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【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.383 氷の修行

誰やねんこのオッサン。


◆前回までのあらすじ

思惑が露見し、R国側に拘束され命を奪われそうになった鬼龍だが、間一髪のところであの男・・・の宮殿から脱出に成功する(ついでにあの男・・・の愛車もパクる)。一方、米国の手引きによりR国へ上陸した静虎は熹一、龍星と合流する。静虎のサポートも加わり、1週間後の悪魔王子との闘いに向けて意気込む龍星だが……。


◆知人

悪魔王子との決戦に向けて準備を整えている龍星だが、静虎はそんな龍星をR国在住のある知人の元へ連れていく。
熹一「R国に親父おとんの知り合いがおったなんて知らんかったわ」
熹一も知らない静虎の知人、その人物は武術の達人であり、難行・苦行に勤しむ求道者だと静虎は語るが……。

前回、静虎がR国に以前来たことある口ぶりだったのはこの伏線だったんですね。ふうん、猿渡先生は全て計算ずくだったというわけか。
すぐに対悪魔王子が始まると思ったら修行編になるのは想定外だったけど、ここで龍星に強化イベントを挟まないとまた心臓頼りの展開になるからしょうがないですね。

ところで熹一はミハイル※のこと忘れてしまったのん?
まぁ 亡命しているから"R国の"知り合いってわけではないけど、ちょっと寂しい。

■ ミハイル・ミロコビッチ
TOUGHの過去編で登場。ロシアのスペツナズから脱走して日本に亡命した隻腕のシステマ使い。幼い頃の熹一の前で静虎と激戦を繰り広げた。

やっぱりロシア≠R国なタイプ?

◆突如現れた謎の男…!!

その知人が住んでいる森の中の丸太小屋にたどり着き、静虎が扉を開けると……
静虎「これまで何度も死ぬような修行を体験された…しゅう師匠だ」
そこには胡坐組んで合掌したまま首を吊っている謎の男の姿があった。
静虎は何事もなかったかのように周師匠と呼ばれる人物に挨拶をするが、その異様な光景に熹一と龍星は唖然とするばかりであった。

えっ なにっ なにこれ?
ねーっなんなのこのキャラ ねぇ?

なんか師匠枠の新キャラが出てきたんだけど。
何でR国でまたC国人の新キャラクターが出てくるんだよ えーーーっ!!
(キラー・ジョウに引き続きC国人新キャラ禁断の2度打ち)

急に珍妙な展開が始まってしまった……。

しかもこの修行法ってTOUGH(13巻)で風のミノルと対戦した"少林寺の魔人"ホオー嵩高チオンガオーの所属する嵩山・少林寺のモブがやっていたアレなんだ(P211参照)。この修行、首を鍛える?ためとはいえ、ソロでやるのは危険を超えた危険だと考えられるが……。

静虎「これまで何度も死ぬような修行を体験された…」←◆このフワフワとした説明は…?


◆周師匠

呼吸すら困難な状態にも関わらず挨拶に答える周師匠だが、静虎がそのことについて感嘆すると、
周師匠「む…無理 た…助けて… し…死ぬ…」
やはり無理があった模様。助けを求め、静虎・熹一・龍星は急ぎ紐を外して周師匠を救助する。

何をやってるこのバカは?
静虎がR国に行く展開がなかったら人知れず森中の丸太小屋で死んでいただなんて刺激的でファンタスティックだろ。
もしそうなっていたら静虎が後々連絡を取った時に「なにっ 周師匠が自殺した!?」って驚愕したと考えられる。それか危険な修行を何回もやっている人だから「まっ なるわな」て納得するんですかね?

