ミラティブにしかない、配信者と視聴者の距離が近い「近距離配信」コミュニケーション(ゲスト まお @spring_mao)
このnoteはゲームコミュニティについて、YouTuberや業界のキーマンにインタビューをすることで明らかにする「本音で語るゲームコミュニティラジオ」の書き起こしです。元Supercellでクラロワ・ブロスタのコミュニティ・マーケティングに携わっていたSide & Co. CEOの脇と、FENNELに所属のプロゲーマーで、クラロワでは公式のチーム戦で世界4位の実績もあるけんつめしさんと隔週でX Spaceにて配信しています。そして今回はミラティブCo-founderのまおさんをお迎えしました!
連載はこちら:本音で語るゲームコミュニティラジオ
アイクブレイク:ミラティブCo-founderでパズドラ攻略アプリも作っていた"まお"さん登場
脇 :先週、東京ゲームショウに行ってきまして。お二人は?
けんつめし :僕行ってないっすね。
まお :会社の企業ブースは出てたんですけど、私は行ってないんですよね。
脇 :去年とだいぶ違くて。去年はまだ半分コロナの自粛期間だったので、スカスカというか、明らかに空きがあるなっていうのが目立ってて、正直あんまり良くなかったというか。一方で、今年はコロナ前くらいの盛り上がっていて。僕はビジネスデイしか行ってないんですけど、活気がありましたね。特筆すべき特徴があったかというと難しいんですけど、強いて言えばPCゲームが結構大きくなってきてる影響で、明らかにPC関連の機器メーカーの出展が結構増えてたかなという印象はありました。
けんつめし :聞いた話によるとチケットが完売かなんかで。
脇 :東京ゲームショーってビジネスデイと、誰でもチケットが取れる一般公開日というのがあって、多分一般公開日の話かな
けんつめし :すごい大盛り上がりみたいな。
脇 :CRカップでスト6が行われてて、それが多分すごかったんだと思う。僕も見られるもんだら見たかったなって、思ってるぐらい。ビジネスデイではやってなかったので、見ることはできなかったんですけど。
けんつめし :東京ゲームショーってクラロワのイベントってやったことありましたっけ。
脇 :あると思う。
けんつめし :日韓戦とかですかね?
脇 :それ以外にもあったと思うけど…記憶がちょっと曖昧。ただ、TGSではスマホは少ないですね、基本的に。コンソールやPCゲームだと次出るものが今触れるっていう展示が可能だけど、スマホの場合はリリースされたらみんな遊べるから、展示する理由が少なくて、実際に展示は少ないですよね。昔から少ない。スマホが一番調子良かった時期でも、TGSでスマホゲームすごいっていう時はあんまりなかったような気がしますね。
けんつめし :なるほど。
脇 :そんなわけで、本日もそろそろ行ってみましょう、本音で語るゲームコミュニティラジオ!改めましてこんばんは、ミラティブはSupercellの時に、クラロワで結構お世話になりました。Sideという一人会社やってます、脇です。そして、
けんつめし :へいよー、けんつめしです。最近ちょっと寒くなってきたんですが、もともと季節でいうと冬が好きなんで、ちょっとテンション上がってます。そして、
まお :ミラティブのまおです。よろしくお願いします。ミラティブは今年で8周年の記念を、8月の末に迎えたんですけれども、私はそのうちの7年半ぐらいミラティブにいまして。ミラティブが会社として立ち上がるときに、共同創業者として参加してるっていうところもあるので。長くミラティブのコミュニティを見てるっていう感じです。
脇 :まおさんとはそれぞれの2個前の職場が同じで、AppBankって言うんですけど。そこでいろいろ一緒に仕事をして、いっぱい思い出あるんですけど、一つ思い出深いのが、当時パズドラ攻略アプリ。当時はゲーム系メディアで圧倒的な、多分日本ダントツ1位みたいなビュー数かな、記録してて。ただ僕は違うビジネスを担当してたんで、全然そういうこと知らなくて。そのアプリを作っているのがまおちゃんで、「これってなんでこんなに使われてるんですか?」っていう質問を会議で聞いたところから僕はゲームコミュニティ学び始めたんですよね。
