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小さな週末・不定期便

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・不定期更新ですが、週1以上の更新を目指しています。 ・エッセイと物語の中間的な短めの作品を収録しておりましたが、形式を問わず記事を放り込んでいきます。 [2020.12.21… もっと読む
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#茫洋流浪

[全文無料] 鉄路の夜想曲・断章

雨混じりの生暖かい風の塊が左顔に叩きつけてきた。 (冷房で冷えた体にはその風は生暖かかった…

カクシンがたりない。でも、カクシンはおおすぎないほうがいい。

☆本日の控えめな結論 核心も確信もなくてかまわないが、控えめな革新はあったほうがよい。 …

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意識の拡張の仕方教えます、あるいは、サイバネの最果て超えてサイケかな

フェイスブックの物書き友だちが、そんなsf的空想を書いていた。 コピー可能な「意識」の実現…

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珈琲共和国・夢想、あるいは「すべてのことは不要である」

以下、昨日から今日にかけて書いた文章を、ぞろりとお披露目いたします。 Ψ 即席珈琲の思い…

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出発点グアテマラ、あるいは語り得ぬ虹についての予告

Ψ 出発点グアテマラ 物語を始めるからには出発点というものが必要です。 そこで、唐突に思…

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祝・2020東京オリンピック|極東の都に五つの輪が踊るとき、蒼き魂は天竺の聖地で静か…

0. 五輪禍世界の東の果てにはジパングという名の黄金の国があって、とはいうものの幕末の頃に…

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豊穣の命、あるいは生きてるだけで大丈夫│独白小説

北インドの小さな聖地ハリドワルの道端で、二人の日本人がチャイを飲んでいる。 ごま塩の仙人ひげを伸ばした歳かさの男が、こざっぱりとした身なりの若い男にしきりと話かけている。 * * * だいぶ前に精神福祉の作業所でバイトをしててね。 そこで知り合ったメンバーの人が、カドウさんっていうんだけど、文学好きで小説書く人で、作業所の所長さんも巻き込んで同人誌を作って遊んでたことがあるんだ。 カドウさんちにもよく遊びに行ってたんだけど、あるとき三島由紀夫の「暁の寺」が目

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00円: ちょっとこいつは妻には内緒の話なんですが│独白小説

ほんのつまらない話で申し訳ないんですけれど、まあ内緒の話ってのは、ちょっとばかり興味が湧…

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ナラヤン・パレスの庭園にて。あるいは、ささやかな復活の日│詩小説

さほど手入れのされていない 雑然とした内庭には 自発的に伸びる緑の命が 熱帯の陽光を謳歌し…

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長いお休み、あるいは人生の意味と無意味のはざまで│随想詩

午後四時すぎの暑い西日の照り返しが、少しだけ開けた入り口の扉の隙間から、入り込んで床の白…

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着の身着のままアリのママ|随想小説|全文無料

うちの母は、ちょっとアスペルガー系なんだと思うけど、「着の身着のまま」とか「ばらばら事件…

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流れゆく力の果てにて迷えるは|随想詩|全文無料

人間なら誰だって、一人ひとりが間違いなく持っている、潜在的な力量について探求してみようじ…

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どぶどろの天河を流る砂子こそ [随想詩・全文無料]

注目を浴びたい。 浴びたからといって、解決にはならないけどな。 そとそも解決したいわけじゃ…

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[虚々実々] 迷子の人生

子どものころから、迷子になるのが得意だった。 例えば母に連れられてデパートに行く。 買い物に夢中になっている母を横目に、ぼくは周りのあれやこれやに気を取られて、いつの間にか歩き出している。 気がつくと母から離れて一人ぼっちになっているが、寂しいと思ったことはなかった。一人でいるほうが気持ちが落ち着くくらいだった。 そうしてデパートの人に保護されて、やがて母がやってくる。 母は「まあ、この子ったら困ったものね」とでもいうような顔をしてぼくを見る。 ぼくは何を言えばい

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