教え方それぞれ【掛け算九九は苦痛の呪文じゃなくその逆】
あくまでも
その時その人にあった教え方の一例
として紹介していきます。
誰でもがいつでも一発でわかる教え方ではありません。
掛け算九九はリズミカルで唱えてて楽しいですね。
全部覚えた時の達成感も気持ちいい。
でも
何を唱えているのかわかって覚えているのか
という不安があります。
掛け算は、
幾つかのものを幾つか足した時の計算法
です。
2の段は2個のものを、3の段は3個のものを、4の段は4個のものを…という調子で9の段は9個のものを、それぞれ1個から9個まで足した時の数を計算する
楽
なやり方…
のはず
です。
ところが
掛け算九九を覚える
という事に集中しすぎて、
そもそも掛け算九九がなんだったか
わからなくなっちゃう子もいます。
覚えるのが苦手だと
苦痛
となり、本来
楽
にするもののはずの掛け算が
苦痛
になってしまいます。
そして、掛け算の本質を見失っているので、覚える理由もわからなくなり、
何で覚えないといけないの?
となり、気持ちが下がり、益々覚えないという負の連鎖に嵌ります。
その連鎖の渦中にいる子に
9+9+9+9+9+9+9+9+9は何?
と聞くと、
ゆっくりゆっくり時間をかけて計算して間違えた答えを出してくれました。
間違いを指摘すると、こう考えてこうしてああして…とたくさん言い訳をしてくれましたが、混沌としていて何を言ってるかよくわからない。
つまり、
混乱
していました。
こんなに長い足し算の計算、時間もかかるしわけわからなくなるでしょ。
でもこれって9が9個じゃない?
掛け算だと
9×9で81
ってすぐに答えが出るのよ。
えええっ?!
楽でしょ?
その答えを最初に覚えようっていうのが掛け算九九なんだよ。
それで納得したのか、ただ単に逃げられないと諦めて覚えたのかはわかりませんが、その後、その子は掛け算九九を覚えました。
掛け算は算数で最初に出てくる高度な概念だと思います。
ここで躓いてしまうと、もっと高度で楽しい算数の世界には行かれません。
そのため、学校の先生方も様々な工夫をしていて、その工夫された指導を知るのは楽しいです。
ちなみに私は数学は苦手です。
でも数学的な理屈や理屈を知ってると
なんかかっこいいから
理論や理屈は好きです。
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