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「統合しちゃう?」第2回-なにもない?いろいろある-

 「この辺りってなにもないよね〜」「今日は一日なにもなかったわ〜」みたいな会話を耳にする。遊ぶ場所がないとか、楽しかったことがない一日だったとかそういう意味で「なにもない」はよく使われる言葉ではあるけれど、本当になにもないのだろうか。結論から言うと「なにもないことはない=いろいろある」んだけど、そう書くことは予想されていると思いながら、書いていく。

 私が統合失調症の陰性症状や抑うつ状態を改善していくのにあたり「いろいろある」という感覚をもったことは、よかったことのひとつだ。
 
 グラスに水が半分ある時に「まだ半分ある」「もう半分しかない」どちらの思考で考えますか、みたいな例題をよく見る。一般的にはポジティブな「まだ半分ある」という思考がよしとされているけれども、リスク管理をする立場では「もう半分しかない(から補充しよう)」という行動をとった方がよい場合もある。なので一概にどちらがいいかは言えないけれど、私の周囲の精神疾患を持つ人は「もう半分しかない」の思考に入り込む心配性の人が多い気がする。

 「なにもない」の逆「いろいろある」ということは「新しい何かがある」、「以前とは変わった何かがある」、「以前から何かがなくなった」の3パターンあると思っていて、その「『何か』についての情報をキャッチする力が自分にあるかどうか」がなにもないか、いろいろあるかを決めるのだ。

 さっきのグラスの話を例にすると「もう半分しかない」という思考に入ったとしても、手に届く場所に水道の蛇口がある環境であれば不安になることはないだろう。「水道」を見つけただけで思考がガラッと変わる。水道に気がつけるかどうか、水道ではなかったとしても、もしかしたら冷蔵庫にペットボトルがあるかもしれないし、窓の外で雨が降ったり、結露を溜めたり……とグラスを満たす方法は「いろいろある」のだ。そこに気がつけるかどうかで思考や発想は大きく変わってくる。

 じゃあどうしたら、情報をキャッチする力が得られて「なにもない」から「いろいろある」になれるのか?というと、勉強と実践、そして対話だと思う。

 勉強!?いきなりハードルあがったわね。詳しいことはまた後日。

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