けんつめし :そうなんですね。
まお :あの攻略メディアはすごかったですね。そもそもスマートフォンゲームで、あの盛り上がりが起きたのが本当に初めてというか。twitterを通してすごい量の情報量が生まれ、人と人とのつながりも生まれていて、そう言う意味で、私もコミュニティについて深く関わったり、ユーザーについて学ぶ良い機会でしたね。
脇 :たぶんスマホゲームではパズドラが、何曜日ダンジョンみたいな、日によってイベントが違うみたいな仕組みを、多分初めてくらいの感じで導入したゲームで、ゲームの情報を探し求める人がめちゃくちゃ増えたんですよね。あと、ゲームに育成要素もあって、かつ結構複雑なゲームだったので、みんな初めてゲーム攻略サイトを見ながら、ゲームをするっていう。それまではゲームのデータは攻略本っていう世界しかなかったのが、ネットで情報を見ながらゲームをするっていうのを定着したのがパズドラ攻略アプリなんじゃないかと思うんですよ。それがすごかったなっていう。というわけで、ミラティブについて、ちょっと伺っていきたいと思います。
ミラティブは視聴者との距離が近い。配信者がひとりひとりの視聴者を「認知している」のが特徴的なプラットフォーム
脇 :「ミラティブには誰がいるの?YouTubeとの違いは?」からお願いします。まずミラティブにはどんな人が多いんでしょうか。年齢とか性別とか、基本的なところから。
まお :サービスの全体としては、6:4で男性の方がちょっと多いかなっていう感じになっていますね。ゲームをフックにやっぱり配信視聴があるっていうところで、そういう特性上、自然なのかなっていうふうに思いますね。ただミラティブの中でもいろんな属性のユーザーがいて、ミラティブの配信で生計を立てて、収入を得ているようなユーザーさんもいらっしゃるんですけど、そういうユーザーさんは男女半々ぐらい、年齢で言うと20代から30代の大人の方がメインっていう形になりますね。
脇 :ちょっと細かくてあれなんですけど、20から39という意味ですか?それとも20から30。
まお :39。配信者さんが公開してない場合もあるので感覚的なものですが、収入を得ているような方はみなさんが思うよりより大人ですね。
脇 :どんなふうに楽しんでいる人が多いんですか。時間帯とか、タイミングとか。
まお :シンプルにサービスが盛り上がるコアタイムは、20時から24時で、多分スマホゲームのプレイヤーたちが、ゲームをしているような、余暇の時間なんですよね。
脇 :確かに。
まお :でもただ余暇って人によって違ってて、余暇が朝の人は朝配信するし、余暇が朝の人は朝の配信をしている人のところに視聴しに行き、そこに集まるみたいな形です。そのため、いろんな視聴者さんを獲得したいような配信者さんは、できるだけいろんな時間で配信すると、獲得につながるっていうのが、シンプルなミラティブの視聴者獲得法みたいなところはあります。
脇 :YouTubeとか、Twitchとかの生放送と、同じ生放送でもミラティブは全然違うじゃないですか。ミラティブは数人しか見に来ないというイメージがあるので。ミラティブでは、小さいコミュニティの中の、コミュニティリーダーみたいな人が配信してるみたいな感じなんですか?どういう経済圏で、どういう規模感なのか知りたい。
まお :規模感はそうですね。TwitchとかYouTubeと比べると、1配信の視聴者数の違いは当然あります。今言ってもらったように。なんでそうなっているのかというと、シンプルに言うと、ミラティブって、全てのコメントを読むっていうスタイルが結構ベーシックなんですね。
けんつめし :なるほど。
