かつて子供の習い事で悩んだこと
親にとって子は宝。
子供が才能を持っていたら伸ばしてあげたいし、実はすごい才能を持っている子供なのに、親がそれに気づかずに伸ばしてあげることができなかったら子供に申し訳ない。
そう考えると、何をいつ始めさせるべきなのか、やめたいと言ったとき果たして今やめさせてしまってもいいのだろうか?
親としては自分のこと以上に悩みます。
私も子供が小さいときにいろいろ悩みました。
何を習わせるか問題
親というものは子供の可能性を無限に信じているので、子供がちょっと興味を持つと「これ、習わせてみたほうがいいのかな?」と思ってしまいます。
ちなみにうちの子供たちを通わせたことがあるリストは次の通り。
👩娘
・ベビースイミング
・水泳教室
・ヤマハリズム教室
★ピアノ教室
・幼児英語教室
・バレエ教室
👨息子
・ベビースイミング
・サッカー教室
★陸上教室(陸上クラブ)
男女の違いもありますが、やはり1人目のほうが試行錯誤していたことがわかります。(というか、片っ端からというか(^^;)
その中で通算5年以上続いたのが★マークのものですが、今回はピアノの話にフォーカスしたいと思います。
いつから始めさせるか問題
私も夫も音楽が好きだったこともあり、娘がピアノを弾けるようになったらいいな、という気持ちがありました。
最初のピアノ教室に通い始めたのは幼稚園の年中の時だったと思います。
娘にピアノの才能があるのなら、娘にあった指導をしてほしいという考えで個人レッスンを選びました。
ベテランのおば様先生でしたが、筋がいいとほめてくださり、発表会での評判も上々、ピアノのコンクールの予選会にも参加しましたが、よくある話で練習をなかなかしません。
私はといえば、自分はピアノが弾けないけれど、次のレッスンまでに課題をクリアしていかなければならないと、ついつい娘に厳しくしてしまいます。
ピアノの先生も「小さいうちは練習させるのはお母様の責任ですからね」みたいなことを言っていた気がします。
当然娘もだんだんピアノに気が向かなり、母子の仲も険悪になっていきます。
見かねた夫が「そんなのは本末転倒だから、もうやめさせたほうがいい」といいだしました。
今やめさせてもいいのか問題
私は悩みます。
せっかく筋がいいといわれていて、このまま続けたらもっともっと才能が伸びるかもしれないのに。
ここでやめさせたら娘の才能を摘み取ることになるんじゃないだろうか。
そこで夫が言った言葉は「本当に才能があるなら、ここでやめてもまたいつかやるときがくる」。
普段は断定的なことは言わずあまり頼りにならない夫でしたが、この言葉だけは私の迷いを見事に吹き飛ばしてくれました。
結果、最初の教室は1年半くらいでやめることになりました。
のだめカンタービレに触発されて再開
娘はピアノ教室に通う前から絶対音感があり、聞いた曲をほぼそのまま弾くことができました。また、コード進行も自然と理解していて、主旋律に適当な伴奏をつけてそれっぽく弾くのも得意で、教室をやめた後もピアノを弾くことはやめませんでした。
小学校2年生になったとき、ちょうどその頃ドラマ化された「のだめカンタービレ」を見て、オーケストラに興味があるので楽譜が読めるようになりたいと言い出しました。
娘の普段の様子から普通のピアノ教室では合わないなと思い、教育大学でピアノを専攻していたママ友にお願いして、娘が選んだ曲を弾けるように教えてほしいと頼みました。
大人のピアノ教室でやっているような方式です。
娘のピアノ好きを知っていたママ友は快諾してくれて、娘の第二のピアノ人生が始まりました。
いろいろな曲を弾けるようになり、娘も楽しそうでした。
そこから4年くらい教えていただきましたが、挑戦する曲が難しくなるにつれ、先生の技量が追いつかなくなってきました。
私から見ても、次第に適切なアドバイスが受けられなくなり、娘が困惑している様子がわかりました。
