『The Testaments』(日本語訳書名:誓願)(Margaret Atwood)
違う立場の3人の女性の手記によって物語が進んでいきます。章ごとに手記の著者が入れ替わりながら、まるで織物のように彼女たちのストーリーが編まれていき、そして一つの結末へとつながっていく様子が、素晴らしいです。
また、最後の追加コンテンツとして、この本を振り返る「ディスカッション・ポイント」があるのも面白いと思いました。他の洋書でも見たことがありますが、本の内容が自分にどのような考えや観点を与えたか、自分ならこんな時はどうするかなど、10個の質問があり、この本を同じように読み終わった人と、話しをするのに役立つと思います。
英単語はそれほど難しいものはありませんでしたが、所々聖書の内容が出てくるので、全く知らなければ難しいところがあるかもしれません。また、前作「侍女の物語」から続く物語なので、前作からの主な舞台であるギレアデ共和国独特の風習や施設、歴史も、少し戸惑うかもしれません。前作「侍女の物語」を読んでいれば問題ないと思います。
あと、ブックデザインがとても素敵です。女性の襟元に、手を広げる女性が隠れていますね。
日本語訳書はこちら。
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