まお :ルールになってるわけじゃないんだけど。私もたまにYouTubeライブ、出させてもらうことあるんですけれども、そんな時にYouTubeでコメント欄のコメントを全て読み上げているYouTuberさんって、そんな多くないと思うんですよ。だけどミラティブの場合は、全てのコメントを読むっていうのが定着してて、かつ、それがミラティブのトップオブトップ、生計を立てている配信者さんであっても、そういうような配信をされてるんですね。なのでそういう配信スタイルっていうところも込みで、1配信あたりの視聴者数っていうところに違いがあるなぁと思いますね。
脇 :距離がもっと近いみたいなことってことなのかな。
まお :もちろんもちろん。配信者さんと視聴者さんの距離が近いっていうのと、やっぱあの配信者さんであっても、視聴者さんの配信に遊びに行ったり、配信者さん同士が仲良くて、配信者さん同士がコラボ通話、コラボ配信みたいな形で、言い方は難しいんだけれども、2人が共演してること自体もネタになるコンテンツとして、楽しいみたいなことが、うまくワークしてるっていうところはあるかなと思いますね。
脇 :はいはい。それは、みんな気軽に配信できる仕組みになっているということも、そうなっている理由になりそうですね。パソコンだとそうはいかない。
まお :そうそう。そういうのが必要ないんで、やってみなよって言われたら、まずやれるっていうところはすごくハードル低いですよね。
脇 :ミラティブと相性のいいゲームはあるんですか。
まお :一緒に遊べるゲームっていうのは視聴者さんとの距離が縮まりやすいんですよね。あとは、配信を見ている時も、「次自分が入れるかも」とか、「次じゃあ順番で何々さん入ってね」とかっていうコミュニケーションがあると、じゃあ次自分の番が来るから見てよっていう形で、配信に滞在する理由っていうのが作れるじゃないですか。
脇 :順番待ちみたいな世界観があるってことね。
まお :そうそう。「じゃあ次何々さん入ってくださいね」とか、「いつもこのメンバーでやっちゃってるから、この枠に何々さん入ってくださいね」とか、そういうふうに、配信者がいろんな人とのつながりを作るために一緒にゲームで遊ぶっていうのは、配信者さんにとっての武器として使われてます。インタビューでよく聞くので。
脇 :配信する側の感覚っていうのは、TwitchとかYouTubeと、もしかしたらそんな変わらない可能性もあるけど、少なくとも見てる側の気持ちは全然違いそう。
まお :確かにね、なかなか一緒に遊ぼうっていう発想にもならないですもんね。
脇 :YouTubeとかTwitchを見てる時と、テレビ見てる時と、正直気持ちって変わらなくて。自分が人間として、なんていうか、その場にいると思ってないっていう。
まお :はいはいはい。わかりますよ。透明人間というかね。
脇 :そうそう。ただ単に、「視聴者数1」っていう程度の存在だと思って見てるっていうか。
まお :それはもう全然違いますね。あきらかにあなたのことを認知してるよっていう風に配信者さんもコミュニケーションするし、それが上手であればあるほど、その視聴者さんを獲得していく配信者として成長していくんですよ。
ミラティブが楽しくなるのは、自分と相性が良い配信者を見つけた時
けんつめし :マネタイズってのはどういうのがあるんですか、配信者の。
まお :配信者のマネタイズは、ギフトをいただくことなんですけど、ミラティブの場合は一定以上の基準を満たした人が、収益化できるよみたいなプランがあるんですね。ミラティブスターズっていう。そのスターズになった方々が、収益化システムの上で競争したりとか、ギフトをいただいたりとかして収益を得てるっていう形になりますね。
脇 :さっき相性のいいゲームの話について聞いたんですが、ゲームによって、ミラティブの中でコミュニティの作られ方に違いはあるんですか。
