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私を包むもの

最近、少し高いお皿を購入するようになった。
高いといってもひと皿2000円そこそこのものだ。
以前は、すぐ割れたり欠けたりするので、2000円もあれば5、6皿買えるくらいのものを購入していた。

時々ショッピングモールの雑貨屋さんで見たり、陶器市に出かけたして、だんだんとお気に入りのお皿たちが食器棚に並んでいく。
その、どっしりと存在感のあるお皿たちの姿を見る度に、私の心は躍る。楽しい趣味の一つになった。
食器棚の中で重なっているのを見ると美しいなと思う。

先日購入した、くぐもったブルーグレーの平皿。サンドウィッチや、ハンバーグやおにぎりや、何をのせてみても素敵に見える。
切りかけのきゅうりですら、シェフが作った創作料理のように見えるのは、私だけだろうか。

私の料理の腕前が上がったわけではないのに。
本当にすごく美味しそうな一品になる。

毎日いただく食事を少しいいお皿に盛ることは、自分を大事にすることである。そう思う。
割れないかぎり続く幸せに今日も包まれる。

お皿どうしがぶつかって割れないように、家族は食べ終わると各自洗って拭いて布巾の上に干す。陶器なので乾くのに少し時間がかかる。乾いたら私が食器棚に戻す。
最初は面倒だったけど。
なかなかいい。





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