ドン底から這い上がろうとしたら思ったより大変だった話

前回の話(自己紹介&過去出来事)の続きになりますが、個人的な感覚ですが相当苦しんだ時期がありました。
人に言わせればもっと俺の方が辛いとかあると思いますが不幸自慢をしても結局はその人の価値観(人生経験)なわけで比べても無意味ですね(^_^;)

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スタートが完全に出遅れたまま経営移譲したある日、四国から高校生の実習生が二人やってきました。一人は酪農業の体験で、もう一人は将来四国で酪農業を新規就農する為に北海道で勉強したいという子でした。
あえて口には出しませんでしたが、四国(高知)で1から新規就農となると土地の確保 山林の開拓 土地の地均しから牛舎建築とお金の面で莫大な額がかかると思いました。
流石にそれは無理だろうと誰も思っていましたが彼は若さもあり絶対にやってみせるという意気込みだけはあったので否定はせず、その夢について色々話を聞いていました。途方も無い夢でしたが、ただその目には希望と気力に満ち溢れていて、気が付けば「俺ももう一度やり直せるかな」とふと思っている自分がいました。
こんな若い子が無謀と思える夢を持ちインターンシップで北海道まで実習生としてきて、次の年からは農業大学校に行って勉強したいと真面目に取り組む姿は非常に輝いて見えました。そして、その先を歩いていた筈の自分は今どんな顔をしていたのか、情けなさと自分自身の不甲斐無さに腹が立ったのを覚えています。

そんな事がきっかけで、まずは自分の出来ることから頑張っていこうと前向きに思いました。
言葉で言うのは簡単だけど少しづつ前向きに思えるような変化は確実にあったと思います。

しかし、そんな気持ちを打ち砕くように経営状況は悪く機械の更新が著しく滞っていまい 使う→壊れる→修理→時間浪費という負のスパイラルに陥っていました。
ここで経営の所得を増加させる大切さと、借金とは負債ではありますが収益があってこその投資であり経営の潤滑剤(運転資金)だと感じました。これが出来ない環境にいるからいつまでも同じところをグルグル回って負のスパイラルから脱却出来ないんだと気付きました。
機械や設備への投資は決して安くはありませんが
現状の壊れて修理する時間やコストと比べれば安いものだと思います。父の教えではコストを削ることを最優先に教えられましたが、父と同じ事をやっても成功はしないといい加減理解していたので、この時期くらいから自分は収入を上げる事を第一目標としました。

ドン底経営から脱却する瞬間が一番頑張り時であって、倒れている状態から起き上がる時が一番大変なように、金銭面と精神が疲弊する瞬間だと学びました。
繁殖成績を良くする為検診の回数を増やす事をやったり
老朽化が進んでいる機械を入れ替えたりしました。

必要以上にコストは削らず(元に戻す)必要な経費は払う。

そんな感じの経営でしたが240万の赤字になってしまいました(笑)
父にはめちゃくちゃ怒られましたが自分の思った通りやれたので反省点はあっても後悔は全くありませんでした。この辺でしょうか、今まで思うように行かない事があれば人のせいにしていた自分としっかり向かい合い、自己責任という経営者であれば最も大事なマインドと過去の自分を受け入れていくような感じがして気分が凄く軽くなった気がしました。

駄文ですがここまで読んで下さり有難うございました!

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