まお :もちろんあるとは思うけれど、結局は一緒に遊べるか遊べないかみたいなところが、一番左右するというか大きい気はするんですよね。あとは、配信者さんがゲームプレイに必死になる・集中力が必要なタイプのゲームと、まったりしてられるゲームゲームみたいなところの違いはあります。必死なゲームの場合は、ゲームに関することを喋ってたりとか、そもそも今の戦況においてヒントを提供してもらおうと、視聴者さんのコメントを得ようと努力したりとかするんだけど、そもそもゲーム自体が、急かされてなかったり、まったりできるようなゲームの場合は、全然関係ない雑談が多くなります。今日何食べた?とか。今日の仕事どうだった?とか、そういうことを視聴者さんから聞いてあげたりとかして、ゲームと関係ない会話も楽しめるみたいなところを、配信の面白みにしてる方もいらっしゃいます。
脇 :今まで全くミラティブ起動したことない人がいたとして、何が一番おすすめの楽しみ方ですか。
まお :おすすめの楽しみ方か。むずいなあ。結構いろんな人に聞いても、配信を見る理由は違うんですよ。喋り手として話が面白い配信者さんが好きな人もいれば、それよりも視聴者さんの悩みを聞いてるとか、対話が面白い配信者さんが好きっていう人もいます。全然違うんですよね。「こういう反応してくれたから好き」とか、好きの種類が本当に人によって多岐にわたるんで、相性なのかなと思うんですよね。その中でミラティブは、他のサービスよりフックが多い、ゲームっていう切り口があるところ。だからこそ、最初の探し方みたいなところ、つながり方みたいなところは、容易というか分かりやすいっていうところはあるなと思うんですよね。それで入った中で、まずはゲームの共通点だったりとか、そういう話をする中で、この人と合うんだっけみたいなところが始まって、明日も見に行ってみようかなみたいな。そういうコミュニケーションになるっていうね。
「ゲームが好きだから」ではなく「配信者が好きだから」見に来る世界を作るための工夫
けんつめし :続いて僕が聞きたいのはミラティブのターゲット層について。ミラティブは僕はいろんな配信プラットフォームとか触ってて、明らかに差別化されてる部分がそれぞれのプラットフォームに対してあるなと思ってるんですけど、ミラティブが他の配信プラットフォームとの差別化で、一番こだわってる部分とか強みだなって思うところを聞きたいです。
まお :いろいろあるんですけれど、ゲームをきっかけに、ユーザー同士がつながるような、会話中心のプラットフォームって他にないのかなって思ってて。基本的には、さっきTwitchの名前出てきましたけど、配信してるのを「見る」みたいな側面のプラットフォーム、そっちを訴求してるプラットフォームは多いけれども、うちの場合は相互コミュニケーションだよねっていうような思想で、ずっと作ってるので。そこは生まれの段階からだいぶ差別化はされてるのかなって思ってるんですよね。それは生まれた瞬間からそのスタンスを大事にしてるんで。
脇 :そうですよね。
まお :なので、入ってきた配信者さんと視聴者さんがどうつながるかっていうこと、距離感の縮め方みたいなところだったりとか、今日見た配信者さんを明日も見る理由だったりとかは意識してる。ゲームが好きっていうフックよりも、配信者さんが好きっていうフックでちゃんと見てもらうみたいなところをずっとこだわってはいて。あとは他のプラットフォームと似ている機能を作るときにも、既存ユーザーさんの反応とか、インタビューを直接したりとか、結構インサイトをしっかり調査してから取り込むようにしてるっていうのが、工夫ポイントではあると思うんですね。
けんつめし :僕がミラティブのここすごいなっていうところが一つあって、それが、男女比率が6対4ぐらいっていう話。クラロワって、僕のYouTubeの視聴者比率って3%なんですよ、女性が。で、Twitterとかでも女性ユーザーって珍しいんですけど、ミラティブだと女性配信者がめっちゃいるんですよ、クラロワの。
まお :いますよね?
