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私たちが高2生で東大本番レベル模試を受験してみたワケ

10/17に第三回東大本番レベル模試が実施されます。今回は、高2生のときに第三回東大本番レベル模試を受験した先輩からのアドバイスをご紹介いたしますので、ご参考ください。
※文中の「東大入試同日体験受験」は東大二次試験当日、受験生と同じ問題にチャレンジする模試です。(https://www.toshin.com/exams/todai_doujitsu)。

アドバイスいただいた先輩
文科二類 出合あゆみ
理科三類 門永怜大
理科二類 菅野晴菜
理科一類 大野歩実
理科三類 渡邊弘士
理科一類 小倉佑斗
文科二類 西村創

■文科二類 出合あゆみ
1.高2生の10月に受験した理由
おそらく、多くの東大受験生は入試一年前の同日受験や、高校三年生になってからの第1回東大本番レベル模試で、東大型の試験を初めて体験することになると思います。しかし、高校二年生の10月という早い段階で模試に臨むことで、東大型の試験に慣れたり、知るという点で、同学年の受験生に差をつける事ができると思い、受験しました。また、模試の受験生のほとんどが高校三年生なので、結果が悪くても気にしなくて良く、気楽に受けることができるということに魅力を感じたのも理由の一つです。

2.受験した感想・出来栄え等
苦手科目だった国語は、予想通り悪い成績を取りましたが、数学では40点以上を取る事ができ、とても嬉しかったことを覚えています。社会は日本史と世界史を受験しましたが、どちらも基本的な知識が頭に入っていなかったため、120分の試験時間を持て余しました。一方で、同様に120分の試験時間が設けられている英語は、とにかく問題数が多く、何問もの問題を解ききれないまま試験終了となってしまい、とても悔しい思いをしました。

3.東大入試同日受験に向けての目標設定
10月の模試では、日本史、世界史の基本的な知識不足や、英語で時間配分が足りなかったことが、点数が取れない大きな要因となりました。よって、日本史、世界史については、同日受験までに通史を一通り学習し、せめてそれぞれ10点以上を取ることを目標にしました。また、英語については、英文を読むスピードを上げることを意識して学習したり、時間配分をあらかじめ決めてから同日受験に臨み、全ての問題を時間内に解き切ることを目標にしました。

4.高2生の東大本番レベル模試をどのように活用しましたか
東大の入試の出題形式について知り、今後の学習方法について考える上で活用しました。世界史や日本史は、全問記述問題だと知ったので、教科書を中心に学習することにし、英語は問題数が非常に多いことを知ったので、普段の学習で問題を解く際に時間をはかり、早く読むことを意識するようにしました。


■理科三類 門永怜大
1.高2生の10月に受験した理由
私は高2の10月に受けた東大本番レベル模試が人生で初めて受験した東大模試でした。それまでは東大の問題がどんな形式かも全く知らなかったので力試しと問題形式の把握の意味を以てそろそろ受験した方がいいと先輩に勧められ、受験しました。


2.受験した感想・出来栄え等
理科と国語はほとんど勉強出来ていなかったのですが、自分はその頃から理III志望だったため英数はある程度の点数(5割程度)を取りたいと思い、臨みました。しかし、実際に受験すると東大形式の問題は時間も問題の難易度も非常に厳しく全く歯が立たなかったのを覚えています。

3.東大入試同日受験に向けての目標設定
東大入試同日受験の時期では大方国語はほぼ勉強をしていない状態、理科は基礎を学び終わったくらいの状態だと思います。その為、国語は現代文をある程度とって20点程度、理科は大問の序盤の基礎的な小問をとって10点〜15点ずつ程度を目標にしてもらいたいです。対して、東大受験生なら英数はこの時期にある程度完成していることが求められるため、英語で50点、数学は標準的な小問を余さず取ることを意識して30~40点程度が目標になると思います。もちろん、上記はあくまで標準的な目標であって、得意な科目や勉強が進んでいる科目があるならそれ以上の目標を自分で設定してみてください。

4.高2生の東大本番レベル模試をどのように活用しましたか
僕は高2生の時にはまだ東大形式の問題を一度も見たことがない状態で東大本番レベル模試を受験したので、まず、東大の試験の形式(問題の難易度や時間配分)を把握することに重きを置きました。結果が返ってきてからは、来年の自分が東大模試で高得点を取るためには今から自分は何をするべきかを考えながら復習をしました。

