『江戸っ子健ちゃん』(一九三七年五月一日・P.C.L.映画製作所・岡田敬)
昭和九(一九三四)年、エノケンこと榎本健一とその一座は、『青春酔虎傳』でP.C.L.ユニット出演、以降エノケン映画は、P.C.L.のドル箱となり、古川ロッパ一座によるユニット出演とともに、トーキーの喜劇映画のスタイルを確立。昭和十一(一九三六)年にはP.C.L.は吉本興業と提携、横山エンタツ・花菱アチャコの漫才映画、東京吉本専属の柳家金語楼の喜劇映画など「喜劇人の映画」をルーティーンで製作していた。
こうした喜劇映画は、小学生の子供たちにも人気で、特に「動きのエノケン」