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海外出張チェックリスト

今日から一週間、ドイツのハンブルグに出張である。ちなみにこの記事は行きのスカイライナーの中で書いている(あとでANAラウンジに移ったが)。私の生まれて初めての海外出張は、2008年、ちょうど11年前の11月だったと思う。つまり、35歳になった年だ。はっきり言って、かなり遅いと思う。サンフランシスコからサンディエゴ、そしてLA。ちなみにこの海外出張は、私が生まれて初めて海外そのものに行った経験でもある。初めての海外は衝撃的で、私の最初の転職のきっかけにもなったし、一度は海外に住んでみたい、いや、今すぐ移住したいとその時は思った。その4年後にシカゴ郊外に住むことになるとは、もちろんその時は想像もしない。

しかし以来、海外には頻繁に行くようになり、当初は年2回程度だったが、シカゴから帰国してから転職した前の職場では年4回程度は行っていたと思う。グローバルマーケティングなんでいう部署にいたわけだから当然であるが。海外出張は会社に勤めていた時分はそれほど嫌いではなかった。海外出張はもちろんタダではないので、会社は自分に対してお金を使っているわけで、それだけ自分の会社における重要度みたいなものを感じて誇らしく思うこともあった。しかし、今の仕事を始めてから、最初の1年こそひたすら開業準備みたいなことをしていたので海外はどこにも行かなかったが、自社事業の販路を海外に求める戦略を採ることになり、2016年からは毎年3~5回、海外出張をする生活に戻った。当初はまだ国内顧客を確保できていなかったこともあって、海外出張は私が行ってきた唯一の営業行為であって相当なプレッシャーに晒されたものだったが、2018年頃になると国内の顧客も取れるようになってきて、最近は慣れてきたこともあって自分としては割と気楽に考えることができるようになった。

さて、海外出張もこれだけ行くようになると、その準備にもだいぶ慣れてきたと思う。私が海外に行くときは、どんなに長い出張であってもキャリーオンできる小さなサムソナイトのスーツケースと普段使っているビジネスバッグの2点だけである。これに全てを入れてゆく。コンパクトなものだ。いったい何を持って行くのか?今回は特別に、私のチェックリストをご披露することとしよう。

1. 必須アイテム

□ パスポート
□ PC
 □ PCのケーブル
□ スマートフォン
 □ スマートフォンのケーブル
□ Apple watch
 □ Apple watchのケーブル
□ 世界対応マルチプラグ(米国以外)

まず理解しなければならないのは、海外出張に行くときに、我々は必ず何かを忘れるということである。いや、我々ではないとしても、私はそうである。いかに完璧なリストをあらかじめ作っておいたとしても、何かは必ず忘れている。だから、そのことを受け入れるとしても、それでもこれだけは忘れてはならないというものがこれである。まあ、Apple WatchはSuicaと言い換えてもいい。ケーブルの類は割と忘れがちであるが、海外出張は長いのであって、どのような電子機器も充電の手段がなければそれを持っていないのと同じ、いや、荷物になってかえって邪魔なだけである。

実は以前はこれに携帯用Wifiを加えていたのであるが、ソフトバンクの海外パケ放題のサービスを導入してからは、これだけで十分であるとの結論に達している。普段格安SIMとかを使っているなら別だが、仕事でスマートフォンを使うのであれば大手キャリアにしておくべきだろう。

世界対応マルチプラグはアメリカであれば必要ないが、欧州出張の場合は必ず持参しよう。ホテルでも貸してくれるかもしれないが、相手の好意を前提にしないのが海外出張の基本である。

2. 準必須アイテム

□ 現地通貨(特に、前回の出張で余った通貨)
□ 印刷された旅程表
□ 名刺(一箱)
□ 商材の印刷物(あれば)
□ Kindle(または本)

これらのものは無いと著しく困るか、慣れない現地で作らなければならないことになるもので、準備してゆくことが望ましい。旅程表は空港からタクシーで移動するときに運転手に見せなければならないものなので、やはり紙に印刷されているに越したことはないが、最近では上述のようにソフトバンクであればiPhoneがいきなり使えるので、それほど神経質にならないようにしている。

現地通貨は、最近ではアメリカのような国であれば全く使わなくても生きて行けるが、やっぱり万が一というのはあるような気がするので、お守りのために持って行き、使わなければ次回の出張にも持って行くことになる。ということは、前回の出張の繰り越しがあるのにそれを忘れるとちょっとした心理的なダメージを負うことになる。名刺はどんな出張でも必須だが、持ってるつもりが実は名刺入れの中の名刺が少なくなっていて長い出張の間持たなかった、ということが起こりうるので注意。