けんつめし :いるんですよ。それで僕は、けんつめしのTwitterと紐付けてない、ただ見るだけのアカウントがあるんですけど、それを使ってミラティブ、たまに潜りに行くんですよ。みんなけんつめしとかを知らないんですよね。
まお :なるほどねー。
けんつめし :こう言うのも偉そうなんですけど、全然クラロワYouTuber知らないけど配信してるみたいな女性の方とかいたりして、ミラティブにしかいない層だなってすごい感じましたね。
まお :そういう意味では、「友達にやってみなよって言われた」っていう、最強の配信を始めるきっかけみたいなのがやっぱあるんですよね。
けんつめし :あーなるほど。
まお :インタビューでも何回聞いたかわかんないっていう。配信をやってる人たちがいて、その人たちを見に行ったら、何々ちゃんもやってみなよって言われたっていう。
けんつめし :はいはい。
まお :本当に女性のインタビューでよく聞くパターンですね。
スマホ一つ、顔出し不要、VTuber的アバターもあるのがミラティブの「はじめやすさ」
けんつめし :スマホゲームだと、雑談もそうですけど、スマホ一つで配信できるじゃないですか。僕も元々、それがすごい助かってた身なんで。
まお :うんうんうん。
けんつめし :配信をするっていうけど、すごい意識が高いイメージがあるんですよね。パソコンでやろうとすると、こうエンコーダーがどうだとかある。ミラティブだと、言うたらノーリスクで配信できるじゃないですか。機材揃えたりもいらないしみたいな。
まお :そうですよね。初期投資がかからないですからね。
けんつめし :女性もやってみようかなって試せる場所でもあると思いますし、クラロワのトッププレイヤーの人とかでもミラティブ配信してる人が多かったりとかして、そういうやりやすさがすごい良いところだなと僕は思ってますね。先ほど言ったように、ちょっと尖り気味のプレイヤーでも、初見さんが来るとちゃんと挨拶するんですよね。
まお :うんうん。
けんつめし :そういう部分では、ちゃんと配信者をしてるなみたいな。コミュニティができてて、スマホゲームとめちゃめちゃ相性いいな、っていう風に思ってたので、力入れているのかなと思って、聞いてみたい内容でした。
まお :スマホ一つはずっとそうなのと、あと女性が多いのは、理由として多分ですが顔出しなしで配信できるっていうところも、強調して今まで伝えてきたところもあるんですよね。もちろんYouTubeも、たとえばクラロワYouTuberさんでも顔出しなしでやってる方いらっしゃるんだけど、一般的なYouTuberのイメージって、顔出してやるもんだっていう。あとTikTokとかも、顔を出してやるもんだっていう、一般的な印象があるじゃないですか。
けんつめし :はい。
まお :そこに対してミラティブって、「顔出しなしでできるよ」ってことだったり、あとはアバターを告知することが多いので、それが可愛いよねって言って使い続けてくれてる、みたいなところもあるかもしれないですね。きっかけとしては、友達にやってみなよって言われて、顔出しなしでできるからとか、機材なしでできるからっていうところを、きっかけに始めるんだけど、続ける理由として、可愛いアバターもあって、これ楽しいなとか、そういう続ける理由が、いくつか散りばめられてる、っていうところは、女性にとっていいみたいなところは、あるかもしれないですね。
脇 :最近だと、そもそも顔出しも結構減ってきてるよね、YouTube。日本だけの現象だけど、自分の顔の代わりに、アニメというか、2D、3Dのキャラクターを用意して。
まお :VTuberの文脈でね。
脇 :そうそうVTuberの。
まお :ミラティブはそういう風な理解もされやすい、っていうところはありますよね。最近の人たちはVTuberをやってみたくて、みたいな理由もあるので、必ずしもそのゲームだけを、フックに入ってくるっていう流れ、じゃないところもできつつある、っていうのは実はありますね。
ミラティブのギフトは「贈って終わり」ではなく、そこから続く「体験」がセットになっているからこそ楽しさが違う
けんつめし :ミラティブにはコミュニティにとって、TwitterともYouTubeとかとも、かぶってない層がいるなっていうところで、僕は見るのもすごい好きなんですよね。女性ユーザー獲得のために、力を入れてるんでしょうか。エモモもそうなんですかね。