■理科二類 菅野晴菜
1.高2生の10月に受験した理由
本番の問題形式に慣れるためです。理科については学習が追いついていなかったので英数国のみ受験していました。ニ次試験レベルの問題は高3になってからでよいかな、と考えている人もいると思います。確かに本番に対応できるだけの力は高3の夏までについていれば十分なのですが、そのためにも本番の形式に早いうちから慣れている必要があります。

2.受験した感想・出来栄え等
英語はとにかく時間がない!という印象でした。受験生にとっても東大の英語は時間がギリギリもしくは間に合わないという人が多いので当然なのですが。国語は時間をかければ解けそうだな、という感想を持ちました。関西はしていませんでしたが、手応えも点数もそれなりに満足いくものでした。数学は全く太刀打ちできませんでした。数Ⅲの学習が中途半端だったことが大きいです。

3.東大入試同日受験に向けての目標設定
英数国は本番に取りたい点数の8〜9割取れているとかなり安心できると思います。特に国語はなかなか高3で本腰入れて勉強する時間が取れない人が多いので、他の科目との兼ね合いにもよりますが半分は取れているとよいです。理科社会は同日の時点で自分の学習が進んでいるところ、この問題はとれると思えるところさえ解けていれば大丈夫だと思います。どこまで学習しているかは人それぞれなので点数には気を使わなくてもよいかと個人的には感じています。

4.高2生の東大本番レベル模試をどのように活用しましたか
1でも書きましたが本番の形式に慣れることができました。解答用紙の使い方もそれまで受けてきた模試とは全く違うので書けることは多くなくてもシュミレーションができます。それに加え、現時点での実力を測るのにも使っていました。特に英数国は高2のうちにある程度完成させておきたかったので、よいペースメーカーになったと思います。些細なことですが、高3になったとき点数を比べて自分の成長を感じて多少気分を上げるのにも使っていました。

■理科一類 大野歩実
1.高2生の10月に受験した理由
私は高2の6月に一度東大本番レベル模試を受験しており、そこで時間配分や東大入試特有の問題への取り組み方などの反省点がいくつかあがりました。東大入試同日受験の前に、その反省点と6月以降の勉強の成果を活かし、自分の力を確かめる機会が欲しかったことから、10月の受験を決めました。高2向けの通常の模試ではなく東大型の模試にしたのは、入試本番に必要な力と自分が今持っている力を、出来るだけ直接的に比較したかったからです。

2.受験した感想・出来栄え等
理科の勉強が全然進んでおらず、物理が0点、化学が9点でした。ただ、英数国の勉強はある程度出来ていたことと運が合わさって、理一でギリギリA判定でした。はじめて受験した6月からは70点ほど上がりました。出来栄えはさておき、英数国では6月の反省点と夏の勉強を活かす、良いアウトプットの機会となりました。また理科は150分で問題に食らいつく中で、問題の雰囲気を掴むことができ、新たな分野を勉強するやる気も出たので、受けてよかったと思っています。

3.東大入試同日受験に向けての目標設定
まず理科の出来がひどかったので、同日までに物理の力学、化学の理論と無機の勉強を進め、時間をかけてでもある程度得点できるようにすることを目標にしました。英数国に関しては、未習範囲の完成と得点維持を主な目標にしました。

4.高2生の東大本番レベル模試をどのように活用しましたか
高2の秋以降の勉強の指針になりました。例えば未習分野の勉強を終えた時は、東大本番レベル模試の受験時に解けなかった問題を解いてみることで、十分学習できたか確かめられました。また、高2の時に受けておき、東大入試の傾向やコツを早いうちから把握できたおかげで、高3の東大模試、受験勉強に有利に臨めたと思います。

■理科三類 渡邊弘士
1.高2生の10月に受験した理由
私は実際の入試の形式と、その時点での自分の立ち位置を知るために受験しました。と言うと立派に聞こえるかもしれませんが、実際は腕試し感覚で気楽に受験しました。気負わずに東大入試を体験できるいいチャンスだと思います。

2.受験した感想・出来栄え等
早いうちから勉強していた英語と数学では、それなりの点を取ることができて自信になりました。しかし、理科は解答用紙の使い方さえままならない状態でした。特に化学は歯が立ちませんでしたが、唯一学習していた結晶格子の問題を1問だけ取ることができたのを覚えています。何とか解ける問題を見つけて点をもぎ取ったのは良い経験になりました。

