのだ。民主党は、04年の年金改革の頃から年金不安を煽り、年金は必ず破綻すると主張し続けた。国民の不安を煽って政権奪取する方法はヒトラーがやった方法であり、扇動的民衆指導者の典型で

【投機の流儀 セレクション】弱含み膠着相場での心得

日経ヴェリタス紙6月2日号によると、「イノベ株を掘り当てる」、副題が「プロが狙う『生活変革』銘柄」という見出しである。 昨年10月2日にアベノミクス大相場の老年期相場大天井を示現した後、型通りその終焉を迎え3ヶ月で約5,500円下がって12月25日に本稿が言う「当面の陰の極」を迎え、その週に本稿で「中間反騰は近い」と述べたが、そこから3,400円上昇し中間反騰を形成した。あくまでもこれは中間反騰であると1~2月から本稿では述べ続けたが、型通りに中間反騰の終焉を迎えて膠着状態に

【投機の流儀 セレクション】消費増税は再々延期する、その客観的な理由

民間予測では4~6月期のGDPはマイナス成長となる見込みが大きい。以前は四半期別GDPが3回続けてマイナスになった場合は景気は後退局面に来たと定義された。旧経済企画庁が内閣府に統合されてからは客観的判断が曖昧になった。 1~3月のGDPは市場予測がマイナスだったのに対して実際プラスだったが、これは既報で述べた通り内容が実に悪い。 個人消費と設備投資というGDPの二本柱はマイナスであり政府が意図的に操作できる財政出動でプラスにして、輸出は「輸入が大幅マイナスだったから輸出がプ