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スキューバダイビングを始めたきっかけ

何がきっかけだったのか今となっては覚えていないけれど、大学に入って間もなく、熱気球とスキューバダイビングというまったく違った2つの活動に勤しむサークルに入った。熱気球を飛ばすメンバーと海に潜るメンバーの間には特に交流もなく、2つの活動が異なることを明瞭に表していた。僕はダイビングのグループに加わった。

記念すべき最初の活動は伊豆での3泊4日にわたる合宿。ライセンスを取りに行ったのだ。参加者は僕を含めた新入生4人。ひとりは海に入るのが初めてという男だった。

海に潜るのなんて誰になんの断りも要らないと考える向きもあろうが、普通はスキューバダイビング団体が認定するライセンスを取得してから潜る。PADIという団体が恐らく世界で1番大きな組織で、僕らが講習を受けたのもPADI主催のものだった。寄らば大樹の陰という訳ではない。ろくに調べもせずに何となく選んだ。

4日間の講習は初日が座学、翌日がプール実習。残る2日が海での実践というものだった。これはたぶん今でも同じだろうと思う。

機材を背負って水に入り、レギュレータをくわえて水中で口呼吸する。慣れないとこれだけのことが疲れる。不測の事態に備えて、水中でレギュレータを外したり目を開けたりする練習もある。どうにかプールでできたことも海だと難しいこともある。海中で目を開けたのはこの時が初めてだ。海水が目に入ってもさほど痛くいという事を知ったのもこの時だった。

すべての講習が終わり、4人全員で無事に合格。その場ではインストラクターが紙の仮ライセンス証を発行してくれた。その後、このメンバーで一緒に潜りに行ったことはなく、何となくサークルからも足が遠のいてしまった。それどころかダイビング自体にもあまり興味がなくなって、次に潜ったのはそれから3年後。

それでも不思議なことに、以来、毎年1回は海へ潜りに行くようになった。全然上達もしないけれど、ほかの人には「ダイビングが趣味なんです」と言っている。間違ってはいないだろうと思う。

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