実は出張というのは今まで積読になっていた本を読む絶好の機会でもある。フライトの最中もそうだが、離発着の際にはPCやスマートフォンを見ることはできないため(スマートフォンに関しては最近は事実上見ることはできてしまうが)駐機場からなかなか飛行機が出られない場合でも本やKindleなら自由に読むことができるために、これらは準必須品という扱いでいいと思う。

3. 衣類系

□ 黒のアンダーシャツ、ブリーフ、靴下を6セット
□ 白シャツ(ボタンダウン)3枚
□ パンツ2本
□ ジャケット(ユニクロ)
□ コート(冬場は)
□ 洗濯用ピンチハンガー
□ ジョギング用シューズ、パンツ

着てゆく服

□ スウェット系のパーカー
□ ジーンズ
□ スエードの靴

衣類の準備の仕方は人によって様々だと思うのだが「私はこうしています」ということでご参考になれば幸いである。ここにはいくつかの原則がある。すなわち、
(1) 基本的には現地で捨ててしまってもかまわないものを持って行く
(2) 汎用性があるものを持って行く
(3) 現地で洗濯をする前提
ということなのである。出張先でいい服を着ようと考えるのは素人であり、私はスーツや革靴なんかはなるべく持って行かないようにしている。

まず、アンダーを持って行くときにはなるべくジッパー付の袋に小分けにして入れ、脱気してからスーツケースに入れる。こうすることによって、整理もされるし体積も減る。現地に着いたら取り出し、ホテルの棚に整理して置く。出張中は整理が大切。そうしないとチェックアウトであわてることになり、必ず何かを現地に忘れることになる。

また、私は出張先では必ずと言っていいほどジョギングをすることにしていて、それが唯一の楽しみでもある。したがって、靴を2足持ってゆくことになるが、冬場はどうしても荷物がかさばるので、小さめのジョギングシューズを靴袋に入れてスーツケースに詰め、ビジネスカジュアルでもそれほど違和感のないスエードの靴を履いてい行くことにしている。出張先でのスタイルは基本、ビジネスカジュアルである。ネクタイはしてもしなくても良い。

さて、ジョギングをするということは出張先で一日2回着替えることがあることを意味しており、したがって現地での下着の洗濯の必要が出てくることになる。AirBnBを使うのでなければホテルの洗濯は料金も高く、できれば下着ぐらいは自分で洗いたい。そうすると洗った下着を干す必要が出てくるために、私は多くの場合小型のピンチハンガーを持ってゆくことにしている。洗濯は簡単で、洗面台で備え付けの石鹸で石鹸液を作って揉み洗いし、数回水ですすいだ後、バスタオルで挟んで絞るという「バスタオル脱水」をすれば一日で乾く。だから、下着は6枚くらいでちょうどいいのである。白シャツはボタンダウンが基本。シャツをスーツケースに入れるとくしゃくしゃになってしまうことがあるが、ボタンダウンであれば襟が止まっているためにそんなにひどいことにはならない。着ていく服はそのままパジャマになりそうなもの。パジャマを別途持って行く必要がないようにすることと、機内で快適に睡眠をとるためにも、楽な服装で行くのがよい。ジャケットはユニクロで、生地がしっかりしているということと、万一痛んでも余り腹が立たないものが望ましい。

現地の気温が日本と違っている場合も大いにありうるので、気温、気候を確認し、必要に応じて服を追加することは言うまでもない。コートを持って行く場合には、手袋をポケットに忍ばせておくのを忘れずに。

4. その他

□ 歯ブラシ、歯磨き粉
□ 爪切り、耳かき
□ 髭剃り
□ 薬(痛み止め、睡眠薬、カフェインなど)
□ 筆記用具
□ イヤホン(ジョギング用とPC、スマホ用)
□ 整髪料

この辺はホテルや機内でも備え付けられているものもあるが、自分は特に爪切りや耳かきはないと困るものなので必ず持って行くようにしている。薬も、どういうわけか旅先で筋肉が痛み始めるということが何回かあり、張り薬と飲み薬の痛み止めを持って行くようにしているほか、やっぱり時差ボケ対策で睡眠薬系は持って行かざるを得ない。実際に使わなくても、あるだけでも安心するというのはある。イヤホンは、ジョギングをするときは必ずpodcastを聞くことにしているので必ず必要である。


こういったところだが、必須アイテムやいくつかの準必須アイテム以外の多くのものはお金さえかければ現地でも入手可能である。だから忘れても焦る必要はない。ただし、現地での時間は限られており、あまり街に繰り出して必要なものを買ってくる、みたいなことはできないだろうから、準備を万端にしておくことは非常に大事なことである。それでは、皆様の出張が良いものになりますよう。私もそろそろゲートに向かうとしようか。

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