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長編連載小説『サンキュー』第342話。

 恒彦のスマホは、映子が、父が晩年の時に買ったが、1台2万円ほどだった。ドコモショップで一括払いした。恒彦は、1945年に台湾から引き揚げてきて、2015年に死去した。戦後の70年を生きて、亡くなったのは、84歳の時だった。台湾で、特攻隊に行かされる前に、戦争が終わって、戦後は、牧師として、尽くした。父は、最後、老人施設で亡くなったが、映子が、頻繁に行って、いろいろと世話した。恒彦は、スマホだって、良く使い方が分からなくて、どうやるんだ?と頻りに訊いた。映子が、ボタンを押して、使い方を教えた。やはり、親子だ。通じる物がある。(以下次号)

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