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ものになるかはわからないけど。

あまり大きい声で言いたくないが、両親は私の絵を見て、お前くらいの奴は沢山居るとよく言った。
自分でもその通りだと思ってたし、将来は法律を学んで資格を取り、なに不自由なく暮らしたいと思ったいた。そのことを両親に伝えると凄く喜んでくれたし、喜んでくれたことが私は嬉しかった。
違和感はいつからだったか、どんなに勉強しても身に付かない感じがした。今思えば、興味が持てなかった科目が多かったのだろう。
一方で、美術では先生によく誉められていたのも覚えている。『もっとデッサンを貴方に教えたい、やってみない?』とか、『こういう道、例えばメイクアップアーティストとかあるのよ。』とか、言ってくださっていた。でも、私ときたら〈そんな夢みたいな話、、、〉と聞き流していたのだ。
今から思えば、私が法律をやりたいと思ってる方が夢みたいな話だったのだが。
周りに美術の道に進む人が居なかったわけではなかった。でも、自分は[普通]にもなりたがっていた。私は、多くの人が進む同じ道に進みたいと願っていた。例えば会社に属するなどの。資格やある社会に属することが大事だと思っていた。フリーランスは『危ない』と思っていた。本当に極端な考え方だった。
それからある大学の法学部に入学した。
興味が無いのだから当たり前だが、授業の内容があまりに解らなかった。まるで解らなかった。そして、うつ病も発症した。
単位を取れず、中退した。
それから両親は短大に入るよう言った。とにかく高卒以上の学歴をつけるためだった。うつ病はひどくなるばかりだった。
それから短大を無事に卒業したが、就職はしなかった。就活のときも、うつ病であったし、何より何処の企業の面接でも自分でどうしたいのか言えなかった。

そう、間違っていた。私は間違っていたんだと思った。

そう気づいたのは、結婚して子供を育てるようになってからだった。
色々気付いた。本当は両親にありのままを愛して欲しかった。ただ少しでも信じて欲しかった。普通でなくても、あまり出来が良くなくても好きでいてほしかった。

勿論自分で道を開けなかったのが一番よくなかった。何回もチャンスはあったのだから。
そのことにも気付いた。

ものになるかはわからないけど、取り敢えず行動することが大事!だということにも気付けた。今ならまだ間に合うはずだから、
頑張ろうと思う。



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