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【解決法】商品開発 外部からの技術・プロセス導入時の不具合

1.事例紹介

今回は、外部からの技術・プロセス導入における、不具合発生の事例についてご紹介します。

2.注意すべきこと

外部のご協力先からの技術・プロセス導入においては、プロセスやプロセス条件だけでなく、使用している治具についても把握しておくことが大切です。

3.状況

あるお客様より、商品開発の依頼を頂きました。それは、自社としては、初めての事業領域であり、参入するためには、外部からの技術・プロセスの導入が必要でした。

試作品製造の途中で、外部のプロセス導入の検証のため、ご協力先へ試作品の加工をお願いしました。ご協力先から戻ってきた試作品を受け入れ、品質を確認し、自社内で次のプロセスを流し、仕上がりを確認したところ、不具合の発生が確認されました。それは製品としての特性を発現するために使用している材料が、十分に密着していないという不具合でした。

不具合の発生状況を確認するため、発生の割合と場所を確認したところ、7割近く発生し、発生位置はランダムであることがわかりました。そこで、不具合が発生した箇所を顕微鏡にて確認したところ、試作品の材料が密着するべき表面に変色が見られました。材料の密着を妨げる物質が付着しているのかどうか表面分析をおこなったところ、油の成分と思われる物質が検出されました。

油が付着するようなプロセスは、自社内には見当たりませんでしたので、ご協力先にプロセスの調査をお願いしたところ、加工する時に使用している治具のサビ防止のために油を使用していることがわかりました。そこで、油が付着しないようにプロセスの変更検討をお願いし、不具合を解消することができました。

4.解決方法

 今回は、不具合発生部分の観察・表面分析から原因を推定し、ご協力先のプロセスに使用している治具まで調査をしたことが、解決につながりました。

5.失敗しないためには

外部のご協力先からの技術・プロセスの導入においては、プロセスやプロセス条件だけでなく、使用している治具などについても把握しておくことが大切です。

今回は、外部からの技術・プロセス導入における、不具合発生の事例についてご紹介しました。

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