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2020年10月の記事一覧
【通信講座】 小説「コップ座のデネブ」 講評
うまい。
おもしろい。
平易なことばで書かれているが
類型的文学表現におちいることなく
真の芸術的抒情が随所でかがやく。
乾いて赤くひび割れた唇から白い息が漏れた。
ミヅキくんがアルゴ船について語るのに、口もはさまず耳を傾けていた。夜の帳を縫い合わせた帆を、自慢げに張って。闇に溶け込む星色の船体は、夜風に吹かれてしゃらしゃらと流れ星のように空を揺蕩うんだ、と。
ミヅキくんは望遠鏡を直さな
【通信講座】 小説「音のない懺悔」「孑孑と石楠花」 講評
『【通信講座】 小説「拝み屋雲水の事件簿 拝み屋雲水③ 花鬼」 講評』で
読書体験がこんな苦行であっていいだろうか。
14/131 までしか読めなかった。
耽美的文体を志向しているのは分かるが、あまりにもぎこちない。
と書いた。
それぞれ3/13、2/14 までしか読めなかった。
作者は日本近現代文学を
「むずかしい」「分かりにくい」「つまらない」
という先入観で読み
そのように書こうとし