制限因子になりがちな菱形筋
四十肩、五十肩と言うのは結果でしかなく、肩に原因があることは先ず考えられません。根本原因を解決しない限り、繰り返します。
今回は肩関節可動域の制限因子になりがちな菱形筋について書いていきます。小菱形筋・大菱形筋に2筋で構成されています。
付着位置
起始
小菱形筋:C6-C7棘突起
大菱形筋:Th1-Th5棘突起
停止
肩甲骨後面内側縁
作用
肩甲骨の挙上・内転・下方回旋
挙上・下方回旋方向へ働く時点で制限になりそうですね(笑)
肩甲上腕リズム
肩関節を180°外転する際は肩甲骨の動きを伴う必要があります。
内転や上方回旋が主たる動きです。
菱形筋が過緊張する事で肩甲骨が下方回旋方向へ働くことで、屈曲よりも特に外転時に制限因子になると考えられます。
伸張された菱形筋
菱形筋が過度に働く際は短縮位よりも伸張位である事が多く確認できます。
よくあるケースとして
骨盤後傾→外腹斜筋機能不全→前鋸筋機能不全の流れを辿り、胸椎が過度に後弯&肩甲骨が過度に外転し猫背や円背姿勢に。
これ以上体が前に倒れこまない様に最後の支えとして菱形筋が働きます。
この時、肩甲骨は外転していますから菱形筋は伸張されています。
伸張される事での弊害
脊柱の棘突起を体の前面に押し込む方向へ力が働きます。
付着位置から考えると下部頚椎や上部胸椎が影響を受けます。ストレートネックなどが考えられます。
おわり
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?