見出し画像

娯楽映画研究所ダイアリー 2022年4月18日(月)〜4月24日(日)

【佐藤利明の娯楽映画研究所】浦山珠夫引退宣言! 映画秘宝よ永遠に

(隔週)月曜更新! 今回は「映画秘宝と浦山珠夫」の四半世紀に渡るヒストリーです。

4月18日(月)『踊るニュウ・ヨーク』(1940年・MGM・ノーマン・タウログ)

シネ・ミュージカル縦断研究。MGMの「ブロードウェイ・メロディ」シリーズ第4作にして最高作! 誰もが酔いしれるフレッド・アステア&エレノア・パウエルの「ビギン・ザ・ビギン」が最高に素晴らしい。コール・ポーターのミュージカル! 7000文字超の長編原稿となりました。

4月19日(火)『ガンパウダー・ミルクシェイク』(2021年・ナヴォット・パプシャド)・『ブロードウェイ・リズム』(1944年・ロイ・デル・ルース)・『日本一のゴリガン男』(1966年3月16日・東宝・古澤憲吾)

公開1ヶ月後に、ようやくナヴォット・パプシャド監督『ガンパウダー・ミルクシェイク』面白かった‼︎ 娯楽映画はこれでいいのお手本。最初から最後までニヤニヤしながら、久々の理屈抜きのアクション映画を堪能。ダーティワードも含めて開放感を味わう。カレン・ギレンもレナ・レディも最高!三隅研次作品を観るような楽しさ!

ハリウッド・ミュージカル史縦断研究。MGM名物「ブロードウェイ・メロディー」シリーズ、初のテクニカラー作品にして(結果的に)最終作となった『ブロードウェイ・リズム』(1944年4月13日・MGM・ロイ・デル・ルース・日本未公開)を米盤DVDでスクリーン投影。

深夜の娯楽映画研究所シアターは、東宝クレージー映画全30作(プラスアルファ)連続視聴。4月19日(火)は、植木等さんのシリーズ第4作にして古澤憲吾監督の「どうかしてる」センスが炸裂した、スーパー”フリーランス”サラリーマン喜劇『日本一のゴリガン男』(1966年3月16日・東宝)をアマプラからのスクリーン投影(サブスクでクレージー、社長、駅前が観れるのは便利なので無料お試し中)。

4月20日(水)ディズニー+「ムーンナイト」第4話・『アベンジャーズ』(2012年・MCU・ジョス・ウェドン)・『クレージーだよ 奇想天外』(1966年5月28日・東宝・坪島孝)

MCUについてのインタビューを受けるので、ディズニー+で久しぶりに『アベンジャーズ』(2012年・ジョス・ウェドン)をスクリーン投影。お馴染みのスーパーヒーローたちの「初めまして」の物語。この頃のロキは、完全なヴィランだったんだなぁと。のちのシリーズへの伏線も色々あって楽しい。やはりコールソンがやられるシーンは切ない。この後、コールソンを待ち受ける運命を知っているとはいえ(笑)

ディズニー+「ムーンナイト」第4話。ワクワクしながらエジプト探検!まさか、あの大王の棺が!で、後半の展開にクラクラ。これをドラマでやってのけるMCUの懐の深さ!

深夜の娯楽映画研究所シアターは、東宝クレージー映画全30作(プラスアルファ)連続視聴。4月20日(水)は、東宝クレージー映画で谷啓さん初主演作『クレージーだよ 奇想天外』(1966年5月28日・坪島孝)をアマプラ東宝チャンネル(お試し)からスクリーン投影。この映画が封切られた昭和41年は、ルーキー新一さん的には「エライことですよ」な年。テレビでは「ウルトラQ」が1月にスタートして、「オバケのQ太郎」「おそ松くん」が大ブーム。TBSの日曜夜8時には、渥美清さんの「泣いてたまるか」が4月にスタートした。

4月21日(木)『クレージー大作戦』(1966年10月29日・東宝・古澤憲吾)

