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僕と彼女と序幕〈プロローグ〉

 コロナウイルスのおかげで自宅学習期間となり、大学に行かなくても良くなったのでよっしゃー! と喜んでいましたが、膨大な課題の量に忙殺され、それでもやはり大学には行きたくないとてです。最近ほんとに忙しくて記事更新する時間がほとんど無かったのですが、まあまだ僕のnoteは生きています。

 僕は今とある小さなスーパーのレジバイトに日々励んでいるわけですが、2つ前のバイトではこれまたとあるスーパーで商品補充のバイトをおよそ2年間行っていました。

 僕と彼女はほとんど同時期に入りました。厳密には彼女のほうが1週間ほど早かったんですけど、研修は彼女と一緒に受けました。ここでは彼女のことを仮にWさんと呼びます。以下およそ2年に及ぶ僕と彼女の話をダイジェスト気味に綴っていこうと思います。

 2年に及ぶなんて大それたことを書きましたが、僕と彼女の関係が変わったのは1年ほど経ってからです。それまでは特別彼女のことを意識してはいませんでした。

 そもそも僕の彼女に対する第一印象は”嫌な女”でした。

 自分より上の立場、このバイトにおいては社員やパートさん、バイトリーダーにはいい顔をしていました。聞き上手で、相手の懐に入り込むのが上手い。悪口を言って盛り上がっている一方で、その悪口を言われていた相手と悪口を言ってた相手の悪口を言う。男を入れず女同士でのみ話をしてグループを作ろうとする。僕の前では上の立場の人にする顔をしない。僕より仕事が上手い。早い。いつも薄っぺらい笑顔を浮かべていて、彼女自体がクーラーの風に靡くタペストリーのごとくペラペラでした。

 そんなこんなで彼女のことをあまり良く思っていなかったので、最初の頃は避けていました。苦手な女だと思いました。ちなみにその頃僕と彼女のほかには、大学4年で就活をしていた先輩男1人だけでした。

 バイトに入って最初の1年はその先輩とよく一緒にいました。8月頃までは就活と卒研で忙しく週に1日しか入っていなかったですが、就活が終わると週4日くらいでシフトが入るようになりました。そんな先輩も3月にはバイトを辞めて新社会人として社畜の一歩を踏み出しました。

 先輩が辞めて学生バイトは僕と彼女の2人のみ、ということにはならず、実は10月頃に新しい女バイトちゃんが入りました。なので、先輩が辞めて学生バイトは僕と彼女とバイトちゃんの3人になりました。5月頃には新たに後輩男バイトくんも入り、4人にまで増えました。

 先輩が去り、2度目の桜が咲いた頃、ようやく僕と彼女の関係も桜前線とともに動き出します。

 きっかけは彼女からでした。(次回へと続く……)

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