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ソーシャルビジネスの経営支援で出来ることを考えてみた(2023年4月)

ソーシャルビジネスの現状


中小企業の経営者と日々話をする中で「社会的に意義のある事業をやりたい」と考える方が増えていることを肌で感じます。一方、事業で社会貢献したいと思っても、収益が伴わず、事業として行き詰ってしまうケースが多いのも現状です。
社会的課題に向き合うソーシャルビジネスに対する公的・民間の経営支援が不足しているという状況もあります。

事業として成立しにくい原因


なぜ「ソーシャルビジネス」が成立しにくいのでしょうか?
様々な原因が考えられますが、社会的に意義のある事業というのは

・手間やコストもかかるので儲けがない
・ボランティアとして割り切ってやるべきだ
・社会課題の解決を事業にして儲けるのはいかがなものか

という意識が強いのも、原因の一つではないかと思われます。
また、
収益を上げるビジネスモデルやエコシステム(企業や事業、製品、サービスなどが相互に依存しあって一つのビジネス環境を構成する様子)の成功事例が少ないことも原因の一つと思われます。

それって社会の損失?


社会的に意義のある事業をやってるにも関わらず、価値の認知が広まらず、売上の見込みが立たないまま「資金繰りに奔走してしまう」あるいは「廃業に追い込まれてしまう」というのは、予測不可能な時代を生きる我々にとっても損失です。

社会的に意義のある事業を軌道に乗せるには?


そうであれば、社会的に意義のある「ソーシャルビジネス」という事業に対して、現状を把握し、問題点をあぶりだし、原因を突き止め、その原因を取り除く具体策と、未来思考での切り口から経営支援を行うことを追い求めてみようと考えるようになりました。

具体策は企業によって異なる


中小企業の経営コンサルタントになって5年目に入りますが、これまで、業績が悪化してしまった中小企業をどうやって改善していくか、また、創業間もないベンチャー企業の経営者とどうやって課題を解決していくか、考え続けてきました。
難しい状況でも、財務状況を分析し、数字を通して現状を正確に把握することが大切です。また、社会的背景がどのように変化しているのか、データなども交え、事実を的確に把握することが必要になります。そして、立てた仮説が正しいのか、経営者や社員と対話をしながら確かめ、未来思考で解決策を探っていきます。
世代や役職などは関係なく、お互いフラットな立場で意見を言ってみることで、現状を正しく、深く把握でき、実現可能性の高い具体策が見えてきます。
社会課題を事業で解決するには、熱意は不可欠です。ただし、熱意だけでは立ち向かえないこともあります。経営は考えなければならないことも多く、不測の事態も起こるので、事業継続と言っても、たやすいことではありません。しかし、解決するための仕組みは、企業ごとに答えがあります。それを共に考え抜き、社会に貢献していきたいと思います。

経営アップデート 代表 匂坂俊夫


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