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【法学部】ゼミでインターンに行ってきました

こんにちは。法学部3年の菊池です。

砂漠と評される法学部において、オアシスとなり得る貴重な時間がゼミですね。ゼミは、正式には「演習」と呼ばれ、双方向の文献講読やディスカッションを行うものです。一方的な講義がほとんどの法学部において、自分から発信する機会のあるゼミは、他のゼミ生や先生との交流も生まれやすく、法学部生の心の拠り所となっています。

さて、私は「都市行政学」のゼミに所属しています。法学や政治学を扱うゼミが大半である中で、かなり異色のゼミだと感じています。

内容としては、
①近隣の某市の職員の方を招き、ヒアリング調査を行う。
②夏休みに職場を訪問し、インターンシップを行う。
③インターンシップの経験を活かして、ケーススタディを行う。
といった活動を通年で実施するものです。

一年かけて、自治体行政の実態を事細かに学ぶことができ、非常に有意義なゼミだと感じています。参加者の大半が公務員志望で、将来にも役立つでしょう。年度ごとにテーマが変わり、これまでは行政管理、合併、障害福祉、税務などを取り上げた中、今年度は消防行政をテーマにしています。この夏休みに、消防局(本部)や消防署をインターンシップで訪問し、実務を学ばせていただいたので、紹介したいと思います!

今回訪問した市の消防局は、総務、警防、救急、予防、指令の5つの部署に分かれています。従前は、「救急は、救急車を出動させて助けに行くんだろうなあ…」「指令は、壁がモニターになっている指令センターから指示を出すんでしょ」という認識しかありませんでした。総務の業務のイメージなんて全くありませんでした。みなさんも同じではないでしょうか。

インターンシップに行ってみて分かったのは、上記のような花形の職務を行う職員より、全体がうまく機能するように裏方で活躍する職員の方が多いことです。広報や講習会などを担当して外部に情報を発信する職員もいれば、総務省消防庁など外部との折衝の窓口になる職員もいます。驚いたのは、議員との連絡・調整の機会があったことです。市民の安全を守る消防力を高めるには十分な消防予算の確保が必要で、様々な訴え方、アプロ―チを講じていると知った時は目から鱗でした。

また、消火活動や救命活動など、花形の職務であっても、それに対する解像度は格段に上がりました。訓練の体験として、防火衣を着て放水を行ったり、傷病者の引き上げを行ったりしたときの話です。猛暑の中、重い防火衣・ボンベを纏って放水するのは想像以上に大変なものだと気付きましたし、引き上げも何重にも落下防止の措置を講じて実施していると知り、脱帽でした。そして、とにかく速い。私が防火衣のズボンを履き終えたころには、隊員の方はもう出動準備ができていました。引き上げも、滑車の原理を利用して小さい力で傷病者を引き上げられるような設備を設けるのですが、ほんの一瞬で完成してしまうのです。地道な訓練の結果、ここまで速さを極めている隊員の方の努力によって、街の安全が守られていると思うと、「かっこいい…!!」と思わずにはいられません。

市民生活と密接に関わる職務の性格上、これ以上の具体的な話はできずもどかしい限りではありますが、なんとなくのイメージは伝わったのではないでしょうか。

東大生は、在学中も卒業後も、「現場」に出ないイメージがあります。勿論、現場に出ない生活や仕事も不可欠で高尚なものですが、現場感を持たないようではいけません。「現場を顧みず、文句ばかり言っている社長」には、あまりいいイメージを持たないですよね。地に足をつけるために、現場を見ておくことは肝要です。その点、社会に出て現場に触れる機会のあるこのゼミは、大変ためになるものだと感じています。

以上、ゼミで実施したインターン紹介でした。法学部は、本当に沢山の種類のゼミがあります。また、私のゼミは通年開講ですが、ほとんどのゼミが半期開講なので、3年次~4年次の2年間で最大4つのゼミに所属することが可能です。前期教養課程のように、自分の興味関心に合わせて自由に勉学に励むことができるのも魅力です。

法学部でみなさんをお待ちしています。

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