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私の詩集

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自作の詩をここに纏めます。 不定期更新です。
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2022年5月の記事一覧

詩「最後に意味を付け足させてください」

詩「最後に意味を付け足させてください」

檻から放たれた2匹のモルモット、まだ見ぬ世界へ
2匹のモルモット、それぞれ性格が相反する
一匹は寡黙で何を考えているのか分からず、孤独を恐れず、されど立ち振る舞いは優しく
一匹は多弁で何も考えておらず、独りを恐れて、あらゆる敵をなぎ倒す
価値観、距離感、責任感、他にもあるものの思想や生き方がそれぞれ異なる「茄子」と「唐辛子」の2匹は仲が良いと言う

旅を続けて辿り着いた華やかな大都市
都会は夢が叶

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詩「生きる物」

詩「生きる物」

この世には玻璃の箱がある
一見、全て透き通って見えるものの、よく目を凝らすと澱みの泥が顕在する
それは距離によって左右され、近き物には箱が見えず澱みのみ存在すると思い込み、遠き物には泥が見えず麗しき玻璃のみ存在すると思い込む

だから、ある時玻璃の箱が崩れ澱みの泥が露出した時、人はそれを手のひら返しに拒絶する
澱みは金であり
澱みは性であり
澱みは時であり
澱みは力であり
澱みは質である

これは

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