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推しを推す回 劇団テンアンツ

こんにちは、酒井です。
(今回の話で店名は一切出せない。)
最近は「推し」というのが流行っているようで、よく「推しは推せる間に推せ」と言われます。
ということで、舞台を観に行ってきました。観に行った劇団テンアンツさんの「コオロギからの手紙」です。

はい、映画「ひとくず」から上西監督の劇団の舞台も観に行ったということです。
会場は下北沢 小劇場B1です。
これを書いている時点(7/4)では千秋楽の日です。

あらすじについては公式サイトから
「コオロギからの手紙」
【作/演出】 上西雄大
【ストーリー】 昭和中期、神戸にコオロギと呼ばれる読み書きの出来ないヤクザがいた。そのヤクザに字を教えてくれたのは、汚れを知らない美しい小学校教師、聡子であった。字を知らずに生きたヤクザが初めて書いた手紙がやがて、聡子に届く...

観た感想としては非常に良かったです。
笑えて泣けて、最終的には心が暖かくなって終われる。どうしても一人敵役の様な登場人物は居ますが、基本的に主人公コオロギに関わる人物は幸せに終わっていきます。

今まで劇団の舞台を観に行ったことがないわけではないのですが、どちらかというと舞台独自のものを作ろうとしているようにイメージでした。
今回の「コオロギからの手紙」は上西監督が前説で言われていた「お茶の間の感覚で見てほしい」のとおりで素直に演技とストーリーを楽しめました。

3時間以上の舞台ですが、あっという間の時間です。
実は昼と夜の回を観ているので7時間近く楽しんでいます。

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感想を書く前にストーリー

ここからは感想を書く前にストーリーと登場人物を補完しておきます。
(きっとこの先も再演はあるだろうと思うのでネタバレはしないように)

時代的には任侠と言われていた状況からヤクザになろうとしていた頃だと思います。
主人公の神木(こうのぎ)はケンカが強いヤクザ、親しい人物には名前をもじって「コオロギ」と呼ばせています。
コウロギはヤクザというより侠客と言ったほうが良いと思います。
強きをくじき、弱いものは助ける、だから周りから慕われています。
ただ、コオロギの弱みは小学時代から貧しく両親を亡くしたこともあって、学校に行けず文字も読めないこと。

そのコオロギがスリから助けたのが小学校教師の聡子。
ヤクザということでコオロギを恐れていましたが、ちょっとしたきっかけでコオロギの内面に触れ、読み書きができないことを知って字を教えることになっています。

そのコオロギを敵視しているのが、コオロギがいる組の組長の息子で若頭の豊。残念なことにいかにもヤクザな豊ですが、組長の息子で次の組長になる存在です。

コオロギは父親のような良い組長になってもらうために素直に豊を立てています。しかし、そのことにすら豊は馬鹿にされているように感じているのだろうと思います。

聡子に字を習うことによって変わっていくコオロギ。
コオロギの学びに対する素直な喜びにコオロギへの思いが変わっていく聡子。
コオロギに嫉妬のような怒りを持つ豊。
コウロギの恋心、コウロギと豊の関係、縄張争いや跡目の問題が絡んでいって話は進んでいきます。

愛情の物語

さて、今、私がこの舞台のことを思い出しながら考えているのは、コオロギは愛されて育った子供だろうということです。
父親は幼いことに亡くなったのでほとんど話はありませんが、母親の話は出てきます。
その話から母親は貧しくてもコオロギを愛して育てたことが感じられます。
また、組長も素直なコオロギを父親の様な愛情を持っているように思います。
もちろんコオロギに周りの人たちもコオロギを大切な存在だと思っています。

これに対して豊は母親を幼いころに亡くし、組長である父親は愛情がないわけではないですが次の組長にするために育てているので子供から見れば分かりにくい。
愛情に飢えた中で、組長は同年代のコオロギを褒める。そしてコオロギを憎むようになってしまいます。
豊は嫌な存在ですが、悲しい存在です。

そして、もう一人は「ひとくず」の主人公金田です。
金田は虐待を受けて育ち、空き巣になってしまいましたが、母親は愛情がないわけではなく愛情の掛け方がわからず育った子供です。

「コオロギからの手紙」も「ひとくず」も親子の愛情の物語だということを感じています。

あとは愛情を受けて育ったコオロギと愛情を受けられなかった金田の演技のどちらも演じた役者上西雄大の演技力を見せつけらました。
人を殴るようなアクションの部分もやはり全然違いました。

まだまだ続くテンアンツ

コオロギというキャラクターは来週から公開される赤井英和さん主演の「ねばぎば新世界」にも登場します。

ということで私のテンアンツ推しは、まだまだ続きそうです。

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