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1歳半のトラウマ

妻がコロナ陽性になり、1歳半の息子はママからの隔離生活がスタートする。

授乳についても息子がもういらないというタイミングまで待とうと決めていたけど、このタイミングで授乳も強制卒業となりました。

ママのいない生活1日目。

昼間にママのいない生活はもう何度も経験済みなので、なんなくクリア。でも問題は夜でした。
仕事から帰ってきたママが抱っこもしてくれない、遊んでもくれない。関わりが持てないままついに寝る時間になる。

いつもなら授乳しながら安心して眠れるので、それを期待していた息子。それなのにママに会えないままパパと眠るはめに。ギャン泣き。「ママー」「あっち(ママのいる部屋)行くー」と叫びながら身体を熱くさせながらとにかく叫ぶ。こちらとしても陽性の妻に会わせるわけにはいかないので、場所を変えたり、車に乗ったり、好きなもののお話をしたり、とにかくごまかすしかない。でもちゃんと理由も伝えないとと思い、「ママ痛い痛いで会えないんだよ」と伝えた。少し事実とは違うのだけれど理解できる単語を考慮してこれが一番伝わると思ったのでこう伝えた。泣き疲れて就寝。

ママのいない生活2日目。

夜中も何度も起きて同じように「ママー」「あっち行く」の繰り返し。なのでよく眠れず朝を迎えた息子。朝になったら会えると思っていたが当然会えない。同じように泣き叫ぶ。
昼間は公園など息子の好きな場所に遊びに行きなんとかやりすごす。それでもふとした瞬間に「ママ、いたい、いたい」となんども無表情で繰り返すようになる。こんな息子を見たことがなかったので、胸が潰されそうな切なさに襲われる。そして夜。1日目同様に泣き叫ぶ。夜中に起きてママのいる部屋の前まで自ら歩いて行く。それなのに扉の前まで行き、泣かずに戻ってくる。まだ単語をいくつか覚えたばかりで、こちらの言っていることもすべて理解できないこんなに小さい子が、自分なりに何か感じ取り、受け入れようとしている姿にまた胸が苦しくなる。自分も妻も何度も泣きました。

ママのいない生活3日目

朝起きるとママを思い出し、無表情で「ママ、いたい、いたい」と自分に言い聞かすように繰り返す。この無表情さがなんとも切ない。

そして息子もまさかの発熱。昼までに通院し、抗原検査で陽性。不幸中の幸い(?)で、もう隔離はする必要がなくなった。家に戻りママと再会。ここからはまた家族3人での生活において戻る。戻ったあともこのタイミングで断乳は続けようと決意。

ここからの数日間も、ママと眠れているはずなのに、夜中何度も目を覚まし「あっち行く」「抱っこー」と泣き叫ぶ夜が続き悩んでいました。

でも落ち着いてその様子を観察してみると、その言動がママと離れていた時と全く同じことに気付きました。なので、「今ママと一緒だよ」「ママが抱っこしているんだよ」と声をかけると驚くほどすぐに泣き止みまた眠ることができました。

ママと離れていた2日間の影響はとても大きかったようで、通常生活に戻ったあともトイレやお風呂など少し離れただけでも不安がる様子が見られるようになりました。ワガママやぐずりも増えました。

心の負担が大きくトラウマになってしまっているようです。きっとこの傷はゆっくりと時間をかければ、限りなく薄くなりますが、完全になくなることはないように思います。記憶としてはなくなっても、潜在意識には残り続けます。

なので言葉がちゃんと理解できるようになったら、こういうことがあったんだとちゃんと説明をしてあげようと思っています。

いや、明日の朝起きたら説明してあげようと思います。

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