心の温度を下げないサービス作り
こんばんは、ファクトリエの山田です。
私たちは、「語れるもので、日々を豊かに」をミッションに、こだわりのメイドインジャパンの洋服・食をECで販売しています。
\本日、購入時の性別選択に「その他」「回答しない」を追加しました/
・・・と言っても、本当にささいな実装なのですが、「私たちの姿勢」と「組織のあり方」を反映したものですし、SNS上で喜びの声に元気をいただいたので、そのきっかけと実装までの流れを書きたいと思います。
きっかけは友人からの一言
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斎木さん「僕はなんとも思わないんだけど、セクシャルマイノリティの当事者の話をクラブハウスで聴く機会があったんですね。そのときに、やっぱり、男、女、その他の(その他)って選択肢が欲しいらしいです!!」
私「ありがとう!すぐ反映する!」
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即答で「反映する!」と答えたものの、その後、これは意外と難問なのだと知ることになります。
売上が下がる可能性がある?
(男性向けに届くメールマガジン)
(女性向けに届くメールマガジン)
うちで導入する際に懸念となったのは、恥ずかしながら
「マーケティング活動には性別が必要」という点でした。
メンズ・ウイメンズ・ベイビー商品を扱っていることから、
会員登録時に「男性」を選択した方には、
メンズの商品のメールマガジンが送られますし、
サイト訪問した際は、男性向けにカスタマイズされたUI(画面表示)
になります。
そのため、「その他」「未回答」を選択する人が増えると、マーケティングできなくなって売上が下がるのではないか、というのが懸念でした。
各社どうしているの?
参考として人気ブランドの通販サイトを見てみると、ビームス、シップス、トゥモローランド、ベイクルーズ、ワールド、パタゴニアさん、どのサイトも会員登録は「男性・女性」のみ。
(すみません、否定するつもりはありませんし、他意はございませんmm)
一方で、ゾゾタウン、オンワードクローゼットさんには「男性・女性・その他」があり、これは会社としてのLGBTQへの向き合い方、ブランドの姿勢次第なのだと実感しました。
”顧客熱狂”チームの存在
さあやるぞ!と決めて、相談したのは「顧客熱狂チーム」でした。
ファクトリエには、「顧客熱狂」というチームがあります。顧客アンケートをもとに商品・サービス改善するだけでなく、どうすれば「熱狂(感動)していただけるか」を考えて取り組む、部門横断チームです。
夜中(AM12:49)に、スラック(掲示板)の顧客熱狂チームに書き込みました。
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山田「性別の選択肢を増やして欲しいと相談がありました。
この手のことは悩みとしてきっと深いはずなのに、各社の通販を見ても対応されてないのが現状です。
どうにかしたいので、明日のミーティングで相談させてください」
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翌日、チームの皆がすぐに共感してくれて、急ピッチで「実現するための障害を丁寧に取り除く」作業へ。
顧客熱狂チームが中心となり、マーケティングチーム、システムチームと起こりうる課題の洗い出しを行い、スピード感をもって対応してくれました。
本日、リリースしました!
本日から会員登録の際の性別選択肢を「男・女」から「男性・女性・その他・回答しない」に変更しました。
すでに登録済みの方も「MYページ」の「会員情報変更」から変更していただくことができます。
心の温度を下げることなく、日々を豊かにしたい
私たちは、語れる商品を通して、お客さんの日常を豊かにしたいと思っています。ただし、自慢の商品を並べているからと言って、誰かが「心に違和感や痛みを感じながら購入している状況」は嫌ですし、本当に豊かになっているのか?と疑問が残ります。
今回の斎木さんのアドバイスは、恥ずかしながら自分たちが気づけていなかった点でしたし、率直に指摘してもらえて本当に良かったと思います。また、通販サイトの性別のあり方に少しでも一石を投じることができたら嬉しく思います。
早速、SNSで嬉しい声をいただけて嬉しいです。
まだまだ未熟ですので、これからも何かあれば、いつでもご指摘いただけたら嬉しいです。皆さんと一緒に良いサービスを作りたいので、できる限り、誠実に対応します。
よろしくお願い致します。
ファクトリエ代表 山田敏夫
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