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少年野球チームのチラシ作りで大切なこと

今年からチラシ担当になりました。
やはり少しでも早く、各学年で9名(理想は11名〜12名)を揃えたい。

そのためにはどんなチラシが良いかを考えました。
自作でも依頼でも、これから作る方への参考になればと思い、また自分でも設計思想を忘れないようにメモしておきます。

大前提:私はデザイナーではない

私はデザイナーのような経験はありませんし、チラシ作成にあたりPhotoshopやIllustratorは一切使っておりません。なんのスキルもない、一人の保護者です。

先に→作ったチラシはこれ

まずは保護者向け

一部、掲載情報を伏せています。

次に子供向け

チェック項目

  1. チラシのターゲットは誰か?

  2. チラシはどこに掲載されるか?

  3. カッコいい写真を使っているか?

  4. いつどこに行けば良いか分かるか?

  5. 誰に連絡をとれば良いかが分かるか?

チラシのターゲットは誰か?

保護者向けと子供向けで内容は全く違ってきます。
大人と子供では気にするポイントが違うからです。

保護者が気にするポイント

  • いつどこで活動しているのか?

  • 誰に連絡をすれば良いのか?

  • 体験に参加するとして、持ち物は?

  • 当番はあるのか?(明記必須ではないです※後述)

「うちの子は低学年だからまだ早い」という考えも多くあるでしょう。
本人のことのみを考える場合、どうせ入部するなら早い方が絶対に良いです。

もちろん本人の本気度によりますが、本気でやりたいと言っているのに、「君にはまだ早い」というのはご家庭の明確な事情がない限りは保護者のエゴでしかありません。話が逸れるのでここまで。

上記4点のポイントは、子供からしたら限りなくどうでもいいことです。活動日くらいは気になるかもしれませんが、子供が見るチラシに明記する優先順位は低いです。

当番の有無を明記する?

これはいろんな意見があると思いますが、個人的には明記する必要はないと考えます。理由は2つあります。

・当番の定義は人によって違いすぎる
・当番なしを売り文句にするのは危険

まず、「当番」とはなんでしょうか?ここでは詳細書きませんが、人によって定義が様々です。

面倒なのは、「当番なし」を魅力に入部した場合、後から「これくらいは当番とは言わないよね」と言われることがあるかもしれません。協力と慣習と当番の違いです。入部前に定義が一致することはあり得ません。

「当番なしと聞いたので、グラウンドへ送り迎えもしてもらえると思っていた」という話すら聞くくらいです。

または方針の変更が発生するかもしれません。

熱心な指導者さん(or 保護者さん)が全部やってくれていたが、その人がチームを去ったのでこれからはみんなで分担していきます。

これはよくある話です。

たった1枚のチラシで当番を説明するのは不可能なので、当番があろうが無かろうが、詳細は説明会でちゃんと話して、質疑応答を真摯に行うことで理解を得ましょう。

入部前にチームのルールや仕組みを理解してもらうのは、チラシの仕事ではありません。

子供が気にするポイント

上記の通り、連絡先/持ち物/当番有無なんてのは子供にとって完全にどうでもいいポイントです。

子供が気になることは

・誰がいるかな
・何人くらいいるかな
・やったことないけど大丈夫かな
・なんか楽しそうだな

あってもこれくらいでしょう。「このチームはプロを目指せるだろうか」なんて考える子供はまずいません。

入部を決める理由も、兄弟がいるから以外の場合は大半が「友達の◯◯君がいるから入った」ではないでしょうか。

ということは、チラシには同級生のカッコいい写真をドーンと載せておくべきです。※写真については後述します。

その上で、初めてでも大丈夫だから一緒に野球しよう!というメッセージを大きく載せるのが良いと考えます。

チラシはどこに掲載されるか?

手渡し、学校内掲示、部員宅前の掲示、近隣協力店舗掲示などが挙げられます。

最初の一目が勝負

誰向けのターゲットをどこに掲示するにしても、最初の一目が勝負です。

車や自転車で通りがかっても野球のチラシだと認識してもらえるレベルのインパクトを出すことが理想です。

私が作ったチラシだと、どちらであっても「赤い野球チーム」ぐらいは認識はできるかと思います。

「野球体験会随時開催中!打って守って走って楽しんでみませんか?保護者説明会も開催!」

こんな風に書いても、いきなりマジマジと読んでくれる人はごく少数ですし、漢字が多いとそもそも子供は読めません。

チラシで多くの情報を伝えるのは不可能です。むしろ中途半端な情報を掲載して曲解されるリスクもあるため、詳細は問い合わせてもらうようにしたほうが良いです。

情報を詰め込もうが詰め込むまいが、問い合わせの数に大きな変化は出ません。体験可能な日程をビッシリ書いたとしても「いつ行ってよいでしょうか?」と聞かれるのはよくあることです。

チラシに書いてあることでも聞かれるので、文字数は最低限にして、インパクトを出したほうが良いです。

カッコ良い写真を使っているか?

