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【なぜ歪む】本襖の張り替え時の反り(歪み)対策と対処方法

襖が歪んでしまった…その原因は一体何でしょうか?実は、湿気や不適切な施工、部材の劣化、さらには片面だけの張り替えが、歪みを引き起こす主な要因です。

この記事では、襖の歪みの原因を徹底的に解明し、修理のポイントを分かりやすく紹介します。大切な和の空間を守るために、襖を真っ直ぐに保つ具体的な方法を学びましょう。豊富な実績を持つ前田畳店のプロが教える、すぐに実践できる対策をご覧ください。【※最終更新日 2024/10月】


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■【なぜ歪む】本襖の張り替え時の反り(歪み)の主な原因

襖の歪みの主な原因

襖(ふすま)が歪む原因は多岐にわたります。日常生活の中で見過ごしがちな小さな要因が積み重なり、結果として襖全体の構造に影響を及ぼします。ここでは、その主な原因について詳細に解説します。

湿気による歪み

襖は主に紙と木材から作られており、これらの素材は湿気に対して非常に敏感です。湿度の変化により、木材は膨張・収縮を繰り返し、襖全体の形状が変わってしまうことがあります。特に湿気の多い日本の気候では、湿度が高まる梅雨の時期や冬季の結露が原因で襖が反りやすくなります。

湿気による襖の歪みは、次のような状況で特に発生しやすいです:

  • 長期間換気が不十分な部屋:湿気がこもりやすく、襖が徐々に水分を吸収して膨らみ、歪みが生じます。

  • 梅雨時期や雨が多い日:襖の材料である木枠や紙が湿気を吸い込み、内部で膨張が起こります。

  • 湿度の急激な変化:襖は湿度の急激な変動に弱く、急激な乾燥・湿潤の繰り返しで劣化が進行します。

対策:襖を設置している部屋では、定期的な換気や除湿機の使用を推奨します。また、襖を極端に湿った環境で使用しないようにし、特に押し入れや物置などは湿度を管理することが重要です。


不適切な施工による歪み

襖の施工には高い精度が求められます。水平や垂直を正確に保つことができなければ、時間が経つにつれて襖が歪んでしまうことがあります。施工時のわずかなズレでも、襖の開閉がスムーズにいかなくなるだけでなく、襖自体が少しずつ反りやすくなります。

特に次のような施工ミスが歪みの原因となります:

  • 襖の設置時に水平・垂直が正確でない:襖をはめ込む際に、わずかなズレが発生すると、後々歪みが発生しやすくなります。

  • 片面だけの張り替え:よくあるミスの一つに、片面だけを張り替える方法があります。これは一見手軽なようですが、片側のバランスが崩れ、逆側が力を失い、結果的に襖が反ってしまう原因となります。

対策:襖を施工・張り替える際は、必ず水平器を使用して正確に設置しましょう。また、張り替え時は片面だけでなく、表裏両面を同時に張り替えることでバランスを保つことができます。


部材の劣化による歪み

襖の構造は、木枠や紙だけでなく、内部の格子や枠材などの部材が密接に関係しています。これらの部材は長年の使用や経年劣化により、次第に歪みやすくなります。特に、木材は湿気や乾燥の影響を受けやすく、外見上は問題がないように見えても、内部で徐々に劣化が進んでいるケースが少なくありません。

次のような状況で部材の劣化が進行します:

  • 長年使用している襖:木材の強度が失われ、枠や格子が歪むことで襖全体が変形します。

  • 襖のメンテナンスが不十分な場合:定期的な張り替えや、部材の確認がされていないと、知らないうちに部材が劣化していることがあります。

対策:定期的に襖の部材の状態を確認し、劣化が進行している場合は早めに修理や交換を行いましょう。特に、木材部分の劣化が進むと、襖全体の耐久性にも影響が出るため注意が必要です。


外力(突風・地震)による歪み

自然災害や外部からの強い力が加わった場合にも、襖が歪むことがあります。特に、強風や地震といった突発的な外力は、襖やその枠全体に大きなダメージを与え、歪みを引き起こします。このような外力による歪みは、襖だけでなく、周囲の構造(敷居や枠)にも影響を与えるため、修理には専門的な対応が必要になることが多いです。