田代さんごっこ←この呼び方はライン越えを超えたライン超え。


◆修行開始

そのような感じで周師匠と出会って早々にひと悶着があったが、幸いにも命に別状はなく(ソッコー首にコルセット巻いているあたりダメージデカくない?)、前もって静虎から事情を聞いていたので早速龍星に修行をつけてくれることに。一同は丸太小屋から近くの水面が凍結した湖に移動する。
周師匠「ピッチャー第一球…投げましたあっ」
到着するや否や周師匠はいきなり野球ボールを手に持って遠投。ボールはかなり遠くまで飛び、凍結した湖の氷面に落下した。今回の修行は氷の上を歩いてそのボールを取りに行くことだと説明する。また、季節が春になって湖の氷がかなり溶けかかっており、危険な状態だとも伝える。
周師匠「アレ ワシが命の次に大事にしている大谷選手のサインボールやねん 頼むわ」
自身の命の次に大事なボール(先ほど危うく繰り上がりで一番大切なものになりそうでしたね)なのでちゃんと取ってきてくれと念押しする周師匠。意図が読めず困惑しながらも龍星はボールを取りに氷上を歩き始める。

丸太小屋…大谷選手……ま…まさか(丸太小屋コピペ描き文字)。
◆言葉で(腰に)火が付く…!!

タフ・ワールドにも大谷選手がいることに一番戸惑っているのは俺なんだよね。タフ基準だとトンデモないフィジカルしてそう。そして、猿渡先生のことだから大谷一平おおたにいっぺいとか直球・愚弄ネーミングをブチ込んでくると考えられる。

丸太小屋云々は偶然だと思うけど……まさかね?先生はたまに野球ネタぶちこんでくるけど大概が散々な扱いなのでちょっと怖いっス。


◆悪戦苦闘

いざ歩き始めると少し踏み込んだだけで氷が割れ、氷の隙間から湖の水が出てくるほど凍結は溶け始めていて、なかなか前に進めない龍星。周師匠は湖岸から落水すれば即低体温で死ぬとプレッシャーをかけてくる。
熹一「静虎 あのオッチャンめっちゃ胡散臭いやん」←静虎無言だけどそこは否定しろよ……。
熹一はこの周師匠の修行に懐疑的であり、先ほどの首吊り修行といい、変態修行マニアと揶揄する。

数話前に凍結した湖の中をスイスイ泳いでいたボリスの異常性が分かる修行ですね。ボリスの場合はハイパーボーンの体質のせいで凍傷になる寸前が適温だから当然と言えば当然だけど、なんかあの体質でクッソ暑い日本にしばらく滞在させられたの可哀想に思えてきた。
今のところこの修行に何の意味があるか分かんないんだけど「死中に活を見出す」的な奴なんですかね。それか氷が割れるより早く移動するスピード・トレーニングなのかな?確かに悪魔王子はボリス戦然りスピード・キャラ扱いされているのでそこを鍛えるのは効果的だとは思う(そんなもんWNB開始前の1カ月間にやっとけ定期)。

熹一は落水にビビっている龍星に茶々を入れ(またゲス坊に戻ってきてないか?)、周師匠も一度落ちたら滑って一人では上がってこれず"溺死""凍死"のどちらかだと再度プレッシャーをかける。
龍星「(な…なんか不安を煽ってばかりだな だいたいなぜ大事なものを投げるんだよ)」
不安を煽りまくる周師匠に内心悪態を付く龍星。

🐲だいたいなぜ大事なものを投げるんだよ←熱いマジレス。
今回ばかりは龍星に同情する。
周師匠はいいとしても熹一も何プレッシャーかけとんねん。もしもだけどこれで龍星が死んだらどうするつもりナンダ?

