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濡れた畳はどうする!?結露対策と乾燥法も詳しく解説/盛岡の前田畳店

先日、お客様から「バケツの水をひっくり返してしまい、畳が大変なことになってしまった、どうしたらいいの?」という相談がありました。このような事態は、想定内のトラブルであり、畳が大量に濡れてしまうことは誰にでも起こり得る事態です。

そこで、今回は畳が大量に濡れたときの対処法と予防策について、畳の業界で30年以上の僕の経験と専門知識をもとに詳しく説明したいと思います。
※最終更新日 2024年8月

【執筆者】前田畳店 代表 前田昌俊 ・岩手県盛岡市で60年以上続き地元の皆様に愛され続けている 前田畳店の二代目店主 ・畳、襖、障子、壁紙、網戸の張り替えと襖紙販売店『和紙屋』代表 ・現在登録者6000人の襖系Youtuber・畳技能士資格、畳職人指導員資格と壁装技能資格を保有 ・『お客様への真心』が仕事の原点。これからもその信念を大切に貫く51歳

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■ 濡れた畳の対処法/素早い対応で畳を守るためのステップ

畳に水をこぼしてしまった場合、とにかくすぐに対処することが大切です。畳は天然素材のイ草で作られており、水分を吸収しやすいため、放置すると変色やカビの原因になります。

ここでは、畳が濡れたときにどのように対処すれば良いか、その具体的な方法と注意点について説明します。迅速で適切な対応を行うことで、畳を長持ちさせ、健康な住環境を保つことができます。


・畳に水をこぼした時の結論

先述しましたが畳が大量に濡れた場合、すぐに対処が必要です。畳に使われている天然素材のイ草は、水分を吸収する性質があるため、濡れた状態で放置すると変色やカビの発生するおそれがあります。

畳は湿気に弱く、カビやダニが発生しやすいのです。健康面への影響も懸念されるため、畳を大量に濡らしてしまった場合は、畳の状態がひどくならないうちに、早めに対処する必要があります。


畳に水!さて?

・濡れた畳の具体的な対処法と効果、時間目安

1. 水分の取り除き方

まず、畳にこぼれた水分は、できるだけ早く取り除くことが必要です。乾いたタオルや新聞紙を使用し、畳の表面に残った水分を軽く押さえるようにして吸い取りましょう。こするのではなく、押さえることで、水分が畳の内部に入り込むのを防ぎます。

  • 効果: 迅速に水分を取り除くことで、畳の変色や劣化を防ぐことができます。

  • 時間目安: 水分がこぼれてから5分以内に対応するのが理想的です。水分を拭き取る作業自体は1〜2分程度で完了します。

2. 畳の乾燥方法

次に、吸い取った水分を完全に乾かすための方法を取ります。少量の水分であれば、ドライヤーや扇風機を使って風を当てると効果的です。表面の水分が蒸発させましょう。大量に水をこぼした場合は、天気の良い日に畳を屋外に干し、直射日光に当てるのが最も効果的です。ただし長時間あて続けると表面劣化のおそれもあります。ケースバイケースなので様子をみながら日干ししましょう。

  • 効果: 畳を早く乾燥させることで、カビやダニの発生を防ぎ、畳の腐りを食い止める。

  • 時間目安: ドライヤーや扇風機を使った場合は約30分〜1時間、屋外に干す場合は2〜3時間が目安です。湿度の高い日には、除湿器を使って部屋の湿度を下げながら、4〜6時間かけてじっくり乾かすことをおすすめします。

3. 色のついた液体をこぼした場合の対応

色のついた液体をこぼした場合は、迅速な対応が求められます。まず、小麦粉やベビーパウダー、チョークの粉などの吸水性のある粉末をこぼれた部分に振りかけます。この粉末が液体を吸収し、シミが広がるのを防ぎます。

次に、柔らかいブラシやスポンジで粉末を優しく畳の目に沿ってこすり、汚れを取り除きます。最後に、掃除機で残った粉末を吸い取り、固く絞った雑巾で畳を拭き取ります。

  • 効果: 汚れの吸収と除去を迅速に行うことで、畳に色が染み込むのを防ぎます。

  • 時間目安: 粉末を振りかけてから汚れを取り除くまでの作業は約10〜15分程度、仕上げの拭き取りも含めて20分ほどで完了します。


なるべく早くふき取ってドライヤー

・ヤバい!畳にコーヒーをこぼした!

また先日、僕の店に、お客様から「畳に液体をこぼしてしまった、どうしたらいいの?」という相談がありました。このような事態は結構あるトラブルであり、畳が液体で濡れてしまうことは誰にでも起こり得る事態です。

コーヒーも色のついた液体も対処の仕方は基本的に同じです。最初の章で書いた事の復習となるところもありますがおって解説します。

・畳が濡れたら速めに対処する!

