今後の為替(ドル円)及び日経平均株価のトレンドは?

今回は、今後の為替(ドル・円)及び日経平均株価のトレンドについて記載していきたいと思います。

前回の記事で書いたとおり、「政策金利」を基準に考えると以下のことが言えます。

・政策金利が高くなると、株価は下落、為替は円高の方向に動くことが多い。

・政策金利が低くなると、株価は上昇、為替は円安の方向に動くことが多い。

政策金利を基準に今後の為替を考えたとき、長期トレンドとしては円高・ドル安方向に進んでいく可能性が高いと考えられます。
また、日経平均株価については下落方向になる可能性が高いと考えられます。

以下、理由を記載します。

昨年(2022年)、1ドル:151円まで円安が進行しました。

歴史的な円安と言われていますが、ここまでの事態になった大きな理由は、日本とアメリカの金融政策(政策金利)の差が原因と言われています。

前回の記事で記載のとおり、日本は2013年から政策金利を下げる金融緩和政策を続けています。

一方で、アメリカは2022年3月から政策金利を上げ続けています。

日本とアメリカで「政策金利」について逆方向の政策を採っており、昨年は円安・ドル高の進行がものすごいスピードで進んだという状況です。

ただ、日本もアメリカもこの政策を変更するときが近づいていると言われています。

日本はアベノミクスでデフレ脱却のために金融緩和を行い、アメリカはコロナ後のインフレ抑制のために利上げ(政策金利を上げる)政策を採ってきました。

しかし、これらの目的が達成されつつあり、市場では日本もアメリカも2023年度中に政策変更をすることが予想されています。

政策変更がされる場合に、為替(及び株価)が変動するタイミングは主に日銀の政策決定会合の結果公表日です。

直近では、6月15日、16日の日銀政策決定会合が予定されています(結果公表は16日)。
仮にここで金融緩和終了・政策金利の利上げが決定されれば、為替は円高方向に進むでしょう。
逆に、金融緩和継続とされれば、(短期的に)円安に振れるでしょう。

6月に政策変更がされなかった場合、それ以降の日銀政策決定会合の予定は7月、9月、10月、12月です。

ちなみにアメリカではFOMC(連邦公開市場委員会)が日本でいう日銀に当たり、直近では6月13日、14日に会合が予定されています。
ここで利上げ終了が決定されたとすれば、ドル安方向に進むでしょう。 

もしも日銀が利上げ決定、アメリカが利下げ決定のような事態になれば、両国の政策が昨年と逆の状態になるため、一気に円高・ドル安に動くものと思われます。

これからFXなどを始める人は、まずこの期間(6月14日~16日)の値動きを見ていただくだけでも実感がわくと思います。

なお、株価についても前述の「政策金利」に基づく傾向のとおり動く可能性が高いので、同期間の日経平均株価の動きなどもぜひチェックしてみてください。
もし金融緩和終了となれば、日経平均株価下落につながりそうです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?