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不動産鑑定士の実務修習・修了考査(口述編)

ととすみ、と申します。
noteは始めたばかりですので、拙いところはご容赦ください。
私は鑑定業界ではない会社に勤めつつ、第16回実務修習を1年コースで受講し、
再考査を経ずに一度で合格しました。
今回は修了考査の口述試験について記載させていただきました。


口述試験の特性

1、配点が不明

受験案内によると修了考査全体としての配点は以下のとおりです。
・①記述100点、②口述100点
・修了考査委員会において定める配点率により、
 ①と②の得点を按分し、その合計を総合点(100 点満点)とし、
 合格点は、総合点の60%を基準として、修了考査委員会が相当と認めた得点。
・ただし、記述又は口述の各成績のいずれかが一定の基準点に達しない場合には、
 不合格とすることがある。

記述は配点が問題用紙に記載されています。
一方、口述は何を答えられたら何点、という基準は特に公表されていないです。
そのため、うまく答えられたと思っても基準未満かもしれませんし、
逆にダメだったと思っても基準以上かもしれません。

2、口頭で回答する

不動産鑑定士になるため、短答試験、論文試験、修了考査記述試験を終え、
最後の関門が口述試験ですが、唯一、記述ではなく口頭での回答になります。
社会人の方(学生の方もアルバイト等で)は入社面接等を経験されているかと思いますが、「試験」となると勝手が少し異なります。

面接も口述試験も、初対面の相手から質問を受け回答する点は同じです。
ただし、面接は答えは自分自身の中にあり、客観的な正解は必ずしもなく、
落ち着いて話せれば対応できるかと思います。
一方、口述試験は合理的根拠に成り立つ評価書の質問に回答する必要があり、
専門家として客観的かつ正しい説明をする必要があります。

これまで乗り越えてきた試験を経て、文字として回答することはできても、
口頭で説明することは難しいものです。

また、多くの人にとって口述試験は初かと思われます。
緊張のあまり、本来の力が出せないことは避けたいところです。

実務修習機関によっては模擬試験などを対策してくれるかと思います。
実際に口頭で説明することに慣れるためにも、練習は重ねておいた方がいいです。

3、出題対象が試験まで不明

口述試験は提出した鑑定評価書のどれか1つが選ばれます。
どれになるかは試験会場に入るまでわかりません
出題の傾向は一定ありますが、下手に対策類型を偏らせると外れた時痛いです。

口頭試験の対応方針

以上、口頭試験の特性ですが、
これまで鑑定士になるために受けてきた試験の中では、
何が出てくるか分からない論文式試験などと比べれば
提出した鑑定評価書の範囲内という明確な範囲があり、
しっかりと調査等を行ってきたのであれば、試験準備はしやすいです。

修了考査の半分のウェートを占める試験ですが、
事前準備と当日の留意点を押さえておけば、合格ラインに達せると思われます。
私が口述考査で準備したこと、試験当日の注意点は以下のとおりです。

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