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スリーピー・ホロウのお墓参り


ボストン郊外の町コンコードの中心から少し離れた丘陵地帯に「スリーピー・ホロウ」と呼ばれる墓地があります。

ジョニー・ディップ主演の映画と関連があるのではと
調べてみましたが、
ドイツの首のない騎士伝説を題材にしたかの映画は
ハドソン河郊外でのお話で、
こちらの墓地とは関係がないことがわかりました。


このスリーピー・ホロウには
超絶主義のラルフ・ワルド・エマーソン、
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー、
「若草物語」の著者
ルイザ・メイ・オルコットのお墓があります。

前回一人でここに訪れたここまで来ることができず、
残念な思いをしましたが、
今回はガイドさんがいるので安心です。


「ガイドさんがついているから大丈夫」
と安心していましたが、
広大な墓地には似たような道がいくつもあり、
墓地内の地図もなく、探すのに一苦労しました。

迷いかけたころ、小高い丘に、
やっと大きな目印のある墓石を発見しました。
エマーソンのものです。



うっそうと茂る木立の中は
わずかに木漏れ日が差し込む程度の明るさです。

日本の墓地なら湿気がありそうですが、
ドライな国のこと、さらりとした墓石に、
ルイーザの名前をすぐに見つけることができました。




墓石の前にはボールペン、鉛筆、シャーペン、など
様々な筆記用具とコインが置かれています。

もしかして作家を目指す人たちの巡礼メッカ?と思い、
私もペンを探しましたが、
持ち物はほとんどバスにおいてきてしまい、
手持ちにペン一本ありません。

というわけで残念ながら
ペンを置いてくることができませんでした。

心やさしいガイドさんが、
また来るときに必ず私のペンを置いてくださると
請け負ってくださり、一安心しました。

これまで何人もの作家のお墓参りをしましたが、
ペンを置いてあるのは初めてでした。


バスに戻ってから使用していた鉛筆を
ガイドさんにお渡ししました。
いつかきっと「書ける」ようになるといいなあと思います。

すぐ近くにオルコット家のお墓もありました。

そして、ソロー家のお墓。
ヘンリーの名前が刻まれています。



私はお寺の墓地を見渡せる場所に住んでいたせいか、
静かな墓地にいると落ち着くという
少し変わったところがあるようです。


墓石に刻まれた名前や生きた年代を見ては、
いろいろな人生を想像していくと
人の一生の切なさをふと感じてしまいます。


スリーピー・ホロウでの午後の時間で、
つかの間、時を超えて、
南北戦争当時に生きた人たちに思いを馳せました。


2012年のお墓参りでした。

#超絶主義
#エマーソン
#ソロー
#オルコット  
#コンコード
#スリーピーホロウ

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