深夜の娯楽映画研究所シアターは、東宝クレージー映画全30作(プラスアルファ)連続視聴。ビートルズ旋風、怪獣ブームが吹き荒れた昭和41(1966)年は、四作のクレージー映画が公開された。4本目となるシルバーウィークの大作(風)は、古澤憲吾監督の勢いがますまずチャージアップした『クレージー大作戦』(1966年10月29日)。脚本に笠原良三さん・池田一朗さん・田波靖男さん・坪島孝さんと、クレージー映画に関わっていた脚本家、監督が集結。「衆智を集めて切磋琢磨させる」ことがクリエイティブの秘訣と考えていた、渡辺プロ社長・渡辺晋さんのアイデアで「究極のクレージー作戦」が練られた。翌年のラスベガスロケ作品構想はすでにあって、その準備をかねての『クレージー大作戦』だった。

4月22日(金)・『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』(2022年・東宝・西谷弘)・『ミート・ザ・ピープル』(1944年6月1日・日本未公開・MGM・チャールズ・ライスナー)・『クレージーだよ天下無敵』(1967年1月14日・東宝・坪島孝)

西谷弘監督『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』試写。ディーン・フジオカのホームズっぷりはなかなかでコナン・ドイルの原作を横溝正史風に大胆に脚色。子供の頃から親しんできた物語なので「こう来るか!」の連続。西谷演出は「容疑者Xの献身」同様テクニカルだけど情緒に訴えて楽しめました!


MGMミュージカル研究。『ミート・ザ・ピープル』(1944年6月1日・日本未公開・MGM・チャールズ・ライスナー)。7500文字の長篇になりました。ルシル・ボールとディック・パウエルのゴージャスなステージ。モノクロだけどカラフル!!

深夜の娯楽映画研究所シアターは、東宝クレージー映画全30作(プラスアルファ)連続視聴。クレイジーにとっても植木等さんにとってもいろんな意味でエポックとなった昭和42(1967)年1月14日、正月第二弾として封切られた『クレージーだよ天下無敵』(坪島孝)をアマプラの東宝チャンネルでスクリーン投影。

この『天下無敵』は、テレビの地上波(とは当時言わなかったけど)でのリピート回数が結構多く、子供の頃から繰り返し見ていた。「無責任一代男」『ニッポン無責任時代』(1962年)の青島幸男イズム、古澤憲吾演出による「常軌を逸した無責任男の問答無用のパワー」を期待すると「あれれ・・・」となってしまうのは、小林信彦センセによる「クレージー史観」によるところが大きい。が、中学生のときにテレビ放映を観て「なんか違う」と訳知り顔でいた。

4月23日(土)『クレージー黄金作戦』(1967年4月29日・坪島孝)

ネオ書房イベントで実践している、ぼくの「娯楽映画時層探検のススメ」を、「銀座15番街」の連載コラムで執筆しました。明日の参加者にプレゼントさせて頂きます!

深夜の娯楽映画研究所シアターは、東宝クレージー映画全30作(プラスアルファ)連続視聴。昨夜は、2時間37分のゴールデンウィーク超大作『クレージー黄金作戦』(1967年4月29日・坪島孝)をスクリーン投影。日記によれば、2年前、2020年4月16日に観たばかり。だけど、30作を公開順に連続視聴するのが今回のテーマなので、クレージー映画の宴を楽しく観た。

4月24日(日)「佐藤利明の娯楽映画研究所SP 娯楽映画の昭和VOL.4 〜夢淡き東京」

阿佐ヶ谷ネオ書房でのトークライブ「佐藤利明の娯楽映画研究所SP 娯楽映画の昭和VOL.4 〜夢淡き東京」多くのお客様にご参加いただきました。
毎回、戦前、戦中、戦後の東京風景を映画から読み解いていく「娯楽映画時層探検」をしているのですが、今回は<娯楽映画定点観測 1966年空前の「オバQブーム」><魅惑のアミューズメント 船橋ヘルスセンター>研究発表が好評でした。

次回は5月29日(日)「娯楽映画の昭和VOL.5〜東京の屋根の下」です。詳細決まりましたらネオ書房から発表がありますので、よろしくお願いします。


よろしければ、娯楽映画研究への支援、是非ともよろしくお願いします。これからも娯楽映画の素晴らしさを、皆さんにお伝えしていきたいと思います。