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【微ネタバレあり】シリーズ初見で「バッドボーイズ RIDE OR DIE」を観に行った

 「ハリウッドスターと言えば誰?」と聞かれれば、俺はウィル・スミスの名前を挙げるだろう。熱狂的なファンではないが、子供のころにテレビで放映されていた「アイ,ロボット」で初めて近未来SFの世界に触れ、その後父親が持っていた洋楽のコンピレーション・アルバムに収録されていた「Boom! Shake The Room」を何度も聴きながら育ってきたので、無意識のうちに名前を見ると気になる俳優の一人になっていたのだ。

 そんな彼がいつぞやのアカデミー賞授与式で、自身の妻に対するクソ失礼なジョークを言い放ったコメディアンにビンタをかまして米国内で総スカンを食らった時には、再び映画の中でウィル・スミスの姿を見られる日は来るのだろうかと心配したものだが、素晴らしい映画と共に彼は帰ってきた。

 「バッドボーイズ RIDE OR DIE」と共に……

 ……なお、サブスク待ちとかケチなことは言わずに映画館で観てほしいため、ネタバレは極力控えめで行かせてもらう。




シリーズ初見だったが特に問題ない

 本作は1995年に公開された「バッドボーイズ」の第4作目であり、約30年も続いている作品なので、シリーズ初見で観に行ったら登場人物の関係性や設定が把握しきれなくてあまり楽しめないのでは……と考えてしまうところだが、その心配は無用だ。

 確かに前作から続いているであろう関係性が突然出てきて困惑することはあったが、複雑そうなものでも洋画にありがちな「過去の出来事でギクシャクしている親子」レベルなのですんなり受け入れられた。ついでに言うと前述した関係性もセリフで大体のいきさつが説明されるので混乱することはないだろう。

 そもそも本作が頭を空っぽにして観られるタイプの映画であり、過去からの因縁を清算するため云々……というタイプの予習を要する作品ではないため、過去作を振り返るのが億劫だとか、ビンタ騒ぎ後のウィル・スミスがどんな状態なのか多少気になるくらいの温度感であれば、何も考えず映画館に足を運ぶことをおすすめする。


閉鎖空間での戦闘シーンがワクワクする

 本作では狭い空間での戦闘がバリエーション豊かに描かれている。クラブや廃墟の中といった「アクション映画ならドンパチ始まりそうだなあ」といった場所の他にも、飛行中のヘリ、刑務所の運動場、エレベーターの中、果ては自宅まで……全てが戦場だ。

 そして空間が狭ければ、必然的に敵との距離も近くなる。連戦に次ぐ連戦、それらは独特なアングルから巧みに切り出され、時にはドローン空撮や役者自身に取り付けられたカメラ等も用いて撮影されている。
 結果としてハイテンポかつ新鮮な映像体験をもたらす戦闘シーンが絶えずスクリーンに映し出されることになり、ギャグやら状況説明シーケンスが訪れるまではジュースすら喉を通らないことだろう。

 ちなみに俺が特に気に入っている戦闘シーンは自宅での銃撃戦だ。当然退路は無く、見知った部屋の物陰から殺意を持った人間が次々と襲い掛かってくる恐怖と緊張感は相当なものであり、”君も”画面の前で手に汗握り応援することになるだろう。


さっさと劇場に行け

 これは持論なのだが『アクションや音響が売りの映画は映画館で観るべき』だ。ストーリー重視だったり役者のツラを拝めればいい映画ならサブスクで観てもそこまで変わらないかもしれないが、自宅でどれだけ頑張っても画面と音響のデカさを映画館レベルにすることは不可能なので、映画の画面やサウンドの派手さの最大値は映画館でしか体験できないからだ。
 「バッドボーイズ RIDE OR DIE」は間違いなくアクションが売りの映画なので、映画館の大画面&大音響で100%の映画体験を浴びるべきだ。

 また映画の中でも洋画のアクション映画は、思い立ったが吉日くらいの勢いですぐに観に行くことを強くおすすめする。

 理由は単純だ。洋画のアクション映画はすぐに上映終了してしまうからだ!
 あの「ジョン・ウィック」シリーズや「RRR」ですらロングラン上映のロの字すら出てこなかったくらいだ(「RRR」の方はインド映画に力を入れている映画館に限り多少長めに上映されているところもあった)。
 「ゴジラ×コング 新たなる帝国」のようなゴキゲンな作品でも例外ではなく、1ヶ月も経てば「バッドボーイズ RIDE OR DIE」もまたあっさりと上映終了してしまう可能性がある。それなのに本記事の公開が放映開始から1週間以上も経過してからになってしまった点は反省するばかりだ……
 最高の状態で本作を楽しむためにも、今すぐにでも映画館へ行って”バッドボーイズたち”の勇姿を目撃してもらいたい。


 ……ちなみに俺がおすすめする時間帯は平日の仕事帰りだ。週末の映画館で出くわすような諸問題が取り払われた環境で鑑賞できて快適だ。


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