分人主義

私とは何か――「個人」から「分人」へ』という本を読んだ。

詳しくは、色んな人のレビューや本を読んでもらえればわかると思うが、自分は1つの統一された"個人"ではなく、相手によって変化する複数の"分人の集合体"なのだという考え方を書いている。

好きな人と一緒にいるときの自分が好きというのも、その分人が好きということで説明できるし、
仲のいい友人が海外赴任になってしまったときの喪失感は自分の分人を失う喪失感として説明できるし、
高校時代の友人と社会人になってからの友人が両方いる場所では、少し気恥ずかしい気がするのは、異なる分人同士の折り合いがつかないということで説明できる。

とても納得感のある理論だと思った。

ネット社会という意味では、
今までは"個人"しか公けになれなかったが(たくさんの人に対して影響力を及ぼせなかったが)、今はインターネットのおかげで、複数の自分の"分人"を公けにできる。

Facebookは"個人"だが、にちゃんねるやnoteは"分人"だろう。
現に、私のこのnoteを読んでくれている人は、私の仕事や素性は知らず、私の、このnote上の分人をfollowしてくれている。

だから、評価経済社会で評価されるのは、個人単位ではなく、分人単位だと思う。

そして、今まで個人をベースに組み上げられた社会が、分人をベースに組み替えられていくのではないかと思う。

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