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雨もいい、もちろん晴れでも曇りでも〜絵本「ちいさなきいろいかさ」

自宅安静を余儀なくされていると、楽しげな外の陽気はうらめしい。外出したいのにできない、となりがちだから。


切迫流産、早産などで自宅安静を余儀なくされている皆様、入院されている皆様、いかがお過ごしでしょうか。

お腹の赤ちゃんへの気遣い、何もしてあげられないことへの罪悪感、何もできない苦痛、、


そんなマイナスな感情が鬱屈しているとき、「雨は優しく」ありませんか。

家にこもっている自分、じっとしていなくてはならない自分を受け止められる。

家にいることが容認されるし、雨音は時に優しい音楽になって、ここちよく耳を打ちます。

雨が降る日に、手に取りたい一冊。

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「ちいさな きいろい かさ」

なっちゃんは、おかあさんに買ってもらった黄色い傘を持って、

「あめ ふってこないか」

とお散歩。

そのうち雨が降ってきて、お散歩しながら出会う動物を、自分の傘に入れてあげようとする。

でも傘は小さかったり、背が低かったり。

だけど不思議なことに、動物が濡れないように、傘の形が変わってく。なっちゃんの優しい気持ちが、傘にも伝わっていくかのように。

にしまきかやこさんのイラストは、想像力の余白をたくさんもたせてくれます。すごくファンタジーなんだけど、すごく現実的。

実感を伴って、真実味のある想像ができます。なんだか不思議です。このふわふわした体感が心地よく楽しい。

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そのうち雨もあがって、なっちゃんはおうちに帰ります。

雨が降る中、遊びにでかけて帰ってこないなっちゃんを心配していたのか、お母さんが、外まで出迎えます。

「どこで あそんでたの」

と聞くお母さんに、なっちゃんはこう答えます。

それは、、、

「あのね あのね いいことあったの」

わ。とってもチャーミング。ちょっとオシャマな言い回しです。

娘もこの言葉が大好きで、お母さんとのやり取りを、繰り返し私としたがります。



雨でもいい、もちろん晴れでも、曇りでも。

まず自分が心地よく、そして自分の身の丈にあった優しさや思いやりで周りを温め広げていくと、何倍にもなって私に返ってくるのだな、と教えてもらいます

そして、私だったら、このお母さんの問いかけになんて答えるだろう、と想像してみる。そんな時間も楽しいです。

ぜひ機会があれば、ページをめくってみてください。


8月の雨の日に。

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