まず、お客様が畳に水をこぼした場合、私はすぐに乾いたタオルや新聞紙を使って表面の水分を吸収させるようアドバイスしました。このとき、力強くこすると畳の内部に水分が浸透してしまう可能性があるため、ソフトに押さえつけるようにお話ししてその後、ドライヤーや乾燥機、エアコンの除湿機能を活用して畳を乾燥させた方が良いとアドバイスしました。

一方、お客様が色のついた液体(例えばコーヒー、ジュースや醤油、ソースなど)をこぼした場合、異なるアプローチが必要となります。この場合、私は小麦粉やベビーパウダーやチョークの粉などの吸水性のある粉末を使って水分と汚れを吸収させる方法も簡単にアドバイス。具体的な手順は以下の通りです。

  1. まず、濡れた部分をすばやく拭き取るよう指示しました。

  2. 次に、チョークの粉や小麦粉、ベビーパウダーなどの粉末をこぼれた部分に振りかけ、水分と汚れを吸収させるようアドバイスしました。

  3. 畳の目に入り込んだ汚れを、歯ブラシやスポンジなどを使って取り除くよう指導しました。

  4. 最後に、掃除機で粉末を吸い取り、固く絞った雑巾で畳を拭くよう提案しました。


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この対処法を用いた結果、お客様の畳は見違えるほど綺麗になり、元の状態に近い美しい状態を取り戻すことができましたようです。お客様からは「アドバイスのおかげで畳のダメージを最小限に抑えることができ、大変助かりました!」と喜ばれました。

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■畳の結露対策

結露対策について説明します。結露は、室内と室外の温度差によって窓や壁に発生し、その水滴が窓や壁を伝って畳に染み込むと、カビの原因となる可能性があります。特に鉄筋コンクリート住宅では、結露が頻繁に発生するため、注意が必要です。

・ 結露の予防と畳を守るための工夫

結露を防ぐためには、室内環境を適切に管理し、畳が湿気を吸わないようにすることが重要です。以下に、具体的な予防策と畳を守るための工夫を詳しく解説します。

1. 室内の湿度管理

湿度が高いと結露が発生しやすくなるため、室内の湿度を適切に管理することが大切です。冬場や梅雨の時期は、加湿器の使用を控えたり、湿気が多い日は室内干しを避けるようにしましょう。また、湿度計を使って常に室内の湿度をチェックし、理想的な湿度(40〜60%)を保つように心がけます。過剰な湿気を抑えることで、結露の発生を防ぎやすくなります。

2. 定期的な換気

換気を行うことで、室内の湿気を外に逃がし、空気の循環を良くすることができます。特に、冬場は暖房器具を使用するため、室内と室外の温度差が大きくなり、結露が発生しやすくなります。朝起きたときや料理の後、入浴後など、定期的に窓を開けて換気を行うことが効果的です。また、換気扇や扇風機を使って空気を動かすことで、効率的に湿気を外に排出できます。

3. 暖房器具の使い方

暖房器具の使い方にも注意が必要です。エアコンや床暖房など、室内の温度を均一に保つことができる暖房器具を使うと、結露の発生を抑えることができます。一方、石油ストーブやガスファンヒーターは燃焼時に水蒸気を発生させるため、結露の原因となりやすいです。これらの暖房器具を使用する場合は、こまめに換気を行うか、除湿器を併用することをおすすめします。

4. 結露防止グッズの活用

市販の結露防止シートやフィルムを窓に貼ると、ガラス面の温度が下がりにくくなり、結露を防ぐことができます。結露防止テープも、窓枠やサッシに貼ることで、湿気がたまりにくくなります。これらのグッズは簡単に取り付けられるため、手軽に結露対策を始めたい方におすすめです。また、結露防止スプレーを窓ガラスに噴きかけることで、多少ですが水滴の付着を防ぐこともできます。

5. 畳の配置と下に敷くマットの工夫

畳の上に家具を直接置くと、結露が発生した際に畳が湿気を吸いやすくなります。家具の下には防湿シートや専用のマットを敷くことで、湿気が直接畳に触れるのを防ぐことができます。また、畳の下に防湿マットを敷くことで、畳と床の間に空気の層を作り、湿気の影響を抑えることができます。これにより、畳のカビやダニの発生を防ぎ、長持ちさせることができます。

これらの工夫を取り入れることで、畳を結露から守り、快適で健康的な住環境を維持することができます。毎日の生活に少しの気配りを加えるだけで、大切な畳を長持ちさせることができるのです。

・結露が発生した時の対策と畳のケア方法

結露が発生してしまった場合でも、適切な対策を行うことで畳へのダメージを最小限に抑えることができます。以下に、結露が発生した際の具体的な対策と畳のケア方法を紹介します。

