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モリダイ生協のミハラさん

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M県S市杜王大学生協につとめる2年目職員三原勇気は、不慣れながらも持ち前のガッツで「用品チーム」の学生スタッフたちとともに次の新学期戦略を考えていた。そこへ突然の「物件仮予約」が…
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#ミステリ小説

モリダイ生協のミハラさん 第3話

モリダイ生協のミハラさん 第3話

(ご無沙汰しておりました。第2話はこちらから)

3.増えていく宿題

「ミハラさん、顔色悪いですよ」
出勤早々、新サポカウンターでアルバイトをしているモリダイ人文学部4年の福谷いくえ、通称いくちゃんにそう声をかけられた。
「ええ、そ、そうかなぁ」
今日はいよいよ仮予約が降ろされると思われる職員MTGの日だ。緊張が顔に出てしまったのだろうか。学生に察せられるとは情けない。
「ミハラさんたしか夏に弱

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