考えられる影響

  • 強風による外力:風圧によって襖が押され、枠ごと歪んでしまうことがあります。特に、襖が軽量の場合や、大きな窓がある部屋では注意が必要です。

  • 地震による揺れ:地震の揺れにより、襖やその周辺の枠がずれたり歪んだりすることがあります。大きな地震が発生した際には、襖の状態を確認し、損傷がないかチェックすることが重要です。

対策:外力による歪みを防ぐことは難しいですが、特に地震後や強風の後には、襖やその周辺の枠の状態を確認し、必要に応じて専門家に相談して修理を行いましょう。


片面だけの張り替えによる歪み

襖の修理や張り替え時に、片面だけを張り替えるケースがあります。特に押し入れの襖など、目に見える片面だけを張り替えることが多いのですが、この片面張り替えが歪みの大きな原因となることがあります。片面だけを張り替えることで、裏面と表面の張力が不均衡になり、襖が反りやすくなるのです。

  • 押し入れや収納の襖で多発:見える部分だけ張り替えると、裏面とのバランスが崩れ、反りが発生します。

  • 古い襖を片側だけ張り替えると、劣化が進んだ面との力関係が崩れる:一方が新しくなり、もう一方が劣化していると、歪みが起こりやすくなります。

対策:襖を張り替える際は、必ず両面を同時に張り替えるようにしましょう。これにより、襖全体のバランスを保つことができ、歪みの発生を抑えることが可能です。


襖の歪みは、一つの原因だけでなく、複数の要因が重なり合って生じることが多いです。適切な対策と定期的なメンテナンスを行うことで、長く襖を美しく保つことができます。

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■歪んだ襖の修正にはプロの手を借りるべきか?

襖の歪みや張り替え作業を自分で行うか、プロに依頼すべきかは、状況に応じて判断する必要があります。

襖の修理や張り替えは、材料費や作業時間がかかるため、費用を抑えたいと考える方も多いでしょう。しかし、作業の内容や歪みの原因によっては、プロの技術が必要となる場合があります。ここでは、どのような状況でプロに依頼すべきか、また自分で作業する際の注意点について詳しく解説します。

自力修理が可能な場合

襖の修理や張り替えは、基本的な道具と時間があれば、ある程度自分でも行うことが可能です。特に、以下のような場合は自力での対応を検討してもよいでしょう。

  • 小規模な歪みや反り:湿気による軽い歪みや、一部の部材が少し反った程度であれば、乾燥や一時的な押さえを使った修正が有効です。特に、片面だけの軽い反りの場合、反対側に襖紙を貼るなどして、バランスを整えることで解決できます。

  • 小さな傷や穴の修理:襖紙にできた小さな破れや穴であれば、専用の補修キットやシールを使って自力で修理することができます。

  • 材料が手に入りやすい場合:ネット通販やホームセンターで必要な材料や工具を手軽に購入できるため、DIY感覚で挑戦することも可能です。襖紙や専用の糊、カッターなどは比較的安価に揃います。

自力修理のメリット

  • コストを抑えられる:自分で作業することで、プロに依頼する費用を削減できます。

  • 作業を楽しめる:DIYが好きな方や、時間がある方は、自分で作業を行うことで達成感を得られるでしょう。

自力修理のデメリット

  • 技術が必要:特に襖の張り替え作業には、ある程度の技術が必要です。襖紙を均一に貼るためには、気泡やシワができないよう注意深く作業を進める必要があります。

  • 時間がかかる:初めて襖の修理に挑戦する場合、予想以上に時間がかかることがあります。特に大きな襖や複数の襖を同時に作業する場合は、余裕を持って計画する必要があります。


プロに依頼するべき状況

襖の修理や張り替えをプロに依頼すべきかどうかは、襖の状態や作業の複雑さによって決まります。次のような状況では、プロに依頼するのが賢明です。

  • 大規模な歪みや損傷:湿気や外力によって襖が大きく歪んでいる場合、自力での修理では限界があります。特に、枠自体が歪んでいる場合や、部材の交換が必要なケースでは、専門的な技術と道具が必要になります。こうした場合は、プロに依頼することで確実な修理が期待できます。

