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雛鳥プロジェクト体験談③ 田中 里奈さん

雛鳥プロジェクト体験談 
田中 里奈(慶應義塾大学 4年)
参加地域 鳥取市河原町
 

〇プロジェクトに参加した理由


今まで地方で農業体験や地方創生に携わるプログラムに参加して、東京で生まれ育った私にとっては地域の人と交流することがどれほど楽しく魅力的なことかを知ることができました。今回も地域の人と関わることができることを期待して参加しました。
 

〇鳥取で体験したプログラム


工房見学、地域の人とのディスカッション、用瀬町での地域住民の方たちとの交流
 

〇工房見学で印象に残っていること


鳥取県河原町西郷地区での工房見学は、非常に興味深かったです。工房では熟練の職人たちが、古くから伝わる伝統的な技術を駆使して美しい工芸品を製作している様子が垣間見えました。職人たちの丹念な手仕事に触れ、その繊細な技術に感動しました。また、地元の素材を活かした製品づくりが行われ、職人たちの誇りと情熱が感じられました。伝統と現代の融合が見事に表現されており、製品の美しさだけでなく、その背後に息づくストーリーにも魅了されました。参加前、民芸に対しては職人不足、若者の工芸品離れなどネガティブなイメージがありましたが、実際に訪れてみて、民芸はみんなに使ってもらうまでが伝統であること、西郷地区という農業、工芸をはじめとする様々な文化が織り混ざった土地だからできる作品の魅力などを理解することができました。

 

〇用瀬町で印象に残っていること


滞在中、自分の想像よりも遥かに地元の住民との交流が充実していました。東京ではシェアハウスなどの宿泊施設が地域の人と旅行者の交流の場となることはほとんどないため、用瀬町のコミュニティのように地元の食事や伝統行事に参加できる機会はとても貴重です。週末住人という地域の食材を楽しみながら心地よい交流の場で地元の人々が誇りを持って語る地域の歴史や文化、美しい自然環境を聞くのはとても充実しており、そして私たち若者と交流することを喜んでくださっている様子に癒されました。見せていただいたマジックや難読漢字クイズ、豆知識、そして「この交流している時間が嬉しい、宝物」との言葉は忘れないと思います。用瀬町の散策路では川のせせらぎや星空、地域の人たちとのさりげない会話など全ての日常が穏やかで、宿場町の雰囲気や懐かしさを感じました。

 

〇参加前後のイメージ


参加前は、鳥取県を知る中で「自然と歴史が調和した地域」という印象がありました。地元の工芸品や伝統文化にも興味を抱いていましたが、実際に訪れることでその深さを理解できると期待していました。参加後、河原町ではその土地ならではのアートとクラフトが生活に息づいている文化に改めて感動し、地域への深い愛情が製品に込められていることが理解でき、用瀬町では地域と若者の深いつながりと、自然との共生を感じることができた素晴らしい経験に感謝の気持ちでいっぱいになりました。用瀬町の魅力が滞在者に開かれ、となっていることが、この滞在を通じて明確になりました。

 

〇最後に


工房見学、週末住人の滞在を通して、鳥取県の魅力の虜となりました。地元の職人さん、住人の方々たちの情熱、そして豊かな自然環境が融合し、訪れる者に心の余裕と感動を与えてくれる場所であると感じたからです。第二のふるさととなった二つの町で、ぜひ両町のファンを増やすべく、友達と再び訪れたり、地域活性化に携わっていきたいと思いました。
 


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