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第2回東大本番レベル模試 英語所感

総評:やや易

全体を通して難問はありませんでした。東大入試でのレベルを計るのには適切な難易度だったと思います。だからこそ全く歯が立たなかった大問がある人はその大問が苦手である確率が極めて高いと思われるので、過去問や模試の解き直しでその分野の克服を計るべきだと感じます。

第1問

A:やや易

3つの段落からなる文章。段落ごとに論点がはっきりした文章なので大意を掴むのは容易だったと思われます。70~80字での要約なので、書くべき要素の取捨選択や日本語をうまくまとめられるかどうかで差がついたのではないでしょうか。文章自体は平易ですが制限字数が厳しい要約問題は東大入試においても頻出なので、うまくいかなかった方はよく復習してほしいと感じます。

B:標準

仕事のやりがいについての文章です。細部には難しい表現もありますが文の大意を掴むのは比較的容易でしょう。空欄の前後を丁寧に読み込めば解答が導けるものが多かったように思われます。(イ)の並び替えは時制や関係代名詞の省略に注意していれば解けたと思います。これらの観点は並び替え問題において頻出のポイントなので覚えておきましょう。

第2問

A:やや易

答案の自由度がかなり高いので自由英作文の中では書きやすい部類の問題です。注意すべき点は理由と自分の挙げた条件がしっかりと対応しているかです。論理的な答案作成とケアレスミス防止のために見直しを丁寧に行うべきでしょう。短い時間で終わらせたかったです。

B:標準

和文英訳で最初に行うべきは和文の読解です。逐語訳では不自然な英訳になるので、問題文を解釈しその要素を過不足なく英語で置き換えることが大切です。この際、自分で使うことのできる平易な表現を利用することがポイントです。本問もそれができた人には容易であったでしょう。うまい表現が思いつかなかった方は英作文で使える語彙を増やす勉強が効果的です。

第3問:やや難

リスニング。ABが連続する内容でした。本番に寄せた音声ということで聞き取りにくかった部分もありました。しかし設問自体は標準的なものが多かったように思われます。下読みの段階で話の大筋を予測し準備することが大切です。リスニング力はすぐに上がるものではないので、リスニング対策は日々行いましょう。

第4問

A:標準

ロマネスコブロッコリーの美しさについての文章。文章の難易度も1Aや1Bと比べると高くなっています。4Aでは態、主述関係、頻出表現、関係詞、並列構造、倒置、否定のねつ造などの頻出問題を意識しておくと得点が安定します。過去問から傾向を掴むことが重要です。また、難問が出ることも多いのである程度割り切ることも肝要でしょう。

B:やや難

構造的な難しさはなかったでしょう。問題は英語の独特な言い回しをうまく日本語で表現できたかどうかだったと思われます。自然な日本語での記述を心がけましょう。そのためには下線部だけでなくその前後も読み込み、本文の流れを掴むことが大切です。

第5問:易

回想スタイルの小説です。登場人物が少なく時系列通りに書かれており、小説特有の修辞技法も少なかったのでとても読みやすい文章でした。設問においても難問はなく、高得点が望めます。ABのような設問で解答の要素としてどこまで書けばいいか迷った方は過去問などを通じて、答え方を学びましょう。また、(33)のような内容一致問題は先に目を通しておくと答えやすいです。


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