とうふまる。

ひとの子25年目。ゆかいな毎日。

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その2.夏は夜。の話

「夏は夜。」 毎年、夏が近づくとこのフレーズが浮かんでくる。 そして「ああ、わたしもそう思います、清少納言さま。」と1000年前の大作家に勝手に親近感を抱いてしまう。 学生時代、国語は自分の中で2番目に大好きな科目だった。(1番目は英語) そのせいか、教科書に載っているお話で今でもふと思い出すものがいくつかある。 例えば、新美南吉さんのごん狐とか。宮沢賢治さんのよだかの星とか。 ああ、江國香織さんのデュークは、こんなにロマンティックなお話、教科書に載せて良いの…!と謎に焦っ

    • その6.aikoの話

      わたしはaikoを聴けない。 正確には「うかつに、軽々しく」聴けない。 なぜか? ものすごーく平たく言うと、好きすぎるから。 いや、好きなんてもんじゃないな。 憧れ、心酔、寵愛…… どんなに辞書とにらめっこしても、わたしのaikoへの想いを表現する言葉は未だに見つけられないままだ。 いやいや、好きなら毎日聴くでしょ! と思われただろうか。 わたしもそう思う。し、できれば気軽に毎日聴きたい。 でもそうではないから困っているのだ。 aikoをどれだけ好きか。 語りたいエピソ

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        お久しぶりCanon 試し撮り

        • 作詞あそび.スパークル

          〈スパークル〉 ・Aメロ 8月もあと3日位? 「ねぇ花火しようよ」 って駄々をこねる君 ・Aメロ' コンビニのすみっこで 売れ残った手持ち花火と缶ビール その笑顔じゃプライスレス ・Bメロ 出会ってからそれなり経って 僕らも始まったころみたいな 熱さはもうない 君はそれが時々不満みたいだけど ・サビ とりあえず来年もまた 一緒にいてみようよ 僕はもう一度花火にはしゃぐ 君の横顔が見たい 僕はバカだから  50年先とか見通せないけど 「今」の君を軽くするのには 結構自信

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        その2.夏は夜。の話

          作詞あそび.540円の秘密

          〈540円の秘密〉 ⚫︎Aメロ 君ってさ、悪い子なの? 5年ぶりにさ、君んとこに戻ってきたよ そしたらさ、君といられるところ すごくすごく小ちゃくなってた ⚫︎Bメロ 18の頃 1人のベランダ 「誰も僕なんか必要じゃない」 って拗ねてた夜も 君といたら大人になれる気がした ⚫︎サビ ぼくは好きだよcaster おじさんくさいって言われたって 甘ったるいバニラ あの子もきっと君の虜 ⚫︎Aメロ 君とのことは秘密がいいんだ こっそり夜に出かけようよ navy blueな空

          作詞あそび.540円の秘密

          その5.窓の話

          つい最近まで、部屋の窓のどこかを開けていないと寝付けなかった。 春や夏はもちろん、真冬でさえ、ほんの少し窓を開けて寝ていた。 ラジオや、テレビや、好きなCD。 部屋の中には何かしら音が居てくれるようにしていた。 怖かったのだ。 窓を閉め切ったら、いよいよ取り残されてしまう。 本気でそう思っていた。あの頃は。 窓から流れてくる、車の音や鳥の声。 そして、風たち。 そういったものが、何とかわたしをつなぎとめていた。

          その4.ごはんの話。

          わたしは、人が料理をしているところを見るのが、小さい頃から大好きだった。 焼き鳥屋さんにお父さんと買い物に行った時は、屋台のおっちゃんがクルクル串を返すのを、お父さんの肩の上からずーっと見ていた。 おばあちゃんがイワシのつみれ汁を作っているのをカウンターから見ているのが、わたしの最も古い記憶の一つだと思う。 少し成長してから、どうしてこんなにご飯を作っているのをみると幸せなのかなぁと、考えていたことがある。 手際の良さ。 リズムのいい音。 たしかに、そういったものの気持ち

          その4.ごはんの話。

          その3.海の話

          わたしは海が好きだ。 それは、わたしがぐるっと山に囲まれた盆地で育ったからかもしれない。 大好きだったおじいちゃんが、いつも海で釣りをしていたからかもしれない。 とにかく、海のことを思うと、どうしようもなくいじらしい気持ちになる。 わたしは学校が大好きな子供だった。 友達も沢山いたし、勉強も割と要領良くこなしていた。 だけど、思春期特有のエネルギーの強さのせいで、時々訳もなく学校を休んでしまうこともあった。 そんな時は、よくお父さんがドライブに連れて行ってくれた。 目的地は

          その3.海の話

          その1.答え合わせの話

          「この、業務スーパーの2キロの鶏胸肉を買ったとき、ものすごく幸せだって思ったんだ。」 彼は朝、ちょっと下手くそな手つきでネクタイを結びながら、わたしにそう言った。 なんだか切羽詰まった表情で言うもんだから、わたしも焦った気持ちになりながら、またひとつ、答え合わせだな、と思った。 ほんの10ヶ月前の彼からは、きっとまだこの言葉は出てこなかっただろう。 服も、食べたいものも、旅行も、何もお金のことを気にしないで、好きなものを選べるようになりたい。 他人に自分の力を評価されたい。

          その1.答え合わせの話