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【154】手を差し伸べる心:近くの他人が見せる思いやり

私たちは、誰かを助けたいと思う生き物です。この素敵な性質は、私たちが社会の一員として生きていく上で非常に大切な役割を果たしています。人を思う気持ちには、距離なんて関係ありません。友人や家族だけでなく、見ず知らずの人への思いやりも、私たちの心の中にしっかりと根付いています。

ですが、実際に誰かを助ける機会が訪れたとき、面白いことに気づくかもしれません。それは、遠くにいる知人よりも、目の前にいる見知らぬ人が、私たちの助けを必要としている場合が多いということです。そして、そんな時、近くの他人が予想以上に大きな助けになってくれることがあります。

例えば、道に迷ったときや、何かを落としてしまったとき、すぐに手を差し伸べてくれるのは、近くにいる見知らぬ人です。また、一人暮らしの人に何かあった時には、遠くの家族より、ご近所さんが助けてくれるかもしれません。彼らは、何の見返りも期待せずに、ただ純粋に私たちを助けようとしてくれます。このような経験は、人間の優しさと、社会の温かみを感じさせてくれます。

私は単身赴任のとき、工場での作業中に熱中症で倒れたことがあります。そのとき、近くにいた人がすぐに私の体を支えて大声で知らせてくれて、すぐに涼しい場所に連れて行ってくれました。そして、仕事中にもかかわらず、私を家まで送ってくれたのです。当時は2交代制で、部署も頻繁に変わっていたため、最後までその人にお礼を言えないまま仕事を辞めることになってしまいました。今となっては少し心残りですが、私が助けてもらったことを、今度は他の人たちにもしてあげたいと今では思っています。

このように、人に助けられることで知る世界があります。人を助けるという行為は、互いに支え合い、助け合うことで社会全体がより良い方向へ進むことを促す行動なのかもしれません。自分一人の力は小さいかもしれませんが、多くの人が少しずつ手を差し伸べ合うことで、大きな力になり得ます。逆に言えば、それが全くできていない社会では、生きていくことが難しいということになります。

このことから、私たちは大切なことを学びます。それは、目の前にいる他人に対しても、心を開き、優しさを持って接することの重要性です。見知らぬ人でも、その人が困っているならば、思いやりを持って手を差し伸べること。それが、私たちが作り上げたい温かい社会への第一歩になります。

★ワンポイント

人を助けたいという気持ちは、私たち人間の素晴らしい性質です。近くの他人でも、困っている人がいれば積極的に手を差し伸べましょう。その一つ一つの行動が、より良い社会を作るための重要な一歩となります。

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