1. 結露した水滴の拭き取り

結露が窓や壁に発生した場合、まずはその水滴をこまめに拭き取ることが重要です。特に、朝起きた時や夜間の冷え込みがある時期には、結露が多く発生しやすいため、速やかに対応するよう心がけましょう。乾いたタオルや吸水性の高いクロスを使って、水滴をしっかりと拭き取り、湿気が畳に移るのを防ぎます。

2. 畳の乾燥とカビ対策

結露が原因で畳が湿った場合は、できるだけ早く乾燥させる必要があります。晴れた日には、窓を開けて風を通し、自然乾燥を促すことが効果的です。また、除湿機やエアコンの除湿機能を利用して、室内の湿度を下げることも有効です。さらに、畳専用の乾燥機がある場合は、それを使用して素早く乾燥させることで、カビの発生を防ぐことができます。

3. カビが発生した場合の対処法

万が一、畳にカビが発生してしまった場合は、まずカビを見つけたらすぐに対応することが重要です。アルコールや専用のカビ取り剤を使い、カビの部分を丁寧に拭き取ります。その後、風通しを良くし、畳をしっかりと乾燥させてください。カビがひどい場合や、広範囲にわたる場合は、畳の専門家に相談することをおすすめします。プロの手で適切に処理することで、畳を長持ちさせることができます。

これらの対策を知っておくことで、結露が発生した場合でも迅速に対応し、畳を守ることができます。結露を防ぐだけでなく、発生した際の対処法も理解しておくことが、畳の健康を保つために非常に重要です。

・畳の下から湿気の対応

結露とは少し話がズレますが、畳の下から湿気が上がってくるのが気になるのであれば、ビニール系の専用シートを敷くのもひとつの方法です。特に古い木造一軒家の一階には畳を上げると板のすき間から直接下の土が見える事があります。

今の住宅ではそんな風にはなっていませんが、やはり気になると言う方は新聞紙でも敷いておくと湿気を吸ってくれます。もちろんビニールシートや新聞紙も万能ではないので、3カ月に一度程度畳を上げてカビが生えていないか確認して、畳を陰干しにしてあげると湿気はだいぶなくなります。

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しかし結露だと思っていたのが実は雨漏りだったと言う事もあります。集合住宅ならずとも大変な被害にならない前にプロの業者に見てもらうのが懸命です。関連したブログを書いておりますのでよろしければご参考ください。

・【天井雨漏り対策完全ガイド】修理費用と信頼できる業者の見つけ方
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前田畳店の畳乾燥機

・【まとめ】困ったら当店の畳乾燥機も視野に!

以上が結露対策の基本的な方法となりますが、それでも畳が湿ってしまった場合や、自宅での対策が難しい場合は、私たち前田畳店にお気軽にご相談ください。当店では、畳専用の乾燥機を用意しており、お客様の畳を適切に乾燥させることが可能です。

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畳は湿気に弱く、湿った状態が続くとカビやダニの発生原因となります。そのため、畳が湿ってしまった場合は、早めの対策が必要です。当店の乾燥機は、畳を効率よく乾燥させ、カビやダニの発生を防ぎます。

また、畳のシミや変色、カビ、ダニでお困りの方も、私たち前田畳店にお気軽にご相談ください。畳の専門家として、お客様の畳に関する問題を解決するための最善の方法を提案します。

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「気温が下がるとネズミが室内に侵入!」畳おもて鼠被害に注意

私たち前田畳店は、お客様の畳が長持ちし、快適な生活空間を提供できるよう、全力でサポートいたします。どんな小さなことでも、お気軽にご相談ください。

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★濡れた畳はどうする!?結露対策と乾燥法も詳しく解説/盛岡の前田畳店

  • ✅ 畳に大量の水をこぼした場合、迅速な対処が必要である。

  • ✅ 畳が濡れると変色やカビの原因になるため、すぐに水分を取り除くことが重要。

  • ✅ 乾いたタオルや新聞紙を使って、水分を優しく吸い取る。

  • ✅ 畳の乾燥にはドライヤーや扇風機、除湿器を使うのが効果的。

  • ✅ 晴れた日に畳を外に干して乾燥させることが最も効果的。

  • ✅ 色のついた液体をこぼした場合は、粉末を使って水分を吸収させる。

  • ✅ カビの発生を防ぐために、湿度管理と換気を徹底する。

  • ✅ 結露が発生する前に防止策を取ることが重要。

  • ✅ 結露防止グッズを使用し、畳への湿気を防ぐ工夫をする。

  • ✅ 結露が発生した場合、すぐに水滴を拭き取る。

  • ✅ 畳にカビが発生した場合は、すぐに除去し、乾燥させる。

  • ✅ カビの広がりがひどい場合は専門家に相談する。

  • ✅ 畳の結露対策として、湿度管理と暖房器具の使い方に注意する。

  • ✅ 畳の乾燥には専用の乾燥機を使用することができる。

  • ✅ 畳の問題が発生した場合は、専門店に相談するのが最善である。


【当店の紹介】

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