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【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.372 象の真実

今週のプ・レボ値上げしてたけど(600円→640円)、次号予告のページ見たら来週さらに値上げして680円って書いてあったんだ……怒らないで下さいね、タフ読むためだけに680円ってバカみたいじゃないですか。


◆前回までのあらすじ

序盤はユーリ優勢で進んだ第9試合だが、必殺のローキックをスタンプがお得意のアンタッチャブル・ディフェンスで凌いでからは形勢逆転。ローキックを防がれたことでプライドが傷ついたユーリが冷静さを失いラッシュを仕掛ける中、スタンプはそれらを搔い潜ってボディブロー→アッパーのコンボを決める。仰向けにダウンするユーリ……勝敗の行方は!?


◆ヒットはしたものの…?

スタンプ「やばっ やっぱ天才っているんだな 俺のことだけど」
前回、ユーリのラッシュを掻い潜り至近距離からボディブロー、ひるんだところで右アッパーを急所である顎にヒットさせたスタンプ。さすがのユーリもこれにはたまらず仰向けにダウン。R国総合格闘技チャンピオンのダウンに観客もヨシフも信じられないといった様子だった。

スタンプ、イキリ過ぎやろ(笑)。
身内や一般人には紳士的だけど敵に対しては徹底的に煽り散らすタイプですね。こういうキャラは結構好きなんだ。
しかし、このままスタンプが勝ってしまったら観客はアメリカ(スタンプ)にも負けた上に最後の試合は悪魔王子とかいう訳わかんねー坊主とさらに誰だよコイツなX(旧Twitter)選手の試合を観ることになるんだが……国威発揚できますか?

普通に"あの男"ブチギレ案件だと考えられる。


罅割ひびわれた戦斧

悪魔王子「この試合 スタンプが勝つよ」
場面は変わって会場裏。悪魔王子はゲルマノヴィチ博士(久しぶりの登場)との会話の中で既にユーリの左足の骨が亀裂骨折していることを指摘し、この試合はスタンプが勝つと予想していた。
ゲルマノヴィチ博士「どういうことだ? 君がやったのか」
何故ユーリが既に骨折しているのか疑問に思うゲルマノヴィチ博士だが、実は試合前の悪魔王子とユーリの小競り合い時、"ローキック殺し"が得意な悪魔王子はインパクトの瞬間に絶妙な角度とタイミングの膝によるブロックで1トンもの威力を誇るユーリの脚を自滅させていた。

何やってんのコイツ?
熹一の次はまさかの敵側デバフ展開、どいつもこいつも試合前に骨折し過ぎなんだよ えーーーーっ。ユーリにスタンプを潰して欲しかった発言とはなんだったのか。それにユーリがウザがらみする悪魔王子にキレてローキックしなかったら何事もなかった件(あのウザがらみはそのためだったの?)。

悪魔王子「"骨折られ"ユーリだよ」←「おそロシアだね」並みにしょーもなさすぎる。


◆熹一と龍星の考察

熹一「ひとつ気になることがあるんやが なんでユーリはローキックを多用せんのや」
象を一撃で蹴り倒せるユーリが得意技であるローキックを今のところ2発しか繰り出していないのは不自然であると、前回言いかけていた疑問を再度龍星に投げかける熹一。
龍星もいくらスタンプとはいえ、ローキックの射程圏内でアッパーを合わせるのは困難だと思っており、ユーリが意図的にローキック出していない…怪我か何かで出せないのではないかと考察する。

熹一が言いかけていたのってコレだったんだ(前回の言いかけいらなかっただろ)。2人が薄々勘付いているということはスタンプも高確率でユーリのアクシデントを察しているだろうし、ローキックを多用できないと知った上で至近距離で闘ったのかもしれないね。