3.東大入試同日受験に向けての目標設定
英語、数学、そして国語は解ける問題もあると思います。この時点では総合点や判定に目標を設けるより、「英語は英作文で高得点を取る」、「数学はどれか1問を確実に完答する」というような小さく具体的な目標を立ててみるといいと思います。

4.高2生の東大本番レベル模試をどのように活用しましたか
高2の東大本番レベル模試は気楽に受けられるのが利点です。とは言っても、どうせ解けないからと適当に受けてしまうのはもったいないです。問題文中にヒントがあったり、知識はなくても考えれば分かる問題は確実に存在します。そういった問題を粘り強く探し、点を拾う姿勢が高2の模試を通じて身につけられたと思います。

■理科一類 小倉佑斗
1.高2生の10月に受験した理由
きっかけは当時通っていた東進衛星予備校の先生に「こういう模試があるから一度受けてみたらどうだ?」と勧められたことでした。話を聞いた時は高2で東大レベルの問題を解いても全く歯が立たないのではないのかと正直あまり気乗りはしませんでしたが、解けないにしても現時点の自分の実力と東大に受かるために必要な実力の差を目に見える形で知ることができるいい機会だと思って受験しました。

2.受験した感想・出来栄え等
受験した時はやっぱり難しいなというのが第一印象なのですが、それでも割と得意科目だった英語は思ってたよりできたかなと思いました。とはいえ、苦手だった数学は高2の模試ではごまかせていたのですが、東大模試では全く歯が立たなかったです。成績は全く良くなかった(普通にE判定)のですが、それでも自分の現状と東大に合格するために必要な実力の差を痛感できたのは良かったと思います。

3.東大入試同日受験に向けての目標設定
皆さん科目によって得意不得意が別れるとは思うのですが、得意科目なら何点は欲しいな、苦手科目なら最低でも何点は取ろうというのを決めれるといいのかなと思います。その目標設定の為にも是非今回の第3回模試を活かして欲しいと思います。

4.高2生の東大本番レベル模試をどのように活用しましたか
高2の中の実力ではなく、東大に合格するための実力を知るために受けていました。また、実力差をよく見える形で実感できたので、同日模試を受ける時に各科目でどのくらいの点数を現実的に目指すのかを具体的に決めることが出来ました。

■文科二類 西村創
1.高2生の10月に受験した理由
受験した理由は2つありました。1つ目は、長い試験時間に慣れることでした。それまで100分を超える試験を受けたことはほとんどなく、早く慣れてしまわないと高3のときに苦労するのではないかと考えたのです。2つ目は、東大との距離を知ることでした。某テレビドラマでも出たフレーズですが、東大に行きたいと思っていても、実際に目標まで何点足りないのかをちゃんと確かめたことがなかったので、模試を使って距離を知りたいと考えました。

2.受験した感想・出来栄え等
想像はしていましたが、やっぱり難しかったです。合計点は100点前後だったと思います...。得意だった地理も点数が伸びず、1完ぐらいは出来るだろうと思っていた数学もボロボロでした。また、これは全科目に当てはまったことなのですが、ただ闇雲に解答を書いても、点数に繋がらないということを痛感することができました。

3.東大入試同日体験受験に向けての目標設定
まずは世界史。10月の東大本番レベル模試では1点/60点しかとれなかったので、同日までに通史を一通り学習して、せめて問題文中に出てくる単語の意味は理解できるようにしようと目標を設定しました。地理は、資料集を読み込んだり白地図を使ったりして背景知識のインプット・定着を進め、解答要素を十分に盛り込んだ記述を書けるようにしようと目標を設定しました。数学は、記述型の問題演習を進め、同日では1完出来るようにしようと目標を設定しました。

4.高2生の東大本番レベル模試をどのように活用しましたか
高2の東大本番レベル模試を受験するときは、すべての科目で基礎項目をインプットする段階だったので、得点が伸びないのは仕方ないと開き直り、①長時間の解答に慣れること、②東大との距離を知ることの2つに主眼を置いていました。①については、どんなに実力を身に付けても長時間の試験に慣れていなければその力を発揮できないので、早いうちに慣れてしまおうと思い、東大本番レベル模試を活用することにしました。②については、今の自分に何が足りないのか、東大までどれくらい離れているのかということを、普段の勉強では知ることが出来ないので、模試で確かめようという意図でした。

高2のみなさんも、ぜひ自分なりの目標を設定して、得るものの多い模試受験にしてくださいね。応援しています!


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