チラシに採用すべき写真は”最高にカッコ良い一枚”です。

全員の集合写真を掲載するチラシも見られますが、子供は野球をやりたいのであって、綺麗に整列したいわけではありません。

集合写真に集客効果はないのです。

学校ではまず見られないような"真剣な表情で野球に向き合っている写真"こそが、子供の好奇心を駆り立てます。

ですので、カメラ目線よりもプレー中の写真が望ましいでしょう。野球を知らない子供にも、選手への憧れを抱かせましょう。

ここで、選手全員の写真を使うことは必須ではありませんが、掲載人数が多い方がメリットは多いです。

・子供たちは見ることが楽しくなる(知っている友達を探す楽しさがある)
・既存部員の保護者さんも喜んでくれる
・賑やかであることが伝わる

写真の編集(明るさ、背景などのトリミング)

チラシを作る際に、背景をトリミングしたり明るさを編集したくなります。

これはぜひcanva(キャンバ)を使ってください。無料の範囲でもかなり使えます。

https://www.canva.com/

「背景リムーバ」を選択
自動でトリミング中…
ものの数秒でトリミング完了!便利すぎる。

書体の種類も大量にありますし、全てクラウド上での保存なので複数名での管理も容易です。途中まで編集したのであとは別の人が、という管理もラクラクです。

いつどこに行けば良いか分かるか?

「いつでも来てね!」ではなかなか来ないものです。

それよりは、日時場所をバシッと明記したほうが集まりやすいです。人の心理として「この日しかないので調整しよう」という気になります。

「いつでもよいならいつかそのうち」で先延ばしになって気付けば自然消滅…なんてことは避けたいところです。

上記チラシには具体的な日時は書いていませんが、実際に配布したものには書いています。

とはいえ、具体的な日時を5つも6つも書くこともオススメしません。紙面の貴重なスペースを圧迫しますし、提案日時は絞ったほうが人はちゃんと調整する気になるものです。

誰に連絡をとれば良いかが分かるか?

個人の携帯電話番号を書くこともあるかと思いますが、このご時世にいきなり個人の携帯に電話をすることを躊躇する方は多いと思います。

メールも主流ツールではなくなっている今、やはりSNSアプローチの方がアクセスはしやすいです。

また電話やメールは完全に1対1のやりとりなので、完全に属人化してしまいます。やりとりの後にLINEに打ち込んで共有なんていうのはあまりにも非効率で、特定の方への負担が大きくなります。

我々のチームではinstagramとLINE公式アカウントを導入しています。

instagramのDM、もしくはLINE公式アカウントでメッセージをいただければ、複数名いる管理者が確認できますので、負担が偏ることがないようにしています。

チラシにはSNSやLINEのURLをQRコードにして掲載しているので、掲載する情報が最少限ですみますし、SNSを間に挟んでいるため、問い合わせをもらうまでに多くの情報に触れていただけます。

「グラウンドに来るまでチームの様子が分からない」というのは保護者にとっては大変に不安なことです。事前にたくさんの情報(チームの様子)を確認してもらえる環境を作っておくことが肝要です。

製作に最も時間がかかったのは

それは写真選びです。チーム50名弱全員の写真選びは大変でした。

ただ、写真さえ決まればあとはcanvaでトリミングして配置して文字をドドーンと入れるだけなので、実は製作にはそれほど時間はかかっていません。

手書きで大体の配置を決めてからcanvaを操作しただけなので、チラシ1枚でも1時間かかっていません。なので別パターンで何種類も量産しています。

いろんなバージョンがあると、子供たちは喜んで見てくれますし興味を持ってくれます。そして選手の保護者にも喜んでもらえます。

チラシは思い出にもなり、力をこめる価値がある

まずはチームを認知してもらうことが第一歩です。その時、ターゲットは保護者なのか子供なのかで掲載内容は大きく変わります。

保護者と子供では視点が全く違います。

1枚で両方をターゲットにするというのであれば、キラーフレーズ/漢字/写真/連絡先/(体験会ならば)日時など、相当考えないといけないことは認識しておくべきです。

設計がしっかりできたら、見る人にはちゃんと認知され伝わります。

実際に私のチームにも体験に来てくれる親子が増えました。

いっときは存続の危機にも陥っていましたが、チラシとSNS発信にちゃんと取り組んだことで、現在では全体で50名近い選手がグラウンドを走り回っています。

もちろん良いチラシを作ったからといって全てのチームで部員が増えると保証はできませんが、チラシを整えたことで思い出になりますし、力をこめる価値のあることだと考えています。

少年野球チームのチラシ作りの参考になれば幸いです。

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