◆象の真実

仰向けにダウンして天井を見上げるユーリはサーカス時代とムーシャと呼ばれる象のことを回想する。
ムーシャは小象の時からサーカスで調教という名の虐待を受けており、コンクリート破壊ショーでよく骨折していたユーリとは同じ境遇の仲間だった。
そして時が流れてホワイト・ナイト・バトル開始前、長きにわたる調教(虐待)で精神が崩壊したムーシャはサーカスを脱走し、R国市内地を暴れまわっていた。

◆ユーリとムーシャに哀しき過去…。
ホワイト・ナイト・バトル編序盤の象脱走事件がここで繋がるなんて思いも寄らなかった。去年の自分に「この象 地味に重要だぞ」って言っても絶対信じてくれないと思う。
ユーリとムーシャ君の成長的に10年ほどは調教(虐待)に耐えていたと考えられるが……タフって言葉はムーシャの為にある。

ユーリ「やめろムーシャ 戻るんだ つらいだろうが俺たちの居場所はあそこしかないんだ」
街中を暴れるムーシャを止めるために立ちはだかるユーリ。だが、精神が狂ったムーシャはユーリにも襲い掛かろうとする。やむを得ずローキックでムーシャを倒して止めるが、そこにハンターが現れユーリの制止もむなしく銃殺されてしまう。

ウ…ウソやろ。
こ…こんなことが。
こ…こんなことが許されていいのか。

あのシーン、ユーリ視点だとこんなに悲劇的だったなんて。なんか256話だと蹴り倒した後に悠々とウィルキンソン・ウォッカをラッパ飲みしてたけど、実はあれ……R国民=酒飲みのステレオタイプ描写じゃなくて、ヤケ酒だったのかな?お労しやユーリ……。

あと地味に気になったのがユーリの「俺たちの居場所はあそこしかない」発言なんだけど、ユーリってMMAチャンピオンになった後もサーカスに所属してるの?もしくは住処はずっとサーカス団のままってことなのかな?
ふうん、酷い扱いと受けていたとしても彼らにとっては唯一の帰る場所ということか。

虐待され精神を病んで暴れたら殺処分…あわれなものです。 ← やばっ パヴェルの発言がぐう畜を超えたぐう畜に感じる。


◆"蹴る"しかない

まだ完全に左足は折れていないと…奮起して立ち上がるユーリ。しかし、悪魔王子はあと一発でもローキックを出せば完全に骨折して自滅すると読んでいた。足を引きずりながら再びスタンプと打ち合う。
ユーリ「(それでも俺の武器は"バルディッシュの脚"しかない 蹴るしかないっ)」
かつてのコンクリート破壊ショーの時のように、骨折を恐れず必殺のローキックを放つユーリ。

ボキッ

会場に鈍く響く骨の音……勝利はどちらに!?

やばいなぁ…ちょっと感情移入しちゃったよ。
R国関連で初めてファイターとしてまともな奴が出てきてくれて俺も嬉しいぜ。前試合のインチキ糞野郎とヤク中ハルクは生存確率0の最前線で反省してくれ。

◆どちらの骨の乾いた音か…!? ← 私はユーリの骨に一票。
次号、軍配はどちらに…!? ← ちょっと言い方変えてんじゃねーよ。


◆まとめ

禁断の哀しき過去2週打ち。最初はトンチキ展開だと思ってたサーカスから脱走して暴れる象くんがここまでユーリの過去に食い込んでくるとは。猿渡先生は最初からここまで考えていたんですかね?まぁ 意味なかったらホワイト・ナイト・バトル編初っ端で象を街中で暴れさすなんていう謎展開なんかしないか……多分。
足引きずるレベルの負傷してたらもう悪魔王子と互角の強さのスタンプには勝てないだろうし、良くて相打ち展開かな。若干スタンプがイキリまくってるのもフラグっぽいし。

……ところで前話の「◆ここで覚醒か…!!」の煽りってなんだったの?


◆次号予告

次のプレボNo.19は4月22日月曜日です。
(680円ってマジ?狂ってんだろ)


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第372話