  • 部材の劣化が進んでいる場合:内部の枠材や格子が劣化している場合、単なる張り替えでは問題を解決できません。プロは、襖の構造を理解し、劣化した部分を適切に交換する技術を持っています。こうした劣化に対しては、部材の交換や補修が必要になるため、プロの手を借りることが推奨されます。

  • 施工ミスによる歪み:襖の設置時に生じた施工ミス(水平が取れていない、片側がずれているなど)は、自力では修正が難しい場合があります。特に古い家屋や伝統的な構造の家では、微細な調整が必要になるため、建具の専門家に依頼するのが安全です。

  • 複数枚の襖を同時に修理する場合:襖が複数枚ある場合や、広いスペースの襖をすべて修理・張り替えたい場合は、プロに依頼することで作業が効率的に進みます。プロは短時間で作業を終えることができ、仕上がりも高品質です。

プロに依頼するメリット

  • 確実な仕上がり:プロは経験豊富で、襖の修理や張り替えを効率よく、確実に仕上げてくれます。歪みや反りが再発しにくくなるため、長期的に見て安心です。

  • 時間の節約:自分で作業する時間や労力を節約できます。特に忙しい方や技術に自信がない方には、プロに任せることで負担が軽減されます。

  • 複雑な修理にも対応可能:プロは襖の歪みだけでなく、枠や敷居の修理、部材の交換など、複雑な修理にも対応してくれます。

プロに依頼するデメリット

  • コストがかかる:プロに依頼すると、当然ながら費用が発生します。作業の内容や襖の状態によっては、数万円から数十万円の修理費がかかることもあります。

  • 日程の調整が必要:プロに依頼する場合、業者のスケジュールに合わせる必要があり、すぐに修理が完了しない場合もあります。


プロに依頼するか自力で修理するかの判断基準

襖の修理や張り替えにおいて、プロに依頼するか自分で作業するかを判断する際は、以下の点を考慮しましょう:

  • 歪みや損傷の規模:小規模な歪みや軽い反りであれば自力で対応できますが、大規模な歪みや部材の劣化が進んでいる場合は、プロに任せる方が安心です。

  • 費用の問題:自力で修理すれば材料費のみで済みますが、プロに依頼するとそれなりの費用がかかります。修理費用が予算内に収まるかどうかも検討しましょう。

  • 技術と時間の余裕:襖の修理には技術と時間が必要です。自力で行う場合は、作業に必要なスキルと、十分な作業時間が確保できるかを確認しましょう。特に初めての場合、想像以上に時間がかかることがあります。


襖の歪みや張り替えは、状況によっては自力でも対応可能ですが、プロに依頼することで確実で美しい仕上がりを得られることもあります。修理内容や予算に応じて最適な方法を選びましょう。



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それでは襖の歪みの直し方について解説します。
動画も併せてご覧くださいませ。

【誰も教えない】本襖の張り替え時の反り(歪み)対策と対処方法
↓↓↓


修理方法

襖の歪みを直す方法は、その原因によって異なります。 以下にいくつかの修理方法を紹介します。

湿気による場合:襖が湿気によって膨張した場合は、乾燥させることで修正できる事があります。変化は、木材の劣化を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。乾燥させるには外して壁に斜めに立てかけておくのは余計に反るので厳禁です。そのまま静かに建付けておくかそれでもだめな場合はコンパネやベニヤ板で挟み込み寝かせて乾かしてください。

不適切な施工による歪み:襖の取り付け位置が歪んでいる場合は、正しい位置に合わせることで修正できます。専門家に依頼することをおすすめします。建具屋さんでは1万~2万円程度で直してくれるところが多いです。

部材の劣化による歪み:部材が劣化している場合は、新しい部材に交換することで修正できます。こちらも同様に建具屋さんなど専門家に相談して、適切な部材を選びましょう。

外力による歪み:突風やなど外力が原因の場合は、地震を外して損傷を調べ、必要に応じて修理することが必要です。基本的に歪みが酷くなるケースが多いので建具1枚交換か敷居を直す事が必須となります。料金も数万円から数十万円かかるケースもあるため経済的に大変な方は大工さんや建具屋さんに必要最小限でと相談する事をおすすめします。