まお :そうですね。エモモが、女性が定着する理由の一つにはあるんだろうなって思いますね。普通に楽しいし可愛いんですよ。アバターアイテムを集めていくこととか、新しいイベントが来るたびに、着せ替えたりとかして、それ自体を楽しむこともそうですし、ミラティブの場合はギフトを贈ってくれた方もアバターアイテムをゲットしたりできるんですね。自分が着てるお洋服と、同じようなお洋服を、視聴者さんと一緒に着て写真撮ったりとか、そういうことが雑談配信の楽しみ方の一つになってるんですよ。
けんつめし :なるほど。
まお :そうすると、「配信者さんに送って喜んでもらえる」かつ「自分自身もそのアバターアイテムを着て嬉しい」さらに「一緒に写真撮れて嬉しい」みたいな、そういう楽しみ方のフォーマットみたいなのがあります。みんなが結構楽しんでやってくれてますね。
けんつめし :ギフト、投げ銭みたいなものがあるじゃないですか。
まお :はい。
けんつめし :あれも昔から、アニメーションのものが多かったじゃないですか。ロケットが飛ぶとか、動くみたいな。そう言うものを取り入れるのもミラティブは早かったですよね。
まお :そうですね。ギフトは昔から機能はあったんですが、いろいろな試行錯誤があって、アバターのアイテムがゲットできるよであったりとか、あとはランキングを応援してる時にこういう効果があるよみたいな、ギフトを贈る理由みたいなところをいろいろ強化するっていうのが、ずっと試行錯誤してることではありますね。ただギフトの機能があります、っていうのではなく、そのギフトをなんで贈るんだっけっていうことを、強化してあげられるような、イベント作りみたいなところはすごく工夫してると思いますね。
けんつめし :なるほどですね。ミラティブでギフト投げると、結構楽しいですもんね。投げる側も。
まお :嬉しい。まさにそういうことなんですよね。楽しいギフト体験みたいなところは、ずっと意識してますね。なんで贈るんだっけとか、なんで欲しいって思うんだっけみたいな。やっぱり直球で欲しいって、なかなか言えないじゃないですか。
けんつめし :まあそうですね。
まお :欲しいっていう文脈は、誰しもが言いにくいと思うんですけど、そこで起こる体験もセットで一緒に楽しもうよっていう意味で、これ狙ってるとか、これ頑張りたいとか、これ欲しいとか、そういうコミュニケーションがギフトにつながってるんですよね。
けんつめし :うん。
まお :どれだけ言い訳を添えてあげられるかみたいなところ。
クラロワで成功した「プロと対戦」企画がよかったのは、「普通のユーザーに配信してもらえる」ミラティブの特徴を生かしたところ
脇 :さっきからずっと考えてることが、どういう人が一番ミラティブが刺さるのかなと。僕はスマホゲームのマーケコンサルをしてるんですけど、その視点から言うと、どのゲームにミラティブが一番刺さるのかがやはり気になる。加えて言うと、どのゲームのコミュニティと一番相性がいいのかっていうのはやっぱり気になる。ゲームによって、YouTube向け、つまり編集した動画が向いてるものもあれば、生放送が向いてるものもある。動画プラットフォームはそんな向いてなくて、Xとかでちょっとコミュニティ作るとかの方が向いてるとか、色々あるじゃないですか。
まお :うんうん。
脇 :どんなゲームやコミュニティにミラティブがあってると思いますか。全部のゲームが合ってると言うことはないと思うので。
まお :それぞれのゲームコミュニティやゲームのことをよく知ってる人、ゲームコミュニティに深く潜っている人が企画を考えたら、それがどのゲームであっても面白いことができるんだろうなっていう気はめちゃくちゃしてるんですよね。企画者自身がそのゲームをめちゃくちゃやってて、「こういう見せ方をミラティブでしたら絶対面白い」という視点で企画を立てれば企画は面白くなるし、人も集まる。ゲームタイトルとミラティブを使う目的の二軸があれば、どんなゲームでも何かあるんじゃないかなっていう気もする。
脇 :なるほど。そこは企画次第ってことね。
