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インドは旅行じゃないよ。冒険だよ。9.カジュラホー 白日夢と鸚鵡

鉄道でデリーから10時間、バラナシから11.5時間。
聖地バラナシからジャイナ教寺院のあるカジュラホーに到着。

デリーやバラナシと違って、インドの田舎って感じ。
でも、世界的観光地なので、観光客目当ての客引きや土産物屋、それとハッシッシ売り(大麻を固形化した物。チョコレートともいう)が、すれていてウザい。

で、客引きと交渉して、一泊50ルピー(400円)のホテルに決めた。
二階建ての小綺麗な白壁に広い中庭。
僕はその解放感のある中庭がお気に入りになった。

早速、荷物を置き、村の中を散策する。
土産物屋に物売りの子供の掛け声が賑やかだ。

少し歩くと、もう村外れ、大きめの池の前で一休み。
輝く小さな生き物を発見。
花の蜜を吸うサイケデリックなハチドリだ。

何匹ものハチドリに目を奪われ、時の過ぎるのを忘れた。
気が付けば、もう夕暮れ時。
暗くなれば街灯は期待できない。
早く帰らねば。

夕食は、ホテルの近くのレストランで済ます。
大きなお盆に乗ったカレー5種。
まいうぅ。

旅の間、何度もカレーを食べたが、先ず外れはない。
ただし、家庭の味は・・・ちょっと冒険。
激マズのマサラ(インドの香辛料を混ぜたもの)が存在する。
まあ、インドに於いてカレーと言うのは、薬膳と同じだからね。
良薬は苦し、って言うこともあるしね・・・・。

夜、僕は毛布をもって中庭で横になった。
白い壁の額縁に囲まれた夜空に満点の星が煌めき、僕は夢の中にいるような気分で眠りに就いた・・・zzz

その夜、僕は英語で話しまくる夢を見た。
もう本当に流暢にネイティブな発音で話していた。
何を言ったか、はっきり覚えているぐらい。

朝、ボーイ(小間使いの少年たち)に起こされた。
笑っている。
ボーイと同じ地べたで寝る客が可笑しいらしいのだ。
親近感を覚えたのだろう。
僕は、ボーイたちと仲良くなった。

早速、外に飛び出して、白人を捕まえ話してみる。
「I 、I・・・I came from Japan ・・・・」
で、出ないし(*´Д`*)
やっぱ夢だったのかあ・・・・・。
英語の夢を見たら一丁前、って誰かが言ってたのになあ・・・・がっかり。

ホテル近くの大きな菩提樹の下にテーブルを出している店で朝食を済ませる。
あま~いチャイと、バターとハチミツを塗ったナンを食べた。

人力車に乗って有名なジャイナ教寺院に行く。
インドにいる間は、出来るだけリクシャを使ってあげようと思う。
頑張っている彼らに、少し多めの金額を渡す。
しかし、乗る前の値段交渉はシビアにする。
そして両者が納得したら乗る。
舐められるのと優しいのとは違うと思う。
ケジメが肝心・・・日本人ですから。

寺院を見上げた瞬間、僕は白日夢を見た。

僕は昔、同じようにこの風景を見ていた。
でも身体が揺れている。
僕は、何かに乗っているらしい。
足元を見ると、オレンジ色の袈裟が見えた。
どうやら僧の肩に乗っているらしい。
そして鳥の足が・・・・。
ああ、僕は鳥だったのか。
僧を見る。横顔しか見えない。

そこで白日夢は終わった。
何だろう、今のは?!?
僕は昔、僧の肩に乗っているオウムだったのかも知れない・・・。

寺院を見ると、あちこちに緑のオウムが泊まっている。
あの鳥たちは、昔、僕の仲間だったのかも知れない。


まあ、寺院がすんごいことになってたよ・・・(゚∀゚;) 
僕の師匠である和尚も言ってたよ。
やりたかったらやれ。嫌になるまでやれ。
ただし、その後に来る、次なるものを見逃すな!って。
何だろうね、次なるものって(´ー`)



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