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営業的センス

「丸亀製麺」中国へ再進出、ゼロから数百店舗めざす/トリドールホールディングス(食品産業新聞社ニュースWEB) - Yahoo!ニュース


保険会社に勤めている友人から「あと1人で今年のうちの支社の目標を達成できるから、契約してくれー」と懇願されたので、半ば契約を了承しつつ、とりあえず話を聞くことにした。もう10年くらい前のことだ。

友人は、わざわざ僕の家まで支社長を連れてやって来るという。なんでも支社長は女性で、超仕事の出来る人で、年収は1000万円超えなのだとか。

さて、当日。話がひと段落すると、お出ししていたコーヒーが冷めていたので新しいものをお持ちしようとすると、支社長は僕を止めて「私、冷めているくらいが好きですから気にしないでください。家でもわざわざ冷ましてから飲むくらいでして」と言って、コーヒーの残りを飲み始めた。
おそらくそれは嘘だと思うのだが、このセリフがパっと出てくるあたりが、できる営業マン(女性だけど)だなぁと感心した。

世間話の中で、何がキッカケだったか、丸亀製麺の話になった。僕が一度も利用したことが無いと言うと、支社長は「このへんだと、●●●のあたりにありますよね。私も何度か食べたことありますけど、美味しいですよ」と返した。これまた感心してしまった。丸亀製麵の話になったのはまったくの偶然であったのに、さらりと返答できるトーク力!明石家さんまもビックリだ。

契約内容よりも「仕事のできる人の仕事」が記憶に残った出来事であった。


僕の性格からして、営業は絶対にできない職種だ。それなのに短期間だけ、営業のお手伝いをしたことがあった。「社交辞令だ、お世辞だとわかっていても、言われれば嬉しいもんだよ。とにかく褒める、相手を。もしくはインテリアとかね。褒めるんです」と、上司に言われたけれど、嘘は嫌いなの(←ね、営業には向いてないでしょう?)。

営業部にいたY君は僕と同い年だったが、お母さんもお姉さんもデパートの化粧品売り場で美容部員をやっていたそうだ。デパートの美容部員なんていうと華やかでオシャレな感じがするかもしれないが、これもまた立派な営業の仕事であり、特にデパートに出店している化粧品ブランドなんてほとんどが世界的に有名な海外のブランドだから、その営業成績は日本以上にシビアである。

Y君は、入社して日も浅いというのに、次々に契約をとってきた。時には営業先の社長に食事に誘われたりして、上司の目の届かないところで大活躍するものだから、上司は嬉しいような困ったような表情をよくしていた。

彼にはきっと、お母さんやお姉さんから受け継いだ営業的センスがあるのだと思う。今はどこで何をしているのか知らないけれど、きっとうまいことやっているだろう。



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