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切迫流産で入院~7日目

娘の出産の記録です。妊娠初期からトラブルが続き、予定日よりも3カ月早い12月、出産しました。ここでは切迫流産で入院した9月のある日のことを書きます。

これまでのことについてはマガジンに書いています。

https://note.com/tosoro/m/mc6cad6bb672c


この日は朝から雨でした。

入院している大部屋からは、私が毎日使っている通勤電,車が見えて、時折り15分間隔くらいで、ゴトンゴトンと電車の通る鈍い音が、風に乗って聞こえてきました。

それは日常の音で、不安と孤独と退屈と一緒に、ベットに横になって一日を過ごす私に、忙しく動き回るいつもの時間を思い出させてくれました。

でもこの部屋は大部屋だったので、先日のように流産手術を終えた方と、また同室になる可能性もありました。それは私にとってもつらいけど、相手の方にとってみたら、同じ部屋に他の人がいるだけで嫌だろうなと思いました。

なので看護師さんに、個室に移りたい旨伝えていました。

ようやくその個室の空きができたとのことで、この日の朝に移動することになりました。個室は大部屋と通路を挟んで反対側に位置し、狭い部屋で、窓はすりガラスで光が入りにくく、薄暗く感じられました。

寂しいな。そんな思いがふっと湧き出ます。

午後3時過ぎ、聞き覚えのある足音とともに、主人と息子が会いに来てくれました。「幼稚園どうだった~」他愛のない話をしながら一緒にいて、そのうちベットに乗ってきて、抱き着いてきて、「お腹はだめだよ~」と優しく制止して。おしゃべりしながらベットでごろごろ。そうこうしているうちに早めの夕飯が運ばれてきます。この日は出産された妊婦さんたちに送られる、スペシャルディナー。豪華なお食事に、私たち大はしゃぎ。つわりで食べられない私に代わって、息子がつまみ食い。

「そろそろ帰ろうかな。」帰り渋る息子に「また来てね」と約束して、背中を押して、スタスタと遠ざかっている足音に耳をすまして、だんだん寂しさが膨らんでくる。あんまり食べれないな・・・机の上のお夕食を恨めしい気持ちで眺めました。


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退院の日は、朝の診察の結果、今週中にしようかなとのこと。先日の出血でできた子宮の中の血の塊は、赤ちゃんの入っている袋の近くに、まだ怪物のように大きく居座っていましたが、自宅安静で様子をみることにしよう、とのことでした。

ようやく退院できる。

家族と一緒に自分の家で過ごせる日常が、待ち遠しくてわくわくしました。出血は、先日のようなことは今のところなく、黒ずんだ血がたまにナプキンを汚す程度でした。


この日の昼食

鰆のホイル焼き 大根と豚肉のプルコギ風 春雨サラダ

この日の夕食

イタリアンスペシャルコース



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