まお :雑に言うと企画次第なのかなと思ってて、じゃあ何でかっていうと、ミラティブはサービスのハードルが低くて、やれることの幅がめちゃくちゃ多いから。例えば、昔けんつさんたちとやった、クラロワでやった「プロと対戦」企画。改めて中身を説明すると、「クラロワのプロ選手と対戦したい人、皆さんクラロワ配信してください。自分の配信タイトルに #プロと対戦 って入れたら、プロのみんながあなたの配信に入っていくよ」っていう企画だったんですよ。ミラティブで配信したら本当にプロと対戦できるっていう。他のプラットフォームでさ、プロと対戦なんてできないじゃん。当時、5人ぐらいのプロの方がスタジオに集まってくださってね、そこからミラティブの #プロと対戦 がついている配信に入って、対戦しに行くわけですよ。めちゃくちゃ面白くなかったですか。
けんつめし :あれめっちゃ面白かったですね。僕もちょうどその企画の話をしようとしてたんですけど、やる側もやっぱりそうですし、入った時のファンの人たちの反応もすごい良かった。本当に配信に行くと「マジやばい」って配信の方が言ってて。
まお :そうそうそうそう!やばいやばいって。
けんつめし :その人の配信のコメントで「行け行け倒せ」みたいな。そういう盛り上がりがあったんで。あれは本当にめちゃめちゃいい企画だったなって思いましたね。
まお :「どういうことをしたら面白そうだっけ」という企画を考えるにあたって、ミラティブの場合は気軽に配信してもらえるというのが強み。配信しているユーザのところにインフルエンサーの方が行くみたいな企画もできるっていう、企画の幅の広さっていうところがすごい強みなんだろうなって思っていて、だからさっきも企画次第って言っちゃったんですけど。
脇 :なるほど、確かに。一方で、相談するのは簡単ではないなっていうのもあるけどね。企画次第となると、誰にどうやって相談するかで結構変わってきちゃいそうだから。
まお :分かる分かる。あとは目的によっては合わない場合ももちろんあると思いますけどね。
脇 :それはね。
けんつめし :クラロワにおいては、すごいいい企画だったと思います。あれでクラロワのユーザーにミラティブの文化がすごい根強いたなってのは、僕から見てもすごい感じましたね。
まお :うんうんうん。あの企画楽しかったですね。
脇 :当時はYouTubeとTwitterの間くらいの感じのポジショニングとして活用してたかなと思います。YouTuberになるのはまだハードル高いけど配信に興味がある人に、とりあえずミラティブでやってみてもらうというポジション。そこでいろいろ感じたり体験したりとか楽しんだりとかしてもらえたらいいなっていう。
けんつめし :そうっすね。お前配信者向いてるんじゃねみたいなのって、結構友達の間とかであると思うんですけど、じゃあやってみるわで一番やっぱりやりやすい、入りやすいのがミラティブだと思うんで。
まお :うんうん。
次回は100万登録を達成したショート動画コントのハネハネさん
脇 :ここでちょっぴりお知らせです、次回のコミュニティラジオは10/11、ゲストは元クラロワYouTuberで、今はショート動画で100万人を突破した、ハネハネさんをお呼びしています。
まお :すごい!見ましたわ、100万人突破の動画。
けんつめし :すごいですよね。
脇 :今でも仲良くしてくれててありがたいですね。最後、一人ずつ感想でも。日頃コンサルをしてると、YouTube、Twitch、Xの話がやっぱり多くて。でも、本当はゲームごとに、合ってるプラットフォームってあると思うし、適切なプラットフォームで、ちょうどいい盛り上がりの仕方をした方が、全然費用対効果も合うし、ユーザーの人たちの満足度も高いってこともあるだろうなっていつも思ってます。だから今日はミラティブの深い話を聞けて、すごい良かったなって思ってます。
けんつめし :僕もミラティブ使ってたのもあって、すごい聞いてて興味深い話が多くて。特に年齢層が20代から30代後半までっていうのが意外でした。もっと僕の中では若いイメージだったので。中高生とかが配信してみようかなって思って始めるプラットフォームだと思ってたので、すごい驚きがありましたし、もっともっと話聞きたいなと思いました。すごい楽しかったです、ありがとうございます。
まお :今回、色々質問いただくっていうことで、改めてどういうことを配信者さんたちにインタビュー聞いてきたかなっていうのを、思い出しながら準備してきたので、有意義な内容になったらよかったです。
脇 :本日はこの辺で終わりにしたいと思います、本音で語るコミュニティラジオ、本日の相手はSideの脇と、
けんつめし :FENNELのけんつめしと、
まお :ミラティブのまおでした。
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