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頑張りどころを間違えている

とある手続きに行かなくてはならなかった。冷蔵庫の中も心許ないから買い出しに行かなくては。なんだか今日はやる気があるような気がするし、頑張って外出するぞ!

なんて勇んで外に出てみたら、めっちゃ雨降ってた。

自転車で行く気満々だったので、思わず立ち止まってしまった。手続きに行く場所もスーパーも、少し距離がある。どうしよう。

いやでも、会社員時代は雨でもレインコートを着て頑張って通っていたし、通えないことはない。とりあえず引き返して、レインコートを着て駐輪場へ。

そうすると、今度は思っていたより雨が強いことに気づいた。雨が降っている想定をしていなかったので、足元は普通のサンダルだった。ズボラとして生まれついて早二十数年。雨の日の自転車通勤をサンダルで強行突破したことも何回かあるが、大体後悔しかしない。

そして経験上、これは結構濡れるやつだ。そして履いているのは割とお気に入りのサンダル。なんだかもっと丁寧に扱った方がいいような気がする。

仕方ない、靴を履き替えよう。何度か後悔を繰り返した結果、ちゃんとレインブーツを持っているのだ。もう一度家に帰って…。

そこまでやって、ふと気付いた。
そもそも、こんなに頑張って今日外出する必要はあるのだろうか?

手続きが一日遅れたくらいでなんだと言うのだ。なんなら明日も平日である。冷蔵庫の中身だって心許ないだけで、今日の分のご飯くらいなら問題ない。本当は車だってあるのだ。夫が通勤に車を使っているので今は使えないが、夫と調整すれば問題なく私は明日車を使えるだろう。

ふと過去に言われた言葉が頭をよぎった。

「そんなに頑張らなくてもよかったのに」

いや、うん、そうだよな。
別にここ、頑張るシーンじゃないよな。

私は予定を変えることが苦手だ。マストな用事をずっと抱えておくことも苦手だ。あと、少し意地を張る性格なようで、気づくと非効率的なことをやっていることがある。

今がそうなのでは?
まさに今、頑張るところを間違えようとしているのでは?

というわけで大人しく、家に引きこもることにした。代わりに出来ていなかった掃除をやることにして、一通り終わって休憩を入れた。

頑張ることは美徳だけど、全部が全部そうじゃないんだね。

頑張らなくていいシーンってあるよなあ。基本的にいつもどこか疲れている私だけど、なんだか原因の一つが分かったような気がした。いつも変なところで頑張っていたんじゃ、そりゃ疲れるよね。

外出してやるはずだった色々なことは明日の私に任せることにして、今日の私は今日出来ることを精一杯やるぞ。頑張ろう。

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