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■【まとめ】襖を長く保つための注意点

襖は、日本の伝統的な住空間に欠かせない要素の一つであり、美しさと機能性を兼ね備えたインテリアです。しかし、長年の使用や外部環境の影響によって歪みや反りが生じやすい繊細な構造を持っています。襖を長く美しく保つためには、日々のメンテナンスや適切な使い方が大切です。

まず、襖の最も大きな敵となるのが湿気です。湿度の変化は襖の木材や紙に大きな影響を与え、膨張や収縮を引き起こします。そのため、定期的に部屋の換気を行い、湿気がこもらないようにすることが重要です。特に梅雨や冬季の結露が多い時期には、除湿器を使うなど、湿度管理を徹底することで、襖の反りや歪みを防ぐことができます。

また、襖の張り替えや修理を行う際には、片面だけの張り替えを避け、表裏両面を同時に張り替えるようにしましょう。片面だけを新しくすると、バランスが崩れて反りや歪みが生じる可能性があります。張り替えは、時間と手間がかかる作業ではありますが、適切な方法で行うことで襖の耐久性を大幅に向上させることができます。

さらに、襖の取り扱いにも注意が必要です。開閉の際に強い力を加えたり、無理に動かすと、枠や構造が歪む原因になります。優しく扱い、襖を長持ちさせるよう心がけましょう。定期的に襖の状態を確認し、軽度の歪みや反りが見つかった場合は早めに対処することも大切です。

最後に、もし襖に大きな歪みや損傷が見つかった場合は、早めに専門家に相談するのが賢明です。プロの技術を借りることで、修理が難しい場合でも確実な対策が施され、襖の美しさと機能が長期間保たれます。

襖は、適切な手入れと注意を払えば、長年にわたって日本の伝統的な美しさを保ち続けることができるアイテムです。定期的なメンテナンスと丁寧な取り扱いを心がけることで、襖の寿命を延ばし、快適な住空間を維持していきましょう。

★【なぜ歪む】本襖の張り替え時の反り(歪み)対策と対処方法の総括

✅ 湿気が原因で襖が歪むことがある
✅ 長期間換気が不足すると襖が膨張しやすくなる
✅ 片面のみの張り替えは歪みの原因になる
✅ 不適切な施工が襖の歪みを引き起こす
✅ 部材の劣化も歪みの要因となる
✅ 外力(地震や強風)による襖の歪みも発生する
✅ 湿気管理には換気や除湿機の使用が効果的
✅ 施工時は水平を保つことが重要
✅ 襖は両面を同時に張り替えることでバランスが取れる
✅ 定期的な部材の確認が必要
✅ 自力で修理可能な小規模な歪みもある
✅ 大規模な歪みはプロの修理が推奨される
✅ 部材の劣化が進んだ場合はプロの技術が必要
✅ 修理の際はプロに依頼すると確実で長持ちする
✅ 湿気や歪みを防ぐためには日々のメンテナンスが重要


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やり方については僕の動画をご参考くださいませ。

【有料級】本襖が反る(歪む)原因と簡単に出来る対策方法

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襖の歪みは様々な原因から生じることがあります。今回は湿気、不適切な施工、部材の劣化、外力、片面だけの張り替えなど、これらの問題を解決するための具体的な対処法を当記事で簡単に解説してきました。

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当店は多くのお客様の襖の問題を解決してきました。襖の歪みに困ったら、ぜひ当店にご相談ください。経験豊富なスタッフが、あなたの問題を親身になって対応いたしますのでぜひご相談ください。

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前田畳店 代表 前田昌俊
・岩手県盛岡市で60年以上続き地元の皆様に愛され続けている前田畳店の二代目店主
・畳、襖、障子、壁紙、網戸の張り替えと襖紙販売店『和紙屋』代表
・現在登録者6000人の襖系Youtuber・畳技能と職人指導員、壁装技能資格
・『お客様への真心』が仕事の原点。これからもその信念を大切に貫く51歳

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