ただ、私から先生を変える提案をするのは違うような気がして少し様子を見ていたところ、ついに娘が違う先生に習いたい、と言い出しました。
才能を劇的に伸ばしてくれた先生
ちょうどその少し前、小学校のママ友から「知り合いのピアニストの方がミニコンサートを開くので聴きに来ませんか?」と誘っていただき、何人かのママ友が集ってピアノを聴かせていただき、そのあとにランチもご一緒させていただきました。
ピアノの演奏はもちろん、人格的にもとても素敵な方で、藝大のピアノ専攻卒、オランダ留学経験ありという立派な経歴をお持ちにも関わらず、気取ったところも偉ぶったところもない非常に好感の持てる私と同年代の女性でした。
その時に「こういう方にピアノを教えていただけたらいいな」と感じており、娘が「違う先生に習いたい」と言ったときに、ダメ元であの方にお願いしてみよう、と思いました。
ママ友を介してこちらのお願いを伝えたところ、まずは体験レッスンをしてみましょうと言ってくださり、先生が練習用に借りていた部屋を訪ねました。
私はご挨拶だけ済ませていったん部屋を辞し、終わった頃にまた部屋を訪ねると、先生と娘はすっかりいい雰囲気で、その場で今後週1回1時間レッスンしていただくことが決まりました。
習い始めてすぐに、前の先生のところではどうしてもうまく弾けなかった曲が弾けるようになり、そこからみるみる娘のピアノが変わっていきました。
素人の私でもわかるくらいに弾いているときの手の形が変わり、とても美しい音が出せるようになっていきました。
おかげで小学校の学習発表会の歌の伴奏や、中学校の音楽祭の伴奏や校歌の伴奏など、折に触れてピアノを弾く機会をいただくことができました。
この先生には約4年間お世話になり、娘が高校に入ったあたりから次第にレッスンの回数が減って通うのをやめてしまいましたが、基礎をしっかり教えてくださりながらも、娘の個性をなによりも尊重してくださり、本当に素晴らしい先生でした。
今は私とは友人として、娘とはかつての恩師と教え子としてときどきお会いして近況報告をしあっています。
ピアノが人生の友に
現在娘は大学4年生ですが、いまではピアノは娘にとって切っても切り離せないものになりました。
高校時代にはJAZZ部でピアノを弾き、友達とアコースティックバンドを組んで文化祭でたくさんの方に聴いていただき、それぞれの大学に進んだ後も小さなホールでワンマンコンサートを開催したりもしました。
その後は大学の学生ビッグバンドに入り、同世代の音楽仲間と交流を持ち、ジャズバーのセッションに参加したりと音楽を楽しんでいます。
将来音楽を仕事にできるかどうかはまだわかりませんが、今後もピアノと音楽が娘の人生を豊かにしてくれることは間違いないと思います。
振り返って感じるのは、あの時教室をやめずに無理に通わせていたらたぶん娘はピアノをやめてしまっただろう、ということと、自分の子供に合った先生を探しマッチングすることができるかはとても重要だということです。
おまけ
息子が幼稚園の年長でサッカー教室に行き初めて、1か月後に辞めたいと言い出したときに述べた理由。
「だってボール蹴ると足が痛くなるし、オレが蹴ろうとすると誰かが蹴っちゃうから」
こりゃサッカーには向かいないなと思い、すぐに退会届を出しました(笑)
その息子ももうすぐ19歳ですが、小学校時代は陸上、中学はバスケット、現在は筋トレと、超文化系の両親から生まれたとは思えないアクティブな日々を送っています。
いまはサッカーの面白さもわかって、友達とサッカーをやることもあるようです。
息子にとってはスポーツが人生の友になり、今は広く浅くいろいろなスポーツを教えることができるパーソナルトレーナーを目指して、友人や知人に筋トレの指導をさせてもらっています。
サポートいただいたら寿命が延びます。たぶん💛