~ 1週間後 ~
熹一&静虎「すまん 龍星溺れて死んだわ
悪魔王子「は?
あの男・・・「ファ~眠」
まぁ 静虎という回復枠がいるから死ぬことはまずありえないんやけどな ブヘヘヘヘ。

🐲な…なんか不安を煽ってばかりだな←何がとは言わんが使い勝手の良さそうな語録ですね、何がとは言わんが。


◆横槍

ゆっくりと氷を割らないように進む龍星だが突如、
熹一「どりゃああああああ こんなもん気合を根性で一気に行ったええんやっ」
横からワシが手本をみせたると熹一が氷を破壊しながら一気に駆け抜けていく(あの……帰りはどうするのん?)。その勢いにあっけにとられる龍星だが、確かに熹一のスピードはすさまじく、一気にボールまで近づいていく。

何をやってるこのバカは?(2回目)
龍星の修行なのになに熹一が突撃してんねん。

そもそも熹一は肋骨が折れているはずなのになぜ全力疾走しているのか?
今回の話は鉄拳伝のテイストを感じる修行回だけど熹一自体のキャラもコメディリリーフというか鉄拳伝時代まで戻ってますね。
NEO坊対G28目当てで定期的に龍継タンカー編あたりを読むんだけど、NEO坊と今の熹一が同一人物とはとても思えないんだ。相当無理していたと考えられる(というか鬼龍なりきりレベルが高すぎる)。

そんな熹一の勢いに周師匠も感心し、ボールまであと少しとなったが、

ズボッ

熹一「どわあっ」←すげーアホ面。
氷が崩壊し脚を取られる熹一。何とか手をかけるが滑って全身が落水してしまう。

↓キー坊
バシァ> ▂▅▇█▓▒░(’ω’)░▒▓█▇▅▂<バシァ
「どわあっ」

何をやってるこのバカは?(3回目)
このシーン、熹一がモンキーすぎるのと勢いで笑ってしまう。こ…これが生身最強の格闘家の姿か?幽玄真影流"象塊"どこへ!!

もうTOUGHの覚吾戦でやっていた「重力を無視した高い次元での瞬間移動」とか出来そうにないですね、戦闘描写のインフレはあれが天井だった。


◆絶体絶命

龍星「熹一さぁん」ε=ε=ε=┏(゚ロ゚;)┛
溺れる熹一に一目散いちもくさんに駆けつける龍星。そのスピードは先ほどの熹一以上であり、周師匠は龍星に爆発的なアドレナリンが出ていると推測する。
そして、何とか水面から出ている熹一の手を掴むことに成功。そのまま引きあげようとするが龍星の足場の氷も割れ出してしまい……!?

あの……新旧主人公が悪魔王子との闘いの前に2人揃って命の危機に瀕しているんスけど、いいんスかこれ?
現状、サーシャやルスランと闘っていた時よりピンチなんだけど、こっからどうやって2人が生き延びるのか教えてくれよ。

◆危機一髪… ←このままだと2人とも"凍死"か"溺死"決定ェ。
次号、氷との闘い…!! ←サイボーグやロボと闘ってきたのに一番ピンチになるのは大自然なんだ。やっぱし偉大っスね、母なる大地は。


◆まとめ

まさかR国で静虎の謎知人による修行パートが始まるとは思わなかった。
次の闘いに備えて修行する……鉄拳伝時代のテイスト展開でかなり懐かしい感じがする話だったんだ(ギャグ回だったけど)。

あと、キー坊がアホ過ぎてめっちゃ笑ったんだよね。

この謎修行で龍星の何が覚醒するかは今のところ不明だけど、心臓覚醒による"悪魔のチカラ"くらいしか勝ち目が無かったのでここで強化するのは必要イベントだと考えられる。
悪魔王子についていけるだけのスピードか……はたまた氷の割れないところを見抜くことで洞察眼インサイトみたいなものに目覚めるのか……楽しみですね。
でも龍星サイドの修行の後は悪魔王子と鬼龍の話だろうし、龍星VS悪魔王子の決戦は当分先になりそう……はよバトルが見たいぜ。

ところで今回












こと周師匠だけど、謎師匠枠で明らかに胡散臭いし頭文字が"S"……

ワシ…この展開の正体に心当たりがあるんや。


◆次号予告

次のプレボNo.33は7月29日月曜日です。


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第383話