数分間のエールを

花田十輝が脚本の映画、ということで、急に観ることにした映画です。
アニメ関連のクリエイターが賛辞のコメントを寄せていたのも観に行く動機になりました。
で、結果はと言いますと、期待ほどではなかった,というところです。
花田十輝は今クールで響けユーフォニアム三期とガールズバンドクライの脚本もやっているので、どうしても比較してしまいます。
安定感のあるユーフォニアム、前半勢いまかせに突っ走ったガールズバンドクライ、どちらのテレビシリーズも完結していませんし、そもそもフォーマットが違うので,そのまま比較するのもどうかと思うのですが、一鑑賞者としての意見としては、数分間のエールをは物足りなくは感じました。
個人的にはガールズバンドクライの前半戦の勢いで映画一本にまとめ上げているのではないかと予想していました。
しかし、そこまでの勢いというか熱は感じませんでした。
数分間のエールをにはクリエイターでいる理由、みたいなところが強く打ち出されています。モノを作る、作り続ける理由は人それぞれだと思いますが,作り手として作品に向かう姿勢が描かれていました。特に諦めた人とこれから目指していこうとする人の思いの対比は印象的でした。
クリエイターとして結果が残せず諦めていく人もその作品のクオリティーが低いとはかぎりません。ただ,いろいろな状況によって力尽きるのです。
物語で描かれた中で2人のクリエイターが自らのクリエイティブの道を諦めます。でもその1人はクリエイティブを諦めた後,ストリートライブをたまたま聴いた主人公が感動したことで再びクリエイティブの世界に戻る決意をするのですが、そこには何を伝えたいか、どうやれば伝わるのか、葛藤があって、そういったところでかなりクリエイターに寄り添った作品でした。確かに作品コメントも作品への賛辞というよりはクリエイターに向けてのモノのような解釈できるものが多く感じます。
ただ、同じクリエイターに向けるなら映画大